幸せに生きるために必要なことは、きっとそれほど多くない。
「どうしても、これが欲しい」「どうしても、これがしたい」と思うことは、自然にそれへの“愛”があふれてくるものだ。それなのに、多くの人は、愛のないものを手に入れるために、必死に生きているのではないか……。

「貧しい人とは、少ししかもっていない人のことではなく、際限なく欲しがり、いくらあっても満足しない人のことだ」。
 2012年リオ会議でのスピーチで一躍、世界的な注目を集めたウルグアイ前大統領ホセ・ムヒカさん。その妻として約30年、ともに歩み続けているルシアさんに本当の幸せについて聞きに行った。

建築家と政治家の共通点

 ルシアさんと私は、子どものころから生きてきた環境がまったくちがうし、精神的な成熟度は、10代ですでに大人と子どもほどの開きがあったように思うけれど、ひとつだけ共通点があるとすれば、建築家になりたかったことだ。

 私は家づくりへの夢があって大学の「生活環境学科」に進んだが、アルバイトやバンド活動に熱中して迷走した挙句、バブル期の就職戦線に流させるように大手企業に事務職として就職。その仕事も、まったく合わずに半年で退職して、転々と職を変わる……という情けない経緯をたどる。

 ルシアさんは大学の建築学科に入ったが、学生運動や政治活動に関わるようになって中退。そのころからすでに、貧困地域の住居整備を手伝っていたという。

ここから先は会員限定のコンテンツです

幻冬舎plusの会員登録(無料)をすると…すべての会員特典を見る
  • 会員限定の記事が読み放題に
  • 会員限定イベントに参加できる
  • プレゼント抽選に参加できる
  • ストア利用でポイントが貯まる

会員の方はログインして続きをお楽しみください

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定

 有川真由美さん最新刊発売中!
『人生で大切なことは、すべて旅が教えてくれた』

旅をすれば、これまで見えなかったことが見えてくる。
40か国を周遊した大人気作家の生き方を変える旅エッセイ。

●幸せになりたいなら、人を幸せにせよ【台湾】
●自分の足で立てば、行きたいところに行ける【ギリシャ】
●自分の世界に誇りをもてば輝くことができる【フィリピン】
●情熱があれば、道は自然にできていく【イスラエル】