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2016.11.06

木の表裏・流れを知ろう!

山田 香織

木の表裏・流れを知ろう!

「盆栽」のある暮らしとは、安らぎはもちろん、どちらかというと犬や猫たちのように、ペットとの暮らしに似ています、なぜなら盆栽も「生きている」から──そうおっしゃる盆栽家の山田香織さん。
四季折々にさまざまな表情を見せてくれる盆栽に、あなたもチャレンジしてみませんか?
これまでの盆栽と違って、より気軽に、現代風に楽しめる、山田さんが提案されている「彩花盆栽」の作り方を、初心者にもわかるよう解説されているのが『知識ゼロからの彩花盆栽入門』です。その一部を、全6回にわたってご紹介します。
第4回の今回は、「木の表裏・流れ」についてです。

*  *  *

 

 
木の表と裏を知りましょう

盆栽の木には必ず表になる面と裏になる面があります
植えつける前に木の「正面」を見つけましょう

 

 もともと観賞するために生まれた盆栽ですから、鉢植えと違い、一番魅力的に見える向きで観賞するルールがあります。

 もちろん、人によって美観が異なりますので、自分が一番魅力的だと思える向きを選ぶのが基本ですが、盆栽の長い歴史の中で培われてきた決まりごとがありますので、基本だけは知っておきたいものです。

 木には必ず表と裏があり、盆栽では表を正面に向けて観賞します。草には特に表や裏はありません。

 そして、木の表を見極めるポイントは2つあります。ひとつは、根元から木の頭にかけて「前傾姿勢」になっていることです。正面から見たときに、木が後ろに反っていると美しく見えないのです。

 もうひとつは「左右の枝ぶり」がよく見えること、つまり枝が重ならず形状がよく見えることです。

 はじめのうちは、苗の準備をしている間に表や裏がわからなくなってしまうこともあります。そこで、どこを正面にしたらよいか見当がついたら、鉢土に楊枝(ようじ)などをさして目印をつけておくとよいでしょう。

 

木の正面を見つけるポイント

1.根元から木の頭にかけて「前傾姿勢」になっている面
2.木が後ろに反っている面は表にはならない
3.「左右の枝ぶり」がよく見える面

 

木の表を見つける

 植えつける木をいろいろな角度から眺めて、幹が前後に傾いているのがよくわかる向きを見つけます。枝や葉などは気にせず、幹の傾きだけを観察して見極めましょう。

 木が前と後ろのどちらに傾いているかを見て、前傾しているほうが表になります。

 

正面を向ける

 幹の傾きがわかったら、幹が根元から木の頭にかけて前傾しているほうが正面になります。正面がわかったら、正面を自分に向けて苗を持ちます。

 木が前傾しているほうを自分に向けます。この向きが大まかな正面になります。

 

枝ぶりを見る

 木の向きを変えてみて、左右の枝ぶりがよく見える角度を探します。「ここじゃないかな?」という場所が決まったら、目印をつけておくとわかりやすいです。

 枝と枝が重なったり、枝の形がわかりにくい向きは正面にはなりません。

 枝が重ならず、枝の伸び具合がよく見える角度を探します。

 

 

 
木の「流れ」を知りましょう

幹の形はひとつとして同じものがありません
動いているような幹の「流れ」を知りましょう

 

 木の幹や枝はひとつとして同じ形がなく、直線にまっすぐ伸びるものだけではありません。

 自然がつくりだした曲線は、むしろ盆栽に躍動感のある風景を演出することができます。このような幹の曲がりを「流れ」といいます。

 幹が右に流れているのか、それとも左に流れているのかによって、寄せ植えをする草木をどのように配置するのかも変わりますので、木の「表裏」と同じように「流れ」を見極めることも大切です。

 流れのある木で盆栽づくりをするコツは、幹の流れと反対側にできる空間をいかすことです。

 もちろん、木の本数が増えればより複雑になりますが、寄せ植えする苗同士を合わせてみて、美しく見える場所を探しましょう。

 また、盆栽には基本になる「樹形(じゅけい)」というものがあり、長い歴史の中で美しいとされるバランスのよい盆栽の見本になっています。このような基本の形を覚えておくと、彩花盆栽づくりでもバランスのよい配置を決めるのに役立ちます。

 

幹の流れを見るポイント

 

 
1.「右流れ」か「左流れ」かを見る
2.幹の流れをいかすように配置する
3.盆栽の基本樹形で流れを覚える

 

盆栽の基本の樹形

 盆栽の基本樹形を覚えておくと、寄せ植えづくりをするときの配置デザインの参考になります。美しく見える代表的な形を覚えておきましょう。

 

●寄せ植え(よせうえ) 

 複数の株をひとつの鉢に寄せ植えする形です。雑木林の景色を表現しやすく、彩花盆栽でも参考になります。

 

●双幹(そうかん)

 ひとつの株の根元から二本の幹に分かれた形で、幹の太さや高さに強弱をつけ、木の流れを印象的に見せることができます。二本の幹は親子や夫婦にたとえられます。

 

●株立ち(かぶだち)

 ひとつの株の根元から、いくつもの幹が伸びている形です。幹の太さや高さに変化をつけることで、雑木林のような風景になります。家族的な印象を持つ形です。

 

●斜幹(しゃかん)

 右か左のいずれかに幹が傾いている形です。盆栽の中心が、鉢の中心からずれ、幹の傾き具合と枝ぶりの調和が美しさを演出します。

 

●懸崖(けんがい)

 幹や枝が鉢よりも低く下がっている形で、文字どおり崖に生える樹木の生命力の強さを感じさせます。

 

●吹き流し(ふきながし)

 枝が強い風になびいているような形です。盆栽の高さよりも幅が長くなっているところがなんともいえない美しさです。

 

 次回は、「草ものの寄せ植えづくり」のやり方をご紹介します。
 更新は11月10日(木)です。お楽しみに。

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山田香織さんの作品や、彩花盆栽教室について知りたい方は、以下をご覧ください。

盆栽清香園HP

盆栽清香園フェイスブック

清香園スタッフブログ

清香園5代目 山田香織の盆栽日記

日本橋清香園スタッフブログ

 

山田香織『知識ゼロからの彩花盆栽入門』

家で楽しむ小さな大自然。初心者でも失敗しないつくり方、
育て方。これまでの盆栽と違い、より気軽に、現代風に楽しむ
ために著者が提案している盆栽の新しいスタイルを紹介。

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