さわらぬ神に祟りなし――。今回は、展開が少ない割に、取材に時間がかかった、せつない案件です。

 地元大阪のライブで親しくなった友達のサダちゃんから、ある日仕事の相談を受けました。

 セクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラ……。職場の問題はいろいろなところで話題になりがちですが、彼の悩みは、その職場の人間関係でした。

 サダちゃんは、大阪で医療関係の不動産を扱う、その業界では大手の会社で働いています。

 そんな彼の直属の上司が、「小杉部長」(仮名)という方で、メチャクチャ、怖い人なんだそうです。

 怒りの炎にひとたび火が付くと、洒落にならないレベルの怒号と暴れっぷりで、数々の伝説を残している方だそうで――。

 まずは、武勇伝の一つ、「扇風機事件」をご紹介します。

 社内の別の部署の社員が、何の相談もなく小杉部長の部下のA君を使った時のこと。

 オフィスの廊下に響くズカズカという足音を聞いて、サダちゃんは思ったそうです。

「アカン、キレてはる……」

 ドアを蹴破るようにして入ってきた小杉部長の形相を見て、なごやかだったオフィスは一瞬にして凍りついた。

 身構えたのはある課長。何か心当たりがあったのでしょう。弁解の言葉を発しようとした瞬間、小杉部長の怒号が静寂をぶち破った。

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