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2016.07.21

世界に誇れる日本のお墓! 幻想的なお盆の風景

ネイチャー&サイエンス

世界に誇れる日本のお墓! 幻想的なお盆の風景

 お墓といえば静謐で、殺風景で、ちょっと怖い場所、そんなイメージがあるかもしれません。しかし世界に目を向けてみると、民族ごとに弔いの仕方が大きく異なり、お墓の風景は驚くほどさまざまです。『世界のお墓』(構成・文/ネイチャー&サイエンス)では世界中から厳選した52か所のお墓を美しい写真で紹介し、その文化的・宗教的背景をたっぷりと解説しています。
 今回はその中から「京都の東大谷万灯会」を試し読みとして公開します。提灯の柔らかな光が無数に広がる、日本の夏特有の幻想的な風景をお楽しみください。



古都を見下ろす光の墓
 

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Haruka Suzuki/SEBUN PHOTO/amanaimages


 抜群の展望を誇る高台の墓地で、毎年お盆の時期に1万個以上の提灯が灯されている。街の灯りと合わさって、心に迫るこの時期だけの光景が広がる。

 お盆に代表されるように、日本では、神道と仏教が日本人の生活習慣に深く根を下ろしている。初詣などで願い事をするのは神社で、一般的な葬儀は仏式である。神道は日本独自の宗教で、各地域で自然に生まれた民間信仰が発達したもの。神道における神は八百万の神といわれるように、山や川、雨、風、動物、芽生え、実りなど森羅万象に宿る。崇拝の対象となるものは、岩や巨木、鏡や玉などだった。神社は神と人が交流する場所であり、祭りは人と神のつながりを確かめる行事である。

 一方、6世紀に朝鮮半島から日本に伝わったとされる仏教は、当初は政治権力に利用され、権力者に支持・保護されていた。それが時代とともに庶民の生活の隅々に浸透していき、神道や儒教などと混ざり合い、日本独特の仏教になっていった。例えば仏教の行事お盆だが、死者を供養する発想は本来の仏教にはない。もともと日本人がもっていた「先祖の霊はときどき還ってくる」という死生観に関係していると考えられる。

 京都にある二つの墓地、大谷祖廟と東大谷墓地では、毎年、お盆の3日間、広大な敷地の隅々に提灯が灯される。提灯の光源は蝋燭を使っているので、不規則にゆらめく光が自然で心地よい。東大谷万灯会と呼ばれるこのお盆の行事は、1961(昭和36)年に始められた。暑い時期のお墓参りを涼しい時間帯の夜にできるようにと、足元を照らす提灯が吊るされるようになったという。

 毎年お盆の時期には、日本各地で、多くの日本人がご先祖様のお墓にお参りをする。日本の伝統的な夏の行事の一つだ。

◎大谷祖廟は東本願寺の飛地境内で、「浄土真宗」の開祖・親鸞の墓所がある。
◎お盆の風習には地域差がある。長崎では墓前で爆竹や花火をするので煙が立ちこめ、広島では色とりどりの紙で作った盆灯籠をお供えして大変鮮やか。

 

 

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