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2016.10.11

叱ることは体罰と同じ

岸見 一郎

叱ることは体罰と同じ

ミリオンセラー『嫌われる勇気』をはじめ数々の著書を通じて、「アドラー心理学」を日本中に広めた岸見一郎さん。
 実は、岸見さんがアドラー心理学と出会ったのは、子育ての悩みがきっかけでした。
 当時お子さんの保育園の送り迎えをしていた岸見さんは、大人の思い通りに動かない“子ども”という存在に、戸惑い試行錯誤していたそうです。そんな時、まだ日本語に翻訳されていなかったアドラーの著書を友人から借り、実行してみたところ、自身の子どもに対する考え方が大きく変化しました。

 ウィーンに世界で初めての児童相談所をつくるなど、教育に強い関心を寄せていたアルフレッド・アドラー。そのアドラーの哲学を凝縮、現代の子育ての悩みを踏まえた上で、どう「実践するか」を書いた一冊、『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』から、<叱らない、ほめない子育て>の極意を抜粋して紹介いたします。

言葉で求められた時だけ要求に応えましょう
怒りを正当化しない

即効性を求めて、大人は怒りの感情を使う


体罰に正義など何もない

子どもと保育園の帰りにスーパーに立ち寄ることがよくありました。おもちゃ売り場やお菓子売り場の前で泣いて動かなくなった時、私は子どもにこういいました。

「泣かなくていいから、言葉でお願いしてくれませんか」
 すると、子どもは泣きやんで、

「あのお菓子買ってくれたらとっても嬉しいんだけど」
 といいました。

 親は子どもの要求内容が嫌なのではなく、要求の仕方が嫌なのです。子どもがおもちゃやお菓子がほしいと言い出した時には、その瞬間に断れないとわかることがあります。

 ところが、多くの親は子どもの要求をすぐに聞いてはいけないと思って抵抗します。子どもは泣いたり、床を転げ回ったり、精一杯戦います。しかし、人目が気になりますから、ついに子どもの要求を呑んでしまうのです。

 それなら、初めから買ってもいいと私は思うのですが、泣いたり怒ったりしているのであれば、買ってはいけません。言葉でお願いした時にだけ買うということに決めておけばいいのです。

 もちろん、子どもは初めから言葉でお願いすることはできません。赤ん坊は、生きていくためには、親に食べ物を自分の口に運ばせなければなりませんでした。その頃はまだ言葉を話せないので、言葉の代わりに泣くことで、まわりの大人を自分のために仕えさせようとします。そうしなければ生きていくことはできなかったのです。

 ところが、やがて言葉を使えるようになっても、相変わらず泣いたり、不機嫌になったり怒ったりして、まわりの人を支配し続ける子どもがいます。

 しかし、このような仕方でまわりの人を動かさなくても、言葉を使えば、自分の思いを伝えることができるということを、近くにいる大人は教えなければなりません。どんなふうに言葉でお願いすればいいかは、最初は大人が子どもに教えなければなりません。

 問題は、大人までもが言葉ではなく、感情を使うことです。大人は子どもを叱ります。叱るのと怒るのとは違う、怒ってはいけないが、叱ることは躾のために必要という人がいますが本当ではありません。アドラーはこんなことをいっています。

「体罰は怒りの感情を伴ってなされる。そこに正義など何もない。復讐のために体罰が加えられるのである」

たとえ手を上げなくても、叱ることは体罰と同じです。躾のためというのは自分の怒りを正当化するために持ち出される理由でしかありません。

 即効性を求めて大人は怒りの感情を使うのですが、たとえ時間がかかっても言葉を尽くして問題を解決していくことを子どもには学んでほしいのです。


次回、「受験生だからといって家族の中で特別視しない」は、10月15日公開です。

 

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