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2016.09.06

ハーバード大学より人気が高い、ミネルバ大学の画期的な勉強法とは

鬼頭 政人

ハーバード大学より人気が高い、ミネルバ大学の画期的な勉強法とは
いかに監視体制をつくるか

 

 世の中には、難関といわれる試験をたやすく突破する人もいれば、何年頑張っても成果の出ない人もいます。この差はいったいどこから出てくるのでしょうか?やっぱり合格する人は、生まれつき優秀だからなのでしょうか?
 開成→東大文Ⅰ→弁護士と、いわゆる難関試験を突破し
結局、ひとりで勉強する人が合格する』を執筆した鬼頭政人さんによると、合格できるかどうかの分かれ道は、「独学のコツ」を知っているかどうかだといいます。ポイントは、いかに効率よく勉強し、それを持続させられるか。この連載では、いちど身につければ一生役立つ、独学のコツをご紹介いたします。


< 入学希望者が殺到するミネルバ大学の試みとは>

 勉強のモチベーションを維持させるには、どうしたらよいでしょうか。そのための仕組みを取り入れるところも出始めています。身近なところでは、前述のライザップが典型的ですが、勉強の面ではミネルバ大学というところがあります。2014年に米国サンフランシスコで開校した4年制の大学です。

 この大学では、非常に面白い仕組みを取り入れています。20人1クラスで全寮制なのですが、その寮は3カ月ごとに変わります。世界中に寮があるので、クラスメートとともに世界中を移動しながら大学生活を送ります。教授は米国にいて、授業はオンラインで受講します。

 クラスメートはずっと一緒なので、相互に監視して競争意識が芽生えます。そこを重視しているのです。代わりに授業はオンラインで効率化しているのです。

 人気が高く、入学倍率はハーバード大学よりも高いほどです。

 日本では、2006年に海陽学園が開校しています。全寮制の中高一貫校で次代のリーダーを育成することを目標にしています。東大名誉教授の中島尚正氏が校長を務めています。

 特徴的なのは、トヨタ自動車やデンソーなど大手企業の社員が寮に来て、勉強を監視してくれることです。

<レベルが上の人と勉強すると効率も上がる>


 私たち「資格スクエア」は、それを個別指導ゼミで実現しようとしています。受験予備校の2・0と3・0の間ぐらいの位置づけだと思っていますが、学習の後のテストを重視しています。授業の内容は家で見てもらい、予備校に来たらテストを実施します。その後に個別指導ゼミを実施します。個別指導といっても、1対5くらいで行うので仲間もいます。

 また、司法試験のコースであれば弁護士、司法書士のコースであれば司法書士という有資格者がいて、わからない部分を聞いたり、勉強の進め方について相談したり、あるいは論文の書き方を指導してもらったりできます。

 自主ゼミはあまり効率がよくないという話をしましたが、それは、グループの中に合格者がいないからです。その状態で勉強するのは、ものすごく効率が悪いので、それは絶対やめたほうがいいと考えているのです。

 グループの中に明らかにレベルの違う人がいると、その人の意見に従うことができるので、効率が上がるのです。ですから、そのような形でゼミを実現しようと考えています。

 結局、継続性の追求というのは、自学自習を管理してあげて、その中に継続性を担保する仕組みを取り入れてあげるということになります。その1つの形が個別指導ゼミだと、私は考えているのです。

<ダイエットに失敗したら即罰金!>


 「監視」の面で言うと、米国に面白い仕組みがあります。ライフハック系の監視のサービスです。まず、自分が実現したいことを決めます。たとえば、毎日5キロランニングするとか、禁煙するとか、ダイエットをするとか、それは何でもいいのです。

 そして、レフェリーを指名します。レフェリーは、自分の身近にいる家族や友人などです。そして、目標を達成できなかった場合の罰金を自分で決めます。レフェリーは、その人が違反した場合には、通報します。すると、あらかじめ登録されたクレジットカードから罰金が引き落とされます。

 しかも、徴収された罰金は、その人の主義主張に反する団体などに寄付されます。もちろん、社会的に見ると善の団体なのですが、その人にとってみると、考え方が合わないところに自分のお金が寄付されますから、非常にストレスになるわけです。

 過去の事例もすべてビッグデータに蓄積して分析されていて、たとえば禁煙であれば、罰金を何ドルぐらい設定している人がいちばん実現率が高いかといったこともわかるようになっています。

 人間の本質に非常に合うサービスだと思います。人間の本質は、そう簡単に変わりません。続けないと効果が出ないものに関しては、いかに継続性を保つかということが大切になるのです。

 しばらく前にハーバード大学やMIT(マサチューセッツ工科大学)の授業をオンライン上で誰でも無料で受講できるMOOCs(Massive Open Online Course)というサービスが話題になりました。

 日本でも放送大学などが中心となってJMOOC(ジエイムーク)(Japan Massive Open Online Courses)という同様の仕組みをスタートさせました。東大など一流大学の授業がオンラインで無料受講できます。ところが、途中で脱落する人が多く、最初から最後まで見る人が1割程度しかいないのです。

 試験に合格するという目標を達成するためには、自学自習が明らかに最短ルートではありますが、それが誰でもできるのであれば、予備校や塾は必要なくなります。

 予備校や塾に頼る人が多い、という事実が、自分は続けられないと思っている人がいかに多いかを指ししめしているのです。

 前述のオンライン講義が続かないのは、まぎれもなくモチベーションが続かないからです。いつでも、どこでも受けられるオンライン講義は、いつでもどこでも受けなくてもいい講義になってしまい、結局最後まで受け切ることができない、というのが実態なのです。

<頭のウォーミングアップを意識しよう>

 あまり意識していない人が多いようですが、料理の火加減と同様、勉強にも“強度”があります。

 一度読んだ参考書を再度読む、人の話を聞くといったことは、頭をフル回転させなくとも可能なので、強度が低いと言えます。その一方、暗記する、記述問題を解くといった勉強は、強度が高い。

 なかなか乗り切れないときには、「はじめチョロチョロ」として強度の低い勉強を先に持ってくると、気持ちが勉強に向かいやすくなります。はじめにチョロチョロすることがウォーミングアップとなり、頭が「勉強モード」になっていくので、強度の高い勉強に入っていきやすくなるのです。

 私の場合、参考書を読むのがいちばん楽だったので、気が乗らないときにはそうした勉強をして、徐々に気分を高めて記述答案作成などのきつい勉強に入っていくように心掛けていました。

 ぜひ、参考にしてください。

次回「試験当日、受かる人がしない3つのこと」は9月10日(土)公開予定です。

 

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