お盆です。帰る“田舎”があるというのは、羨ましいものです。
なんといっても、香川さんの「故郷」は、延々と田んぼが広がり、蝉がミンミン鳴く、数年前まで携帯もスマホも使えなかったという、ザ・田舎。
そんなおばあちゃんの家の縁側でアイス食べてゴロゴロしてたら、ふと、ご先祖様の立派さに気付いたというのですが――。
今回も、最後まで笑ってください!

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エッセイ
志士

ミーンミーンミーンミーン。
ミーンミーンミンミンミーンミーン。
ミーミーミーミー。
一体、何匹分なのか。蝉の声が幾つも重なって、夏の濃い青空に散っていく。
深緑色の木々に覆われた山々は、水の張った田んぼを偉そうに見下ろしている。水の上では、まだ背の低い、若い稲が風にそよぐ。
田んぼの土の匂いがすると、「あー。夏なんだなぁ……」と毎年しみじみ思う。
幼い頃から田舎で育った僕にとって、田んぼの匂いは、いつだって故郷の匂いだった。

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