毎日を1%ずつ新しく生きる! 刺激と感動のマガジン&ストア

★がついた記事は無料会員限定

2016.10.18

第17回

一番大変だったオープン前日!

中村 文

一番大変だったオープン前日!

さあ、いよいよオープン日、前日です。満を持して…なんてとんでもないです。前日だというのに、アレもコレも準備できてない! tサンはまずお店の看板を描き始めます。カッティングシートにしようか悩んでいましたが、手で描くことにしました。手描き文字がすごく良い雰囲気です! けれどこの日の大磯は、台風が近づいているのに真夏のような日差し。とっても暑くて大変だったそうです。

不思議なもので、それまではお店の中であれこれ作業していても、通りを歩く人は見てるだけの方が多かったのですが、店名を描いた途端に「カフェできるの?」や「お店なんですね」と声をかけてくれる方が増えました。外から見たら、ただ単にお部屋をセルフリノベーションしている人たちに見えていたのかも、と思うと、看板の大切さを感じます。たしかに「ギャラリー」とか「カフェ」って書いてあれば、「入ろう」って思えますものね。

私はその間、映画館イスの脇に置くテーブルに色を塗ったり、SNSなどで告知する用に、作ってもらったトレーにスパムむすびをコーヒーと置いてイメージ写真を撮ったりしていました。

ようやくtサンが看板を描き終わってからも、次から次へとやることがでてきます。入り口の窓に「入口」って書いておかないと、とtサンはその作業にかかります。お店正面にはガラス戸が4枚並んでいて、店内は明るくて良いのですがどこから入るのかが少し分かりにくいので、入口表記はしないとね、と思いつつ放置したままだったのです。

何か家にあるもので…と探した結果、「キットパス」という、ガラスに描けるクレヨンがあったので、それで描いて当面しのごうということに。でも結局、仕上がりがとっても良い感じになったので、1ヶ月たった今でもそれを使っています。

そんなこんなでなんとか店舗の準備が整ってきたのが、夕ご飯前のこと。そこで、はたと気づくのです。ギャラリーに飾る絵を決めてないんじゃない?!

実は、飾る絵については、なんとなく「たかしまてつをの軌跡」的なものかな、なんて話をしていただけで、具体的にどれを飾るというのは決めていませんでした。まず、お店全体が出来上がらないと飾るものもイメージしにくいですし、なかなかふたりで作品を検討する時間も取れなかったというのもありますが、場所づくりに夢中になりすぎて肝心の中身のことが蚊帳の外に置かれてしまっていた、というのが正直なところです。

ひとつだけ、「ブタ子さんに話してごらん」というS50号という大きなサイズの絵だけは、ギャラリーをやろうと決めた時から、道路から見える正面の壁に飾ろうと決めていました。これは四コマ漫画「ブタフィーヌさん」の元となった絵なのですが、ちょっと何かを語りたくなるような、そんな優しい雰囲気の絵なので、お店の象徴的な絵になると思ったのです。

思えばこれまで個展やグループ展など、多くの展示をやってきましたが、何日もかけて準備をしてきました。それが、一点しか作品が決まっていないなんて、そして、残りの作品を一晩で選ぶなんて、ありえないわけです。ギャラリーオーナーである私がもっとしっかりコンセプトやなにかを決めておかなきゃいけなかった、と反省しきり。

でもオープンは明日なのです。真っ白い壁ではスタートしたくないのです! 真っ白い壁にプロジェクターで作品を次々に投影していくのはどうかな?とtサンが提案します。それは見てみたい…でも待ってください、あと数時間でその投影する動画を作るのは無理です! などと、ふたりとも疲労でテンションが低いまま侃々諤々。

なにはともあれ、手を動かさなければ!と動き出します。唯一決まっている、あの大きな「ブタ子さん」を飾ることから始めます。正面の壁面にぴったり。横に少し空いたスペースには、小さな絵を数点とプロフィールパネルを置きましょう。

今回の展示は「たかしまてつをの軌跡」と言いましたが、たかしまてつをがテーマを決めて(またはテーマに沿って)出展作品を選んでいく、いつもの展示とは違い、「At GALLERY N’CAFE」のオーナーである私が、「たかしまてつを」ってこんな絵を描く人ですよ、と紹介するような展示にしたいと思っていました。

なので、今までたかしまてつをが描いてきた作品たちの中から、私が特に印象に残っている作品、好きな作品を出してもらい、並べてみて別の作品を検討する、ということを繰り返します。入口横の壁には、CGをプリントしてパネル加工した作品から4枚をチョイス。突き当たりには、画廊の10周年記念展に出展した、自身の10年も振り返って描いた作品を飾りました。

そうしてなんとか作品を選び、展示し終えた頃には日付が変わっていました。これから、プロフィールパネルを作り、オープン記念に作ったステッカーを切り分け、スタッフバッチも用意して…できるだけやっておくから寝ていいよという優しい言葉に甘え、私は寝てしまったのですが、結局tサンはあれやこれやで一睡もせずにオープン日を迎えることとなりました。

そして、前日の時点でオープン日当日は何十年ぶりかという大型台風の予報。近くの小学校も前もって休校にするほどです。でも「9月8日にオープン!」と頑張ってきたんです。9月8日に「At GALLERY N' CAFE」はオープンします!

 

炎天下の看板描き。店名が長いので大変です!!

 

「入口」を描き始めた頃には日も暮れて……。アオバトや文字はステンシルの枠を作って、キットパスで塗りました。

 

昼間撮った写真を見返してみると、確かに壁が真っ白!!

 

猫も見守る中、作品を物置から引っ張り出して選びます。飾る作品はたくさんあるんです、でも選ぶのが大変!!

 

作品を選んでからも、並べる位置、高さ、間隔など、ちょっとの差で見え方がぜんぜん変わってきてしまうので慎重に。並べてから、やっぱり違うかも、と作品を交換したりします。

 

オープン記念に配ろうと作ったお店のロゴのステッカー。経費節約とカットを自分たちでやることにしましたが、シートから切り離して一つひとつ切り抜くのがかなり大変だったので、余裕があればカットオプションまで頼むことをオススメします。

 

★がついた記事は無料会員限定

★☆★読者のみなさまへプレゼント★☆★

この連載を読んでご来店くださった方は、ぜひ「幻冬舎plusの連載読みました」とお伝えください。オープン記念にお配りしていたオリジナルステッカーをプレゼントいたします。

記事へのコメント コメントする

コメントを書く

コメントの書き込みは、会員登録とログインをされてからご利用ください

おすすめの商品
  • ピクシブ文芸、はじまりました!
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
  • 無理しないけど、諦めない、自分の磨き方
  • 時短、シンプル、ナチュラルでハッピーになれる!
  • ビジネスパーソンのためのマーケティング・バイブル。
  • 有名料理ブロガー4名が同じテーマでお弁当を競作!
  • ドラマこそ、今を映すジャーナリズム!
  • 砂の塔 ~知りすぎた隣人[上]
  • 小林賢太郎作品一挙電子化!
  • あなたがたった一人のヒーローになるためには?
朝礼ざんまい詳細・購入ページへ(Amazon)
文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
ピクシブ文芸、はじまりました!
エキサイトeブックス
今だけ!プレゼント情報
かけこみ人生相談 お悩み募集中!