日本をはじめアメリカ・ヨーロッパ・ロシア・アジア・オーストラリアなど、世界中の国で注目されている健康法「氣の呼吸法」を知っていますか?
 多くの病気の原因は細胞の酸素不足。そこで毛細血管のすみずみまで酸素を行き渡らせる全身呼吸を行うことで心身の健康を保つという考え方です。
 心身統一合氣道会を創見、世界中に普及させ、指導者を育成してきた藤平光一さんによるロングセラー『氣の呼吸法』の電子書籍化を記念して、初心者でもできる正しい呼吸法について紹介いたします。

 
<氣は肉体の枠を超えて、天地自然と交流している>

    私たちの生命は、あたかも、大海の水を手でかこっているようなものです。そして、これを「私だ」と称しているのです。
    なるほど、自分の手でかこっているから、私の水だと言ってもいいでしょう。
    しかし、水そのものから見れば、これは大海の水です。
    手のかこいを解けば、中の水はそのまま大海の水に帰りますが、手でかこっている間も、それは常に外の大海の水と交流しています。
    これを交流させないでいれば、中の水は腐ってしまうでしょう。
    心の目で見れば、手でかこっていても、手を放したあとも、大海の水には少しも変わりがないということです。

    私たちの生命も、私たちの肉体で天地自然の一部をかこっているのです。
    一応「私」には違いありませんが、心の目で見れば、「私は天地自然の氣なり」ということになります。肉体で氣をかこっていても、自分の氣は、常に天地自然の氣と交流しており、その一部として、活動しているのです。

    つまり、私たちは、天地自然と調和をすることで生かされています。
    調和とは、天地自然と氣の交流をすることです。
    その交流を保つための重要な働きが「呼吸」です。私たちは、全身で天地自然の氣を呼吸しているのです。
    「氣の呼吸法」とは、この「天地自然との氣の交流」を盛んにし、生命力を盛んにする最高の健康法なのです。

<氣を留めてはいけない。>

    氣というと、超能力のように考える人がいます。
    氣はそれらとはまったく別物です。氣は、私たちの中に実在する無尽のエネルギーなのです。それを上手に活用することが、すべての人々にとって、よりよい人生を築く鍵となります。

    私は、「気」と書かずに常に「氣」と書きます。私が普及する心身統一合氣道も、「気」ではなく「氣」を用います。
    なぜ「気」と書かずに「氣」と書くのでしょう。私が高齢で旧仮名遣いを好んでいるからではありません。「氣」という文字は、天体を意味する「气」と、四方八方にあまねく広がるさまをあらわす「米」という字から成り立っています。「気」に用いられる「メ」は氣を留めることを意味するので、本来の意味を正しくあらわせないからです。

    「氣」について考えることは、とても重要なことです。人は誰でも「充実した人生」を送りたいと言います。皆さんにとって、充実した人生とはどんな人生でしょうか。何が満ち足りていると、充実した人生を歩んだと言えるのでしょうか。
    仕事、生活、お金、愛情……いろいろな答えがあると思います。
    「充実した人生」とは、天地の氣が心身ともに充実している人生と言えます。

    私たちは「天地自然の一部」ですので、自分の氣と天地自然の氣が常に交流しているのが当たり前です。天地の氣と、五体の氣がよく交流していることを「生きている」また「息をしている」と言います。また、その状態を「生き生きとしている」と言います。
    先にも述べたように、天地自然との氣の交流が妨げられると心と身体に不調を生じ、交流がなくなると「息を引き取る」、すなわち死を迎えるのです。
    人間は氣を出すから、天地より新たな氣が入り、天地の氣と五体の氣が交流するのです。

<氣は使えば使うほど入ってくる>

    氣は消耗するものなので、めったなことでは使わないという人がいます。
    しかし、氣は留めるものではありません。氣を留めることで天地自然の氣との交流が妨げられるからです。停滞している水は悪くなりますが、流れている水は悪くなりません。
 氣もまた同じです。一見すると留まっているように見えても、実は常に交流しているのです。氣は消耗するのも事実ですが、その一方で、氣は使えば使うほど入ってくるのも事実です。常に天地の氣と交流することにより、人間の生命力は高まり健康になるのです。
    天地自然は、生成流転して瞬時として止まることはありません。天地は常に動いています。ただ、その動きが人間の知覚では感じられないだけです。

    私たちは地球という乗り物に乗っています。一日一回自転をくり返し、太陽の周りをまわっています。しかし、それに氣づくことはあまりありません。
   あなたが椅子にじっと坐って動かないようにしていても、血液はものすごい速さで体内を流れています。森羅万象、動かないものは一つとしてないのです。
    氣を留めることがいかに不自然なことか、天地自然の法則を見るとよくわかるでしょう。

   呼吸もまた然りです。息を吐くことによって、自然に息が入ってきます。
   呼吸において、意識して息を留めるのは自然ではありません。この法則を理解することで、氣の呼吸法を楽に行うことができるのです。

 次回「一時的じゃないプラス思考の身につけ方」は8月2日公開予定です。

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