毎日を1%ずつ新しく生きる! 刺激と感動のマガジン&ストア

★がついた記事は無料会員限定

2017.01.08

駆け込み寺庵主さんの<今週の引き寄せ問答>その12

「大きな不幸に見舞われました」→どん底を味わったからこそ、ささやかな幸せを感じられる。

戸澤 宗充

「大きな不幸に見舞われました」→どん底を味わったからこそ、ささやかな幸せを感じられる。

伊豆天城山で女たちの駆け込み寺「サンガ天城」を運営し、たくさんの悩める女性を救ってきた尼僧・戸澤宗充さん。著書『すべてを喜びとする。駆け込み寺庵主の「引き寄せ」問答』より、頑張ってるあなたの小さなモヤモヤをすっきり解消する問答をお届けします。


  主人と結婚をしたのは私が26歳のとき。彼は高校の英語教師で、モルモン教徒でした。教会員同士じゃないと結婚できない決まりがあったので、私も仕方なく洗礼を受けました。それで、毎週教会に行って、牧師のお話を聞いたり、讃美歌を歌ったりしていましたけど、正直、信じていたわけではありませんでした。

 実は、彼自身も本当に信じていたのかは、ちょっと疑わしく思っています。なぜなら、宣教師がみんなアメリカ人でしたから、英語の勉強になるんですよ。彼は外国人から褒められるくらい英語が上手でしたし、いち高校教師では終わらないと言って勉強を重ねていましたから。でも、戒律が厳しくて大変でした。お茶もコーヒーも、紅茶もお酒も煙草も全部禁止で。私は茶道を習っていたので、じゃあ、それはどうしようかとなったんですけど、茶道は嗜好(し こう)品ではなく、文化を伝えるものだからいいだろうということで、なんとか続けることができました。

 そうして、私が27歳のときに長男が生まれ、33歳のときに次男が生まれました。次男が誕生した翌日、主人は「父親の見舞いに行ってくる。明日はここに来られないよ」と言って病室を後にしました。しかし、翌々日になっても病院に来ない。私の母も来ないので不思議に思って電話をしたら「なんか、ケガしたみたいよ」って。嘘なんですけどね。本当は事故で死んでいたんです。でも、産後の私に知らせてはいけないと、医者に止められていたんですって。だから、おかしいなぁと思いながら、主人の学校に電話をして「何か田舎であったらしくて、すみませんがお休みさせてください」って言ったりしてね。でも、学校の皆さんは知っているわけですよ。だから「戸澤先生の奥さんから電話だ」「僕はやだ」って、みんな受話器を回しあって、結局教頭先生が出て「はい、わかりました」って。それから数日経ったころ、私の兄と夫の兄が病室に来て、夫が交通事故で亡くなったことを告げました。

 でも、私は信じなかった。だから泣き叫びもしませんでした。私が知らないうちに葬儀も済んでいましたから、まったく実感がわかないし、みんなで嘘をついているんだと思いました。けれど夫は帰って来ない。何日経っても、帰って来ないわけですよ。だから、認めざるを得ない。

 そんな私を襲った一番大きな感情は「疑問」でした。信仰心は、それほど真剣に持っていたわけではないけれど、毎月献金をして、しろと言われたことはしていたわけです。それなのになぜ、天国から地獄へ突き落とされるような運命に遭わなくてはいけないのだろうかという思いが、疑問として押し寄せてきました。だから、教会に行って聞いたんです。

「私の夫はどこへ行ったのですか」
 すると牧師は言いました。
「いまだ天国で神の教えを知らない人々に、神の教えを伝道するために神が必要として天国に呼ばれたのです」

 こんな答え、納得できるわけがないじゃないですか。生まれたばかりの子どもを置いて、妻子を路頭に迷わせて、神が必要としているから天国へ呼ぶなんて到底納得できなかった。だから「あぁ、この宗教はやめよう」と思って、教会へ行くのをやめました。

 生きていると、突然、大きな苦を強(し)いられることがあります。胸をかきむしられるような思いに駆られることもあるでしょう。しかしだからといって、その暗闇が永遠に続くとは思わないでいただきたいのです。とても難しいことだというのは、わかっています。けれども、悪いことがあれば、いいこともあるのが人生です。その出来事があったがゆえに、今までとは違う新しい一歩を踏み出すことだって、できるのです。

 私は今、毎日がとても楽しいです。「どうしてそんなに笑っていられるんですか?」と聞かれます。「楽しいから!」と答えます。大変だと思うこともありますが、それでもやっぱり楽しいのです。人生は楽しい。そう感じています。

暗闇が
永遠に続くことは
ありません。

同じ光でも、居場所によって
見えるときと見えないときがある。

 

★がついた記事は無料会員限定

関連書籍

戸澤宗充『すべてを喜びとする。 駆け込み寺庵主の「引き寄せ」問答』
→試し読み・電子書籍はこちら
→書籍の購入はこちら(Amazon)

記事へのコメント コメントする

コメントを書く

コメントの書き込みは、会員登録とログインをされてからご利用ください

おすすめの商品
  • ピクシブ文芸、はじまりました!
  •  終電族のみなさん、おつかれさまです!
  • 今まで明かしてこなかった「若さを保つ」ための整体の知恵を惜しげなく公開!
  • 全五巻構想、大河小説第一弾!!
  • こんな男のどこがいいのか?著者会心の成長小説!
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
  • 無理しないけど、諦めない、自分の磨き方
  • AAAデビュー11周年記念ドキュメント小説!
  • 時短、シンプル、ナチュラルでハッピーになれる!
  • 有名料理ブロガー4名が同じテーマでお弁当を競作!
ベストセラー『終電ごはん』待望の続編!
ピクシブ文芸、はじまりました!
エキサイトeブックス
今だけ!プレゼント情報
かけこみ人生相談 お悩み募集中!