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2016.11.09

第196回

わたしの部屋?

益田 ミリ

わたしの部屋?

 女性誌の取材を受けるにあたり、「どこで」問題が浮上する。自宅の仕事部屋で、というのが、取材の主旨にもっとも近い場所であるのはわかっていたのだが、割合、急なことであったし、準備ができない。

 準備というのは、むろん、掃除である。どちらかというと、片付いているほうなのだが、それでも、普段は適当な掃除機がけも、隅々までやらなければならないし、窓ガラスに関しては、いつ拭いたのか記憶にない……。しかも、少し前に個展をしたので、そのときの備品がダンボールごと部屋の隅に積まれているわけである。

 自宅での取材じゃなくても大丈夫ですか?

 と、メールしてみたところ、大丈夫とのこと。よかった、よかった、と取材に必要なものを、一式、風呂敷に包み、指定されたビルに行ってみれば、めちゃくちゃオシャレな撮影用のレンタルルームだった。

 白い壁、木製の白いドア、白いレースのカーテン、木のテーブルの脚は黒い鉄みたいなやつで、うちには絶対ないものばかり。

 わたしは、その、誰の部屋でもないレンタルルームのテーブルで、パシャパシャと写真を撮っていただきながら、

 わたしの部屋だと思われる可能性は何パーセント?

 と考えていたのだった。

 スタジオなんだろうな、というのは、「白いドア」でわかっていただけるだろうが、もしかしたら、益田こだわりの「白いドア」なのではないか? と見る方もいよう。

 恥ずかしいような気がする。いや、恥ずかしい。しかし、まだ望みがある。わたしは腕時計をしていたのだ。自宅で腕時計をしている人は、基本、いない。なので、ここは、都内のステキなレンタルルームなのでありますヨ、というアピールを我が腕時計に託したのだが、心配なのは、その腕時計が白いベルトだった……ということである。

 

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