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2016.06.02

第一回

落ち込んだ気分の時の方が、記憶力はアップする!?

榎本 博明

落ち込んだ気分の時の方が、記憶力はアップする!?<br />

イチロー、スティーブ・ジョブズ、羽生結弦……。一流はみな「ネガティブ思考」で成功した!
ネガティブ思考は、近年、欧米での心理学研究により、記憶力を高める、人間関係を良くするなど、多くの効果が認められています。一方でポジティブ思考は、同じミスを繰り返す、攻撃的になる等、デメリットの方が多いことが次々明らかに。
心理学博士の榎本博明さんの
『一流は知っている! ネガティブ思考力』では、「夢は必ずかなう」など街に溢れるポジティブ信仰に異を唱えつつ、ネガティブ思考がもたらすメリットを、科学研究結果をもとに分かりやすく解説しています。

 

 気分によって記憶能力が変わるなどあり得ない、記憶というのは認知能力だし、気分によって変わるはずはないと思うかもしれない。だが、気分と記憶能力の間には、どうも密接な関係があるようだ。

 実際、心理学的な実験により、ネガティブな気分が記憶の機能を向上させ、判断の誤りを防ぐことが証明されている。

 たとえば、心理学者フォーガスたちは、郊外の小さな店の買い物客を対象に、店のインテリアについて尋ねるという記憶実験を行っている。その際、晴れて温かい日と雨が降り寒い日を選んで実験を行った。

 その結果、晴れて温かい日より、雨で寒い日の方が、買い物に行った店のインテリアについて、より細かく覚えているということがわかったのだ。

 雨が降っていて寒い日と、晴れて温かい日を比べると、前者の方が気分がネガティブになりやすく、後者の方が気分がポジティブになりやすいと考えられる。ゆえに、天気によって記憶力が違うという結果は、気分によって記憶力が異なることを示唆するものと考えることができる。

 ここから、晴れて温かい日よりも雨が降り寒い日の方が買い物をした店のインテリアについてよく覚えているという結果は、ネガティブ気分が記憶機能を向上させる証拠とみなすことができる。

 また、フォーガスたちは、1週間前に目撃した出来事に関して、事後に混乱させるような情報が与えられたとき、その偽情報に誘導されて記憶が歪ゆがむかどうかを確かめる実験も行っている。思い出す際に、ポジティブ気分にさせたり、ネガティブ気分にさせたりといった操作が行われた。

 その結果、ポジティブ気分の人は、偽情報に誘導されて、記憶が歪む傾向が顕著にみられ、ネガティブ気分の人は、偽情報に影響されることが少なく、より正確に思い出すことができた。

 このような心理学的な実験により、ポジティブ気分のときは記憶が悪かったり、事後の偽情報に誘導されて記憶が歪んだりしやすいことがわかっている。

 前項の知見と照らし合わせてみると、ネガティブ気分のときは慎重な姿勢が取られやすいため、より詳細を思い出したり、偽情報に踊らされずにより正確に思い出したりできるのであろう。

 

※第2回は6月5日公開予定です。

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関連書籍

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