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2016.11.22

ドラマ「真田丸」をもっと楽しむ解説11

淀殿の女心を手玉に!? 真田幸村の真意に、震える!
人気本『超現代語訳 戦国時代』は、ドラマ「真田丸」とセットで!

房野 史典〔ブロードキャスト!!〕

淀殿の女心を手玉に!? 真田幸村の真意に、震える!<br />人気本『超現代語訳 戦国時代』は、ドラマ「真田丸」とセットで!

ドラマ「真田丸」を観続けてきた人は、ずっと淀殿の妖艶さが気になって仕方なかったはずです。いまや淀殿は、天下を左右する存在。彼女の心を動かすことができるのは、あの“幸村”しかいない!?
さて、秀吉や家康のように表舞台に出る名前ではないけれど、時代を脅かした真田家。彼らのことを知りたい人は、『超現代語訳 戦国時代』を読むと、ドラマもますます楽しめますよ!

*   *   *

幻冬舎plusをご覧のみなさん、こんにちは。
こちらで「東大生も唸った! 超現代語訳 戦国時代」という記事を書かせていただいている、房野史典と申します。
最近では、大河ドラマ「真田丸」についての解説を書いているのですが、こちらも多くの方にご覧いただいてるようで、ありがたい限りです。ですから、「ありがたいなぁ」と思いながら、今週も「真田丸」について、多少語らせてもらいます。

今回のタイトルは「砲弾」
砲弾とは、大砲から放たれる”弾丸”のことですが、一体誰が、誰に向けて?
答えを言ってしまいます。大砲を撃ったのは徳川家です。その矛先は、大坂城(昔は”坂”)にいる”豊臣家”に向けられたものでした。

真田幸村(堺雅人さん)によって築かれた”真田丸”という名の砦によって、大ダメージを負った徳川家康(内野聖陽さん)は、兵を撤退させます(これがいわゆる”大坂冬の陣”の出来事です。詳しくは前回までの記事をご覧ください)。
そして家康は、”次なる手”を繰り出してきたのでした。
その最初に行われたのが、何十万という兵士に”鬨の声(えい! おー! ってやつです)”をあげさせるというもの。お城をぐるりと囲んで、夜毎大音量の声を聞かせて、豊臣側のみなさんを精神的に参らせようという作戦です。

そして、さらにたたみかけるように家康が出した手は、幸村を徳川の味方に引き込もうというものでした。
久しぶりに登場の、幸村の叔父・真田信尹(栗原英雄さん)に、幸村を説得するよう依頼します。その交渉条件は、「徳川につけば、10万石を与える」というものでした(”石”っていうのは、”石高”ですね。お米の取れ高で表す土地の生産性のことっす。大名や武将の、財力や軍事力のバロメーターになっていました)。
通説では、信尹が幸村へその旨を伝えたところ、あっさり断られたといいます。
その報告を受けた家康は、今度はなんと「信濃(長野県だよ)一国を与える」という、破格の条件を提示して、再び幸村の元に、信尹を使わせたのでした。
それに対しての幸村の返答は……。

真田幸村「十万石では不忠者にならぬが、一国では不忠者になるとお思いか(十万石だと豊臣を裏切らないけど、一国だと裏切ると思ったのですか。なめんな)」

というものでした。
すこぶるカッコいいです。目の前に莫大な報酬を用意されても、豊臣家に対する忠義の心は微塵も揺らぐことはない。むちゃくちゃカッコいいです。真田幸村の男前っぷりを表す有名なエピソードですが、「真田丸」では、幸村と共に、信尹にもスポットを当てるという演出が施されていたのです。
家康から交渉役を任され、幸村の陣を訪れる信尹。久しぶりの再会を喜ぶ二人でしたが、少しの酒と、少しの会話を交わしたあと、信尹はその場を立ち去ろうとします。そして、去り際に小さな書状を差し出し、こう言います。

信尹「大御所様(家康)からの書状だ。寝返ったときの褒美が書いてある。……読まんでいい」

その言葉を受け、中身を一切確認せず、書状をちぎる幸村。しばらく二人が視線を交わしたあとに、信尹はコクリと小さく頷き、そこから離れていったのでした。
カッコいいです。「読まんでいい」と言った信尹も、どんな褒美がきても関係ないと決めている幸村も、二人ともカッコいいです。
そして、信尹は家康に報告します。

信尹「調略、不首尾に終わりました(要は失敗したということです)」

カッコいいです。幸村を寝返らせる気なんか、元からなかった信尹のこのセリフは、家康への反抗心と真田の意地が込められているようで、なんだかとても爽快でした。
史実では、信尹はただの交渉人です。ドラマでは甥に対して、「お前の道を進め」と促す叔父の姿を見せています。これは同時に、真田の繋がりの強さも見せつけるという、素晴らしい描き方だなと感じました。

まだ終わらない家康の”一手”
今度は、豊臣側から和睦(仲直り)を言ってくるよう差し向けます。真田丸の戦いで不利になった形勢を、仲直りすることによって立て直そうという作戦です(実際は、戦闘のダメージだけではなくて、兵糧(戦うときの食料)が尽きそうなのと、冬なので、外がメチャクチャ寒いって理由があったみたいです)。
断固として反対する、幸村を始めとする牢人衆たち。
ですが、大坂城の首脳陣の意見は、和睦でまとまりかけます。そこで幸村が切り札として使ったのが、淀殿(竹内結子さん)でした。
幸村は、自分に想いを寄せる淀殿に、「和睦をやめるよう、(息子の)秀頼(中川大志さん)を説き伏せてくれ」と頼んだのです。
このシーン、”自分が正しいと思う道のためなら、ある意味人の心を利用することも厭わない”という、幸村の行動を映した場面だったように思います。

身分や立場の違いから、これまでずっと淀殿に触れることを避けていた幸村。が、淀殿はいつも天真爛漫に幸村に近付いてきます。
このときも淀殿は、「秀頼と左衛門佐(幸村)と一緒に暮らしたい」と言って、幸村の手を取ります。その要求には明確な答えを返しませんが、
「先の件、何卒お願い申しあげます」
と言いながら、淀殿の手に自分の手をそっと重ねたんです。そうなると淀殿の答えは、

淀殿「おまかせなさい」

こうなりますよね。
そして、淀殿の意見にみんな押し切られ、和睦はしないことに。
女心を使ったとも捉えられる幸村の行動の真意は、そのあとのセリフからうかがえるような気がします。
「自分にしっかりしてほしいと、母親に左右されるなと、言ったのはお前だろ?」と迫ってくる秀頼に対して、言い放った言葉。

幸村「断を下すべきは、もちろん殿でございます。しかし、その断が誤りであれば、私は”いかなる手”を使っても食い止めまする。…私は、戦に勝つために、ここに参ったのでござる。御免」

豊臣を勝たせるためには、”いかなる手”も使う。最終的な目標のためには、人の立場や、心情にかまってなんかいられない。幸村のクールな部分と思いの強さが出た瞬間でした。

そして、いよいよ今回のタイトルにもなっている、「砲弾」が放たれます。徳川軍がイギリスから輸入した大砲(このころはまだ”鎖国”してないから、イギリスとも交流あるんですね)。この弾丸が淀殿の部屋めがけて飛んでいき、命中。それによって、なんと淀殿の侍女が数人亡くなってしまいます。
死というものに、人一倍敏感な淀殿。
そして、「断を下すのは淀殿」という流れが一層強くなった大坂城内。
この「砲弾」をきっかけに、幸村の思惑はどんどんはずれていくのでした…(ここまでの流れも、書籍『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』では、わかりやすく書いておりますので是非!)。
そして、ドラマは次回へ――!

さて。
「真田丸」について綴ったこちらの連載。元々は、戦国時代のことを噛み砕いて、みなさまにお届けしてきたものです(なんと第二章は「真田三代」という、幸村を含んだ真田家のお話!)。そして、その噛み砕いたものが、なんと書籍になっております。
『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』というタイトルで、全国の書店さんやネットで、ご購入頂けます。
砕きに砕いたので、いろんなエンタメワードまで飛び出してきます(”ワンピース”だったり、”GLAY”だったり、”キル・ビル”だったり…)。現代の、しかもみなさんが、目に、耳にしたことがある単語で、戦国時代をたとえているので、「ホントわかりやすい!」というお声をたくさん頂戴しております(一度、amazonのレビューをご覧いただけると「どうやらウソはついてないみたいだなぁ…」となってもらえるかと!)。
こんな砕き方をしているという試しに、この本の「はじめに」をご覧ください。

  ***
はじめに

「あ、おもしろいんですね」
 戦国時代の中身をめちゃくちゃに噛み砕いてお伝えすると、みなさんこうおっしゃいます。
 話もかたそうだし、出てくる名前がややこしいし、どこをどう見たらいいかわかんないから、この話題は避けて通ってきた。――こんな人多いです。ただ、話の本質を説明すると、最初に書いた「あ、おもしろいんですね」が、確実に返ってきます。
 そりゃそうです。戦国時代は、人間が持つあらゆる能力をフル活用して、生死を賭けた駆け引きと戦いを常に繰り返しているノンフィクション。おもしろくないわけがないんです。物語としての要素が全部詰まってます。
 この本では、その魅力を自分なりにお伝えしていきたいと思います。それがみなさんに伝わったとしたら、ただただ、僕が喜びます。
「あー書いてよかったなー」って、僕が思います。みなさんに喜んでもらえるのが何よりなので。

 では、戦国時代の話に入る前に、戦国時代が日本の歴史のどこに位置するのか、それをまず言っちゃいますね。そのために、日本史の大まかな流れを、乱暴に、とても雑に、はしょりにはしょって、ご説明したいと思います。
「だったら、ここ読まなくても大丈夫じゃない?」
 と思われた方……鋭いです。ここ読まなくても大丈夫です。
 ただ、もしかすると、本編の事柄が頭に入りやすくなる可能性があります。あくまで可能性ですよ。
 では、日本の流れ、参ります。
 約46億年前に地球誕生。海ができて、生命が誕生して、でっけー大陸ができて、人類が誕生して、今の日本にあたる辺りにも人が移動してきます。ナウマンゾウやイノシシを石で狩る生活がとんでもなく長~く(何万年だよ)続きます。《旧石器時代》
 一万数千年前、日本は大陸から離れて、ほぼ今の形になります。
 そこから、狩りをして、木の実を食べて、土器とか竪穴式住居とか作っちゃう時代が、これまたずーっと続きました。《縄文時代》
 その後、大陸から〝農耕〟が伝わり、「イネだー! とにかく稲作だー!」って、みんなが口々に叫びます(口々に叫んだのはウソです)。この頃から人々は集団を作り始め、最初は小さな集団だったものが、やがて大きな集団になり、だんだん争いも起こりはじめちゃう。「リーダーが必要!」ってことで、〝卑弥呼(ひみこ)〟さんて人が女王になります。《弥生時代》
 その次に、大王(おおきみ)を中心として、豪族(権力をもってる人ですね)が集まった「ヤマト王権」ていうでっかい組織(政府みたいなもんですね)が誕生しました。身分が分かれて、仏教が入ってきて、古墳(ちょーデッケーお墓)が作られた時代でございます。《古墳時代》
 大王はやがて天皇(すめらみこと)と呼ばれ、豪族は貴族となっていきます。
 そして、都(首都)ってのが奈良県にできて、今でいう「法律」が出来上がっていき、中国と仏教の影響をいっぱい受ける時代に突入。〝厩戸王・うまやどのみこ(聖徳太子)〟さんが天皇を支えた後、蘇我さんて人たちが権力を持ちすぎたから、〝中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)〟さんや〝中臣鎌足(なかとみのかまたり)〟たちが、〝蘇我入鹿(そがのいるか)〟さんを暗殺したのもこの頃です。《飛鳥時代、奈良時代》
 そこから、都は京都に移り、藤原さんていう貴族の人たちが、「世の中、全部オレたちのものだ」って詠っちゃうくらい、ムチャクチャ力を持ち始めます。その権力は上皇(天皇の地位を譲った人)に移ったあと、新たな存在に移行していきます。下級貴族が武装してできた集団(諸説あり)、「武士」です。平氏という武士たちが力をつけまくって、〝平清盛〟さんは巨大な権力者になります。《平安時代》
「平氏このままいくかなー」って思ってたら、源氏って武士たちが、平氏を倒しちゃいます。そのあと源氏の〝源頼朝〟さんは、征夷大将軍(せいいたいしょうぐん・武士のトップ)になって、鎌倉に幕府(政府)を開きます。で、途中から、頼朝さんの奥さんの実家の〝北条〟さんが実権を握ります。
「鎌倉幕府このままいくのかなー」って思ってたら、「やっぱり天皇が政治を行うべきだ!」っていう〝後醍醐天皇(ごだいごてんのう)〟と、幕府に不満がたまった地方の武士たちによって、鎌倉幕府は滅ぼされます。《鎌倉時代》
 後醍醐天皇のそばから離れ、「やっぱり武士が仕切ります!」と言った〝足利尊氏〟さんが、征夷大将軍(また出てきた)になって、室町に幕府(こっちもまた出てきた)を開きます。
「このまま室町いけるかなー」って思ってたら、大きな内部分裂(応仁の乱)が起きちゃって、『日本国内、ずっと争いが続いてる』ジョータイになります。《室町時代》
「戦国大名」と呼ばれる武士が、争いまくった時代は、〝織田信長〟さんが天下統一しそうになりかけて、結果、〝豊臣秀吉〟さんが天下を統一して、終わりを迎えます。《安土桃山時代》
 豊臣家を滅ぼした〝徳川家康〟さんは、征夷大将軍(好きだね)になり、江戸に幕府(ホント好きだね)を開きます。「この時代は長いこと続くぞー」と思われていたんですが、外国から黒船がやってきて、「仲良くしようよ」と迫られた事件をきっかけに、「仲良くするべきだ!」VS「仲良くするべきじゃない!」という争いになり、幕府の人たちオロオロ。「もう幕府は頼りにならない! オレたちが幕府を倒して新しい時代を作る!」という、薩摩(さつま・鹿児島)と長州(ちょうしゅう・山口)の人たちが中心になったチームによって、江戸幕府は倒されます。《江戸時代》
 武士の世の中は終わり、内閣が出来上がり、欧米の文化がいっぱい入ってきて、洋服なんかも着ちゃったりします。中国やロシアと戦争したのはこの頃。《明治時代》
 で、世の中は、「国民が主役!」って方向に流れていき、誰もが政治に参加できて、いろんなことがもっと平等に、もっと自由になった方がいいという考えが広まります。世界では、様々な国を巻き込んだ「第一次世界大戦」が起こり、日本もこれに参戦します。
《大正時代》
 日本はどんどん戦争の方向に傾いていき、二度目の大きな戦争、「第二次世界大戦」で敗れます。しかし、そこから日本は、復興を遂げ、「経済大国」と呼ばれるまでになります。《昭和時代》
 そして、《平成》。今現在です。
 はい、流れ終わり――。

 さて、僕がお届けしたいのは、『日本国内、ずっと争いが続いてる』ジョータイ、「戦国」と呼ばれる時代。その中のほんの一部を、今からご紹介したいと思います。
 ひとりよがりな文章もでくると思いますが、「もう、しょうがないな……」と目尻を下げていただくみなさんの努力を期待しております。
      二〇一六年 夏            房野史典

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