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2016.10.09

造影CTで全身を検査すると60ミリシーベルトも被爆する

近藤 誠

造影CTで全身を検査すると60ミリシーベルトも被爆する

「それは、いま流行りのウソといえます」

「ウソ、ですか」

「飛行機の被ばく線量は0. 1ミリシーベルト。CTはその100倍以上です。この外来にも『東京・ニューヨーク間……』と言われた方が何人もみえました。マンモ検診で言われた人もいます。正直に答えたら、検査をうける人がいなくなってしまうからでしょう。
 技師にウソをつかせないとやっていけない検診は、ほんとうに罪深い。
 放射線の線量が問題になるのは、発がんの可能性があるからですが、福島の原発事故のあと居住が制限されたのは、年間20ミリシーベルト以上の地域です。また原発の作業員は、累積5~10ミリシーベルトの被ばくで、白血病との因果関係が認定され、労災保険がおりています」

「CTは……」

「撮影する範囲を胸部、腹部、骨盤と分けた場合、それぞれ1回の撮影で10ミリシーベルトを被ばくします。臓器の細部を写す”造影剤”を注射してもう1回撮ると、線量は2倍になります。全身CTだと60ミリシーベルトですね」

「うわっ」

「最近、CTと発がんとの関係を調べたデータが発表されました。ひとつは英国での調査で、1度でもCTをうけた未成年者は、脳腫瘍や白血病の発症率が上昇しています。もうひとつはオーストラリアの調査で、未成年者は5ミリシーベルト程度でも、発がん率が上昇しました。CT1回につき、発がん率が16%ずつ上昇するとしています」

「そんなに……。大人ではどうですか?」

「ふた通りの考え方があります。ひとつは、成長過程にある若年者は放射線の影響をうけやすいので、発がん率も若年者のほうが高い、というもの。もうひとつは、正常細胞の遺伝子がいくつも傷ついて、一定の組み合わせが完成するとがん細胞に変わる、つまり発がんするのですが、高齢になるほど傷ついた遺伝子の数が増えているため、少しの被ばくで発がんする組み合わせが完成してしまう、というものです」

「よくわかりました。いずれにせよ、発がんする可能性はぐんと上がるということですね。もうCTはうけないようにします。話が聞けてほんとうによかったです」

 

※次回はがん治療の番外編。心筋梗塞と脳卒中を含めた“心臓血管病”の対策と治療について考えます。10月16日(日)公開予定です。

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