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2016.07.18

まるで万華鏡! まばゆく輝くイランのお墓

ネイチャー&サイエンス

まるで万華鏡! まばゆく輝くイランのお墓

お墓といえば静謐で、殺風景で、ちょっと怖い場所、そんなイメージがあるかもしれません。しかし世界に目を向けてみると、民族ごとに弔いの仕方が大きく異なり、お墓の風景は驚くほどさまざまです。『世界のお墓』(構成・文/ネイチャー&サイエンス)では世界中から厳選した52か所のお墓を美しい写真で紹介し、その文化的・宗教的背景をたっぷりと解説しています。
 今回はその中から「イランにあるアリー・エブネ・ハムゼ廟」を試し読みとして公開します。全面鏡のモザイク張りが万華鏡のように光る美しい墓。こんなにきらびやかな空間で眠りについているのはどんな人物なのでしょうか



聖者のための煌めく墓所 

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javarman/PIXTA
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メイン写真 yzw/photolibrary サブ写真 YOSHIHIRO TAKADA/SEBUN PHOTO/amanaimages


 一歩足を踏み入れたとたん、あまりの煌めきに目がくらみ度肝を抜かれるだろう。信者たちはこの豪華絢爛な空間で一心不乱に祈りを捧げ、願い事を唱える。
 この墓所はイラン南西部、ファールス州の州都シーラーズにある。イランは国土の東半分が砂漠に覆われている。ここは内陸に位置し標高も高いため、寒暖の差が激しく、概ね冬は寒く夏は暑い。国民の大半がイスラーム・シーア派を信仰し、国教にもなっている。

 イスラームは偶像崇拝を禁じているので、ここが墓だとわかるようなもの、例えば墓石なども禁止され、埋葬は実に簡素なものだ。しかし、イスラームの指導者が聖人として祀られるようになると、彼らの墓には柵や覆いが施され、最終的には建物で墓が装飾されるようになっていく。こうしてできた壮大な聖者廟は、多くのムスリムが参拝に訪れる場所となっている。

 煌びやかなこの廟には、アリー・エブネ・ハムゼという人物が祀られている。ハムゼはイスラーム・シーア派の第8代イマーム(指導者)であったエマーム・レザーの親戚だ。指導者ばかりでなく、その親族も聖人となるので聖者廟は意外にもあちこちにある。廟の外壁は、アラビア語や繊細なモザイク模様で美しく飾られ、極めつきが廟内部の全面鏡のモザイク張りだ。クリスタルのシャンデリアの明かりに照らされて、天井も壁も境なくいたるところが光っている。ハムゼの遺体は廟の中央に据えられた大きな棺に安置されている。棺の周囲は鉄格子で囲まれているので、信者は鉄格子に口づけをして祈りを捧げる。

 聖者に祈りを捧げるのは、唯一神アッラーに祈りを捧げるのとはまた別で、病気治癒や子宝などの日常的な願いを聖者から取りなしてもらおうという行為のようだ。

◎モスクはおもに男性のための礼拝所で、女性は物陰でひっそりと祈る。女性たちが日常的に訪れ祈願をするのは聖者廟である。

 

 

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