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2016.11.18

なんだか面白いので、まだ続けるよエッセイ28

なぜ僕は、ハワイでローラースケートを履きたいと思ったのか?

歌う旅人・香川 裕光

なぜ僕は、ハワイでローラースケートを履きたいと思ったのか?

最近、急に寒くなりました。日本はいよいよ冬に突入ーー。
そんなときこそ、常夏の島に行ってみたいものです。
さて、歌う旅人・香川裕光さん、初のハワイへ!!
あまりにメジャーな島ですから、行ったことがない人でも、テレビや雑誌やネットで、ばっちり印象は出来上がっているものですが、いざ行ってみれば、やっぱりそこは新しい発見だらけなのであります。
さて、どんなハワイの洗礼を受けたのでしょうか……。

   *   *   *

エッセイ
パレード

 兎にも角にもハワイへ行ってきた。

 日本では11月も半ばに入り、すっかり冬将軍がやってきた。今年の将軍様は随分と気合が入っておられる。木枯らしに煽られて、身体も冷える。
 そんな中でバカンスに行くというのは、、なかなかの優越感に浸れるものである。
 嬉し気にアロハシャツに身を包み、大きめのサングラスを装着し、半パン姿を履いた写真をSNSに投稿すれば、俗に言う"ワイハー自慢男"の完成である。
 はっはっは。アローハ!
 それはそれは、大手を振って投稿させて頂いた。
 あくまで楽しかった部分だけを切り取って。

 このたび、アメリカはハワイ――ハワイ島のコナという場所で開催される"コナコーヒーフェスティバル"の一環として、コンサート出演の依頼を頂いたのだ。
 お客さんはもちろん、ハワイの方々。
 実は、年明けにはお話を頂いていたのだが、この日が来るのを11ヶ月もの間、ひたすら楽しみに待っていたのだ。ようやくその日がきた。

 ハワイと日本では、19時間程の時差がある。
 日本が18日AM7:00ならば、ハワイは17日のPM12:00だ。
 日本の方が少し未来にいる。
 成田空港→ホノルル空港までの8時間のフライトの間に、日付変更線を越えるため、お昼前に離陸したのに、時間が巻き戻って、午前中に着陸する。
 なんだかタイムスリップしたような気分だ。
 1日分、時間が増えてしまった。
 さすがに8時間も飛行機に乗ったのでフラフラになったが、無事にホノルルに到着。
 そしてそこからホノルル→ハワイ島へと、またさらに飛行機を乗り継ぎ。コンサートが予定されているハワイ島"コナ"へとたどり着いたのである。

 ビートルズの初来日のときのような雰囲気のタラップを降りる。
 暑っつい。とにかく暑っつい。
 日本は冬だったため、それなりに厚着をしていた僕は、真夏の日差しを受けた途端に、汗が噴き出した。しかし湿度は低いのか、ちょっと日陰に入るだけで、非常に涼しく心地が良い。
 空港の外は、そこら中にヤシの木が生えて、青い空、広い海。
 まさに夢にまでみた“ワイハー”そのものだった。

 小学生の頃、Windowsのパソコンのデスクトップの待ち受け画像を"トロピカルビーチ"に設定した。それからというもの、透き通ったブルーの海と空に憧れを抱き、「父さん、いつかハワイへ連れていってよ!」と誕生日のたびに父親にせがんだものだ。
 今思えば、あれはハワイではなく、タヒチ辺りの海の写真だったと思うのだが、それはともかく、20年以上かけて、ようやく夢の場所にたどり着くことができたのである。
 感無量だ。

 しかしハワイ島というのは、よくテレビで芸能人がウハウハとバカンスしてる場所と、少し違う。あれは基本、ホノルルのある"オアフ島"にあたるらしい。そんなの当たり前!と言われるかもしれないが、なんてったって、僕はハワイ初心者なのだ。しかも、初のハワイに浮き足立っているのだ。とにかく、ハワイに来た。ハワイの“ハワイ島”に。
 僕らが連れて行かれたのは、火山の溶岩がむき出しのまま地平線まで広がっているような所だった。
 想像していた「ハワイ」と違ったが、日本では絶対に観られないような広大さで、まさに大自然だった。

 初日は軽く観光をしてから、浜辺のバーで食事を済ませると、翌日のコンサートに備えてホテルで休むことに。
 これがとても綺麗なリゾートホテルで、プールまである。
 なんなんだ。ここは天国なのか。
 いつもの安宿ツアーとは大違いである。

 翌日になり、コンサート会場である"オールドエアポート"に移動した。とても広い会場で、ステージには花が溢れ、ハワイアンな装飾が施してある。
 リハーサルを終えると、続々と現地の方が集まってきた。
 しかし問題がある。僕は、まったくもって英語が話せない。こんな僕が、はたしてハワイの皆様に受け入れて頂けるのであろうか。
 こんな「ザ・日本人」な自分が、やぶからスティックに「アロハー!」なんて言ったら笑われないだろうか。
 不安で仕方なかった。
 だが、そんな心配をよそに、コンサートは大いに盛り上がった。もともと陽気なみなさんなのだ。
 音楽は、言葉も文化も飛び越え、僕たちは、たくさんの笑顔に囲まれることができた。
日本の歌のカバーもいくつか歌ったが、やはり「上を向いて歩こう」は「スキヤキソング」としてアメリカでもずいぶん人気で、一番盛り上がった。
 こうして僕の初めてのハワイ公演は、なんとか大盛況に終えることができたのである。
英語で盛り上げるのは、正直難しかった。「エビバディー!」とか、「トゥギャザー!」とか、ルー大柴よりルー大柴みたいになってしまうのだ。それでも、本当に楽しくて、感謝感謝である。

 翌日には、コーヒーフェスティバルの一環として、メインストリートでのパレードにも参加させて頂いた。
 ちゃんと僕の枠まで準備してくださっていて、他の団体やチームと並んで「Hiromitsu Kagawa枠」として、拍手を浴びながら街を歩いた。
 通りにはそこら中にスピーカーが設置してあり、観光客や地元民の方に、誰がパレードしているのかを、大音量で説明をしてくれている。
『ヒロミツカガワ〜! フロムジャパーン! ヒーイズ、ジャパニーズ、アイドル!! フェイマス、アイドーール!!!』
 なんの間違いなのか、何故か日本のアイドルとして紹介されている。
 街の人々は、もちろん僕のことなんて知らないが、そう紹介されたら、そうなんだと思うのだろう。
「フゥ〜!! フゥ〜!!!」
 と観客から甲高い歓声があがった。
 いつから僕はアイドルになったのか。ダンスなんてひとつもできないジャパニーズアイドル香川裕光は、ただただ苦笑いを浮かべ、赤面しながら練り歩いた。
 等間隔に置いてあるスピーカーを通り過ぎるたびに、「ジャパニーズ、アイドーール!!」と叫ばれる。
 英語で違いますよ。と説明するのもややこしいし、もう、この際、乗っかることにした。
 三十路になって、ついに僕はアイドルになったのだ。
 ステップのひとつでも踏んでやりたかったのだが、あいにくスキップくらいしかできない。
 この際、ローラースケートくらい用意してもらえないもんだろうか。
 この日、僕は思った。これからはサボらずにダンスのレッスンもしなければ。

 ハワイ編。つづく。

*   *   *

まさかのアイドル扱い!? 
甘すぎる顔のせいなのでしょうか・・・!?
確かにローラースケートが似合いそうではあります。
さて、このあと、どんなことが起きるのか。
1週間、楽しみにお待ちください!
 

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