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知識ゼロからの喜ばれる贈り物のマナー

2016.10.06 公開 ツイート

第5回

お歳暮を贈る1
時期や金額の目安 岩下宣子

そろそろお歳暮について考えなくてはいけない季節になってきました。日ごろお世話になっている方へ、感謝の気持ちをこめて贈るのがお中元・お歳暮です。
『知識ゼロからの喜ばれる贈り物のマナー』では、そんな季節の贈り物についてのマナーもご紹介しています。その一部を試し読みで公開いたします。

*  *  * 

お歳暮を贈る 1

 日ごろお世話になっている方へ感謝の気持ちと末長いお付き合いをという気持ちをこめて贈ります。一般的には親や兄弟姉妹、親戚、職場の方、かかりつけ医、仲人などに贈りますが、職場や病院では贈答を禁止されているところもあるので注意しましょう。

 本来は持参するのがマナーですが、実際にはデパートなどから直接送り届けるのが一般的です。目上の方へは贈り状や電話で贈った旨を伝えておくとより丁寧です。

 また、いただいた場合は日をおかずに礼状を出しましょう。その場合、贈られた品について具体的な喜びの言葉を添えるとよいでしょう。

 

品選びの注意点

●靴下・たび・草履

「踏みつける」という意味合いから嫌う方もいます。特に目上の方や年配の方へは贈らないようにしましょう。

 

●身につけるもの

 アクセサリー、下着、パジャマなど、身につけるものは親しい間柄の人だけにしましょう。

 

●食品

 ダイエットや食事療法中の方や、有機農法などの食材にこだわっている方へは食品は避けたほうがよいでしょう。

 

●手作り

 先方から「ぜひに」と頼まれたときや、自他ともに認めるプロ級の腕前の場合以外は避けたほうが無難です。

 

時期、金額の目安とお返しのマナー

●金額の目安

 上司……………3千~5千円
 取引先…………5千~1万円
 仲人……………5千円
 親・親族………3千~8千円
 友人・知人……3千~5千円

 

●贈る時期

 お歳暮は12月初旬~20日頃まで。

 

●お返し

 お返しは不要ですが、品物が届いたら先方にお礼の連絡を入れて、後日お礼状を書きます。

 

表書き・水引のマナー

 水引は赤白の蝶結び。表書きは「御歳暮」。贈る時期は、12月初め~20日頃まで。お正月に使うものなら30日までに届けばOK。時期を逃してしまったら新年のごあいさつとして「御年賀」を贈ります。寒の入り(小寒)が過ぎると、目上の方には「寒中御伺」、同輩や目下の人には「寒中御見舞」とします。

 

Manner up! 贈り先によって贈る品を考える

 贈って喜ばれるものは、家族構成によって変わってきます。夫婦二人なら量よりも質を優先しましょう。小さな子どもがいる家庭ならジュースやアイスなどを。先方の負担にならない程度の金額を心がけます。生鮮食品を贈るときは、先方に予定を伺うと丁寧です。

 毎年同じ品物を贈ってもよいのです。好評だった品物を毎年贈ることによって、先方に楽しみにしてもらえます。

 

 次回は、喜ばれる品とお中元・お歳暮のQ&A。更新は10月10日(月)の予定です。お楽しみに。

関連書籍

岩下宣子『知識ゼロからの喜ばれる贈り物のマナー』

贈り物をすると、贈られた相手が喜ぶだけでなく、贈ったあなたもハッピーな気持ちになるのです。 相手を思い浮かべたり、親しさの度合い、贈るタイミングを考えたりすることも、プレゼントに含まれています。 品選びに注意したい場面や、意外と気を抜きがちな贈られた側のマナーについても、本書できちんと意味を学んでおけば、気持ちもより伝わりやすくなるはずです。 ぜひ贈る楽しみや幸せを味わってください。 誰になんのために贈るのか/贈るタイミングを見極める/水引・のしを使い分ける/慶事は奇数、弔事は偶数/素直に喜び、お礼は早めに/お返しが必要かどうか/早すぎるお返しはNG/断るときは、意思表示を

岩下宣子『イラストでよくわかる 好感度がアップする美しいマナー』

和食の席では指輪をはずす。階段の上から目上の人に挨拶しない。電話の取り次ぎは、必ずいったん「保留」にする。お見舞いの品は現金が喜ばれる。――すべてのマナーには理由がある。ビジネスから、携帯電話、食事、冠婚葬祭、公共の場のマナーまで、これ一冊で、日常生活の疑問が解消! 納得しながら社会常識が身につく、マナー本の決定版。

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知識ゼロからの喜ばれる贈り物のマナー

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岩下宣子

共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体、商工会議所などでマナーの指導、研修、講演と執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。著書、監修に『祝儀袋・不祝儀袋 表書きのマナー』(小学館)、『図解 マナー以前の社会人常識』(講談社+α文庫)、『葬儀・法要あいさつ事典─お悔やみ、弔事から謝辞まですぐに役立つ実例集』(日本文芸社)など多数。

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