周りに遮るもののない大草原で、星空に包まれたい――!
ロマンチックな希望を抱いて、モンゴルへの旅に出た僕。
初めての異国は、すべてが新鮮だった。経験したこともない砂埃、少年の無垢な笑顔……。
ロマンを抱き過ぎた僕が、その後出会った“事件”とは!?
思わず笑いが込み上げる、歌う旅人・香川裕光の、或る旅のおハナシ。

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エッセイ

握手

360°見渡す限り、果てしなく緑の大草原が広がる。
手が届きそうな高度に浮かぶ雲、その影が大地をゆっくりと這ってゆく。
乾いた風は踊るようにシャツの中を泳いで、照りつける太陽の熱を逃がしてくれる。
遠くに佇む羊の群れは、時折小さな鳴き声を漏らしながら、のんびり草を食べ続けている。
風の音だけが、唄うようにいつまでも響く――。

大草原がある。というよりは、大草原しかない。
モンゴルの1日は長い。

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