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2016.10.25

第9回 思い出の出演者たち

サエキけんぞうロックを語る

平野 悠

サエキけんぞうロックを語る

■1995年11月28日(火)「サエキけんぞうのコアトーク」【出演】サエキけんぞう/鈴木惣一郎

 

■1996年2月13日(火)サエキけんぞうのコアトーク vol.4「ボブ・ディランって何?」【出演】みうらじゅん(イラストレーター)

 

 サエキさんが開店早々「自分にもしゃべる場を下さい」と言って来た。うれしい申し出だ。

 オープンから10年ほどは毎月、ほとんどは現役ミュージシャンや音楽関係者を招いてのトークを行っている。ふだんは何回かイベントをやると、確実にお客さんの動員は減って来るわけで……、それにもかかわらずやり続けてくれた貴重な人だ。

 サエキさんのお陰で多くの音楽関係者、あるいはアーチストが曲の合間のMCでなくてステージに上がった。サエキさんは言う。

「ステージと客席の距離の近さ(つばの飛ぶ範囲)から交流が生まれるのはロフトの伝統。これはねじつにアメリカっぽいですよ。アメリカの田舎っぽい。つまりあるものを活かして使って、微妙に手作りっていう感じ。アメリカはたとえニューヨークであっても、常に地方っぽくてどこもがちょっと汚い。ライブハウスというものは、ロフトがやらなくても他の誰かがやっていたでしょう。でもトークライブハウスは出来たことそのものが革命的だったから……というのは、ロックは情報がもはや膨大に集積して来てしまっている。

 つまり演奏することも大事なんだけど、話で決着つけなければいけない部分も凄く出てきていると。だからプラスワンという話せる場所が出来たことで、凄く喜んだんです。

 ただ僕は非情に冷静に語らないと、もう情報がパンクしてしまう。喉元まで来ちゃっていると思っていた。ライブコンサートでず~っとMCだけやっている訳いかないじゃないですか?だからプラスワンではずっとしゃべりっ放しでここまで来ているんです。別に無茶なことをしゃべっているわけではなくて」

 ロックが生まれて50年、1976年に、日本のロックはそれまでメインカルチャーだった歌謡曲やポップスを駆逐する勢いがあって「市民権」を得たという。ちょうど新宿ロフトが出来た年だ。

 その50年にもわたる歴史では、いろいろな混乱も事件もあったはずだ。当初ロックが社会に対する不満や怒りの表現方法だったはずが、いつからか?「金の臭いのするお仕事、女にもてるための作業」になってしまったのか?

 


ここでちょっと、1996年の風景とプラスワン

 芸術家岡本太郎、司馬遼太郎、漫才師横山やすし、渥美清が死去し、薬剤エイズ事件から始まった年である。野茂英雄投手が大リーグでノーヒットノーランを達成したのもこの年だ。

 大手メディアから発言や露出の機会を奪われていた有象無象の鬼畜系、AV関係者、元犯罪者などが続々と出演しだし、新宿サブカル御殿(中森明夫命名)乱闘酒場(鈴木邦男命名)と呼ばれ、隠れ家ロフトプラスワンは、異常な熱気に包まれていった。討論番組も多くなり、とても時間内では納まらず、朝までイベントを続けることが多くなってきた。

 持ち込み企画も増えて来た。

 ラインナップでは、青山正明(天才編集者)、村崎百郎(ゴミ拾いライター)、塩見孝也(元赤軍派議長)、大槻ケンジ(サブカルマニア)、高須基仁(毛の商人)、だめ連、杉作J太郎、リリー・フランキー、平野勝之(AV監督)、伏見憲明(ゲイ)、今一生(ライター)、見沢知廉(作家)、枡野浩一(俳人)、睦月影郎、佐野史郎、お茶漬け海苔、松沢呉一、みうらじゅん、あがた森魚、鈴木慶一、しりあがり寿、中村敦夫、高野拳磁、喰始のショーほどつらい商売はない 、遠藤ミチロウ、パンチUFO、青木光恵、遠藤誠、ドクター中松、橋本真也、萩原健太、松尾スズキ、林由美香、井口昇、沼正三、高橋歩、千葉麗子、川西杏、ゴールドマン、南部虎太、武宮正樹(囲碁名人)、テリー伊藤、飯田穣冶(NIGHT・HEAD−飯田譲治の事件FILE)

 岡留安則(噂の真相)、湯浅学、斉藤浩一(シネマ秘宝館)、藤井誠二(ライター)、冴島奈緒(AV女優)、吉村智樹(フリーライター)、鮫肌文殊(放送作家)、田島征三(絵本作家)、東陽一(映画監督)、代々木忠(AV監督)、安斎肇・森若香織(シンガー)、香山リカ(精神科医)、小西誠(元反戦自衛官)、森園みるく(漫画家)、金井覚(ライター/編集者)、下関マグロ(同)、山本竜二、三上治(評論家)、石川好(作家)、ポンプ宇野(AV男優)、山本夜羽(漫画家)、石丸元章(ライター、「SPEED」著者)、鶴見済(ライター)、エスパー清田(スプーン曲げ霊能者)、杉真理(ミュージシャン)、井崎脩五郎(競馬評論家)、大川豊(大川興業総裁)、中野貴雄、鈴木慶一、 黒沢進(GS研究家)、若松孝二(映画監督)が出演している。

 この年の数々のイベントで、日本の多くのサブカル陣がプラスワンのステージを踏んだ。この年のラインナップがロフトの路線を決めたと言って良いかもしれない。

 

※次回は「目の前でAVの撮影を再現」です。

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