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2016.11.26

なんだか面白いので、まだ続けるよエッセイ29

"世界一の星空"を見ることができるマウナケア山で、僕の目の前に広がったスゴイ世界とは!?

歌う旅人・香川 裕光

さて、引き続きハワイ編。
ハワイのマウナケア山といえば、世界一星空がキレイなところで有名です。一度は行ってみたい!
今回のハワイで、一番楽しみにしていたという、マウナケア山。
どんな旅でも、なぜかおかしなことに遭遇する“遭遇の達人”香川さんにとって、はたしてどんなことが待っているのでしょうか?!

     *   *   *

エッセイ
星空

 やわらかな波の音で目を覚ます。
 AM6:00。
 窓から見える群青とオレンジのグラデーションが綺麗で、朝焼けを観るために散歩に出ることにした。
 今頃、日本は夜中の1時。こんな時間に「よく寝た〜」って目覚めたってことは、すっかりハワイの時間に慣れてしまったってことだ。帰ってからの時差ボケが思いやられる。

 ハワイの11月の早朝は、カラッと涼しくて、なんとも気持ちが良い。散歩してる人や、ジョギングしてる人もたくさんいて、なんだか平和だ。
 さっきなんて、腕に物々しいタトゥーを入れた強面のお兄さんとすれ違ったが、目が合った瞬間にニコッと笑って、「アロハのピースサイン」を投げてくれた。Love&Peaceか、ゲイのどちらかであろう。どっちがいいかは、ご想像にお任せする。

 海風は、休む間も無く、せっせと波を運んでくる。
 ハワイでは、こんなにも幻想的な朝焼けが毎日繰り広げられてるのだ。「こんな天国みたいな場所があっていいのか!」とつっこみたくもなる。
 “ただの朝”なのに、なんだか特別な朝のように思えた。
 そういえば、モンゴルを放浪したときも、早起きして散歩した。向こうじゃ、早起きなんてするのは日本人くらいのもので、わりと現地の方は、昼前まで夢の中だった。
 それに比べると、ハワイはみんな早起きだな。のんびりしてるのに、勤勉だ。

 本日は、午前中に1本、ステージに出演した後に、午後から登山をする予定になっている。
 今は、アロハシャツに短パン姿で涼しげに過ごしているが、山頂は極寒なため、真冬仕様で行かければならないらしい(今回の旅は、夏物と冬物を同時に持ってこなければならなかっため、非常に荷物が多くて大変だった)。
 オールドエアポート会場でのステージを終えると、汗だくでホテルへ戻り、早々に長袖・長ズボンに着替えて、バンドメンバーと共にツアーバスへ乗り込んだ。
 のんびりバカンスしにきたようで、結構予定が詰め詰めで、なかなか忙しい。
 登山する山は「マウナケア山」という、ハワイ島最大の火山だ。なんと、標高が4205mもあるという。
 日本の、あの富士山より高いのだ。
 山頂には天体観測場まであり、"世界一の星空"を見ることができるらしい。正直、このハワイ旅で1番楽しみにしているのがこれだ。
 実は、この日のために毎日のトレーニングを欠かさず、節制を心がけ、身体作りに努めてきた。なぜそこまでするのか――それは「そこに山があるから」。これ以外に理由はない。なんてのは真っ赤な嘘だ。むしろ、堕落した食生活と運動不足で、最近ちょっとぽっちゃり系だ。
 それはともかく、マウナケア山だ。
 マウナケア山は、めちゃくちゃ規模がでかい。でかすぎて、道もしっかり整備されていて、なんと山頂まで車で連れてってもらえるらしい。
 なんて、ぽっちゃり系に優しい山なんだ!

 道中、ドライバー兼ガイドの「アンディーさん」がついてくれた。アンディーさんは、日本育ちのアメリカ人で、日本語が死ぬほどペラペラだった。見た目は外国人なのに、ちょっと関西よりの日本語を流暢に話す。あまりに日本語が達者過ぎて、出発から山頂まで3時間ほどの道のりだというのに、ほぼ息継ぎなしで「ガイドトーク」を延々繰り広げていた。深夜ラジオを聴くテンションで、心地良く、聞き流させて頂いた。

 標高も2000mを越えると、徐々に植物が減ってゴツゴツとした岩が増えてくる。気温もぐっと下がってきて、寒い。広大な溶岩の大地がどこまでも広がり、地平線が広がっている。
 3500mを超えたあたりで、植物がなくなってきた。
 赤茶色の土や石だけで形成されており、空気が乾燥していて、すごく喉が乾く。
 空気が澄んでいるためか、空がまるでCGのように青くて美しい。
 なんだか"火星"にでもやってきたみたいだ。
 ここからは、ほんとにゆっくり身体を慣らしながら登らないと体調が悪くなったりするらしい。休憩を重ねながら、山頂までグングン登ってゆく。
 しっかり深呼吸をするといいみたいで、無意識のうちに「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー」と呼吸をしていた。
「何を産むつもりなのか」とアンディーさんにつっこまれた。
 ちなみに、今自分がいるところの標高は、iPhoneでリアルタイムに確認することができる。iPhoneマジすごいなとみんなで褒め称えた。このとき、水平計まで搭載されていることに気がつき、その精密さに脱帽した。

 山頂4200mに到着。頭がクラクラする。
 少し歩くだけで激しく動機がして、座り込みたくなる。気温もマイナス近く、とてつもなく寒い。
 自分たちの下には雲海が広がり、“雲の大地”の切れ間から、地上がうっすらと見える。向かい側にはマウナロア山があり、雲の上に少しだけ顔を出している。
 ちょうど夕暮れ時にさしかかっていた。どこまでもオレンジ色に染まった空と雲が織りなす景色は、巨大なパノラマ絵画のようだった。
 太陽の光が、向かいのマウナロア山の山肌にゆっくりと沈んでいくのをただただ眺めていると、"地球"というもの今まさに感じているって気がする。
 今まで生きてきた中で、最も美しい夕暮れだったかもしれない。

 太陽が沈むと、あっという間に日が暮れる。
 さて、ここからがメインディッシュ。
 世界一の星空を堪能させて頂こうではないか。
 雲の上にいるため、天候に左右されるようなことはない。何人からも邪魔されない場所で星空を眺められるなんて、これほどの贅沢はない…。

 と…。思っていたが…。
 我々がハワイへ行った時期は、朝のニュースを賑やかせた「スーパームーン」の時期とぴったり!!
 さすが、68年ぶりのスーパームーン。
 それそれは眩しいほど光輝き、星の光をかき消してくれた。

 まぁ、こればかりは仕方ない。
 世界一のお月様をしっかりと堪能して、無事下山しましたとさ。
 しかし、大満足な登山であった。
 ちょっと、痩せたかも。

 ハワイ編、次回も続く!!!!!

     *   *   *
星空か、スーパームーンか。――これって、究極の選択!?
ハワイの続きが楽しみです。
 

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