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2016.03.04

前編

“女高男低”の時代。オクテ女子は非モテ男子を育てるべし!?

アルテイシア/二村 ヒトシ

“女高男低”の時代。オクテ女子は非モテ男子を育てるべし!?

オクテ女子のための恋愛基礎講座』(幻冬舎文庫)を上梓した作家のアルテイシアさん。かねてから“ガンダム好き”としても親交のあったAV監督の二村ヒトシさんをゲストにお招きし、「オクテ女子の恋愛と結婚」について熱く語っていただきました。

構成:清田隆之/桃山商事

自分が本当に欲しいものは何か、突きつめて考えよう

二村ヒトシ(以下、二村) アルテイシアさんのお名前は『機動戦士ガンダム』に出てくるセイラ・マス(シャア・アズナブルの妹)の本名に由来するものですが、僕もかつては「世の中のすべてのことは、だいたいガンダムだよな」と感じていた時期があって、シャアとセイラをモチーフにしたAVを監督したことがあるんですよ。

アルテイシア(以下、アル) 『連邦軍が捕まって、あんなことやこんなことも』という作品ですね。しかも男優(シャア役)も二村さんで。

二村 よく知ってますね。アルさん、ガンダムについては知らなくてもいい周辺情報まで知りすぎじゃないですか……。そのAVではシャアを演ずるにあたって段ボールでお面を作りました。

アル お面というか、シャアがかぶっているのは仮面ですけどね(笑)

二村 その仮面をかぶって、女優さん演じるセイラを性的な拷問にかけたんです。「これがジオンの科学力だ!」とか言いながら、宇宙船の中で掃除機でおっぱいを吸ったりしまして。

アル しかも古いタイプの掃除機なんですよね、ダイソンみたいに最先端じゃなく。

二村 はい、昭和の掃除機です。だから今回は、段ボールのお面のシャア×アルテイシアを名乗る女という“近親相姦”対談なんですよ……。

アル ひどいですね(笑)。

二村 ひどいですね。まあそれはさておき、新刊の『オクテ女子のための恋愛基礎講座』ですが、大変面白く読ませていただきました。僕も今度、幻冬舎から湯山玲子さんとの共著を出すんですが、アルさんの本と言いたいことが重なる部分もありました。

アル どんな内容なんですか?

二村 簡単に言うと、恋愛もセックスもしたい人はすればいいけど、いったい何のためにそれをしているのかは考えながらしなくちゃダメ。自分の欲望をちゃんと把握できていれば、脳内麻薬がドバドバ出るような「恋」をしなくたって、幸せな結婚はできるよねって話で。

アル その通りだと思います。私がこの本で言いたかったのも、「自分が本当に欲しいものは何か、突きつめて考えよう」ということです。過去の私もそのあたりが整理できてなくて、恋愛で何度も痛い目に遭いました。その経験から「自分が本当に欲しいものは何か?何を捨てられて何を捨てられないのか? その優先順位を考えよう」と書きました。自分で欲しいものがわかってないと、手に入れようがないから。

二村 それを考えながら婚活や恋愛ができている人は本当に少ないんだけど。幸せになるためには、女も男も自分の欲望としっかり向き合おうってことですよね。

アル 例えばマンガ家のおかざき真里さんは、「夫と結婚したのは子育てのパートナーとして最高だと思ったから、恋愛とかじゃなかった」ということを仰ってました。「一緒に子育てするパートナーが欲しい」と明確だったから、ピッタリの相手を選べたんだなと。

二村 そこが明確じゃないと「結婚相手としてはいいけど、恋愛感情がイマイチわかない」みたいな感じで、逃していたかもしれない。

アル 「結婚には妥協が必要ですか?」とよく聞かれるけど、妥協というのではなく、「何を譲れて、何を譲れないか」を自分でハッキリさせることが必要だと思います。

二村 愛せない相手と結婚しろって言ってるわけじゃないわけだから。
むしろ「恋できない相手」のほうが「愛せる相手」である可能性も高い。それを妥協だと思ってしまう人というのは、けっきょく「恋」と「愛」を混同しちゃってるんですよね。こんなこと、アニメキャラになりすまして女性のおっぱいを掃除機で吸ってる男に言われるのはむかつくだろうと思いますけど……。
 

恋愛至上主義の両親を反面教師に!?

アル 私の女友達に、大恋愛の末に結婚した両親に育てられて、恋愛が心底イヤになった姉妹がいるんですよ。

二村 どういうこと?

アル 両親は結婚後も恋愛が続いていたようで、朝まで大げんかしては泣きながら仲直りするような、“家庭内ベティ・ブルー”だったそうです。彼女たちはそんな両親を見て育って「こんな関係、濃すぎてしんどい」「恋愛って面倒くせえ」と心底思ったらしい。

二村 あー。アドレナリン系の行動を見せられ過ぎて、お腹いっぱいになってしまった。

アル そう。その結果、姉の方は友情結婚をしたんですよ。学生時代からの親友と「セックスしない」「子作りもしない」「2人で家族になろう」と結婚した。

二村 夫の人は、それでよかったの?

アル そこは結婚前にちゃんと握っておいたそうですよ。

二村 “握り”というのはチンコを握ることじゃないですよね? コンセンサスをとっておくということですよね。

アル チンコは握ってないと思います、性的行為はナシという握りなので。
一方、妹の方は「子どもが欲しい」という明確な希望があった。それでお見合い結婚をして、今は子ども好きの優しい旦那さんと幸せな家庭を築いてます。彼女は5年ぐらい婚活をしていたけど、「父のような自営業じゃなく、絶対にサラリーマンがいい」とか、求める条件が明確だったんです。だからピッタリの相手を選べたんでしょうね。

二村 ご両親の恋愛至上主義を反面教師にしたわけですね。

アル はい、それで姉妹共に幸せな結婚生活を送ってます。

二村 やっぱり「激しい恋」や「感情的な恋愛」って、やってる当事者は楽しいしアドレナリンも出るけど、幸せとはまったく別モノなんだよなあ。その家族は「二世代かけて気が済んだ」という見方もできるよね。アルさんも著書にご自分のことを書かれてるけど、若い頃は痛い思いをしながら激しい恋愛に邁進し、その果てにパートナーとめぐり会って、今は穏やかな幸せを築いているわけですよね?

アル そうですね。

二村 それはある意味「気が済んだ」ってことだと思うんですよ。アルさんはそれを“一代記”としてやったけど、お友達の姉妹は本来なら自分で体験する「恋愛に振りまわされて傷つく」という面倒くささを、両親の代で済ませておいてもらった。

アル 「両親のおかげで恋愛に夢を見ずに済んだ」とも言えますもんね。恋愛の面倒くさい部分やイヤな部分を目の当たりにできたのは、実はよかったのかもしれない。

二村 だとしたら両親も激しい恋をした甲斐があるね(笑)。

アル 娘たちは「このベティ・ブルーな実家から早く出たい!」という思いが、結婚へのエンジンになったらしい。両親はいまだにドンパチやっててセックスもお盛んなようですが、娘たちはセックスしてなくて、しかも妹の旦那さんも性欲が薄い人で、体外受精で子どもを作ったそうです。何というか“未来人”ですよね。

二村 でも、それって理想形のひとつなのでは。

アル シャアも「ニュータイプの覚醒とか面倒くせえ!」と思えたら、幸せになれたかもしれませんねえ……。
 

非モテのオクテ独身男子は“ブルーオーシャン”

二村 この本を読んだオクテ女子が自分の欲望を明確化した結果、「愛の生活をいっしょに築けるパートナーが大事だ!」と見極めたとするじゃないですか。すると次は、「じゃあそのパートナー候補の男はいったいどこにいるの?」って話になると思うんだけど、それに関してはいかがですか?

アル 切実な問題ですよね。周りの女子は「独身のいい男がいない!」と念仏のように唱えてますが、実際、魅力的な独身女子に比べて、魅力的な独身男子の数は圧倒的に少ない。婚活パーティの主催者も「女子の方が男子よりレベルが高い」と“女高男低”の傾向を指摘していました。企業の採用担当者も「女子の方が圧倒的に優秀、もし性別関係なく採用できるなら、全員女子を採用する」と口をそろえてます。

二村 それはホント、AV業界の裏方の新卒採用をしていても感じる。若い人だと、女性のほうが「ちゃんとしている人」が多いのは昔からなんですかね。若い男に「謙虚で、しっかりしている人」が非常に少ない。僕の本で言うところの“インチキ自己肯定”をしてる偉そうな奴か、いじけている奴か。それはどちらも自信のなさの表れなんだと思いますが。

アル そうですね。私も本の中で女高男低の原因を分析してますが、「寒い時代だとは思わんか」ですよね。でも寒い寒い言うてても仕方ないので、オクテ女子には「完成品を求めるな」と提唱してます。ジオングだって未完成のモビルスーツでしたし。

二村 「脚などただの飾りです」と、ジオンの名もなき整備兵もシャアに向かってカマしてましたしね。

アル 偉い人にはそれがわからんのです! ……まあこれを読んでる読者が意味わかんないでしょうが(笑)。
私は「完成品を求めるな」「原石を発掘して育てよう」と提唱してます。完成された独身男なんていないし、いてもヤリチンです。今完成している男性だって、何らかの形で“元カノの手”が入っている。彼らだって完成品として生まれてきたわけじゃなく、学生の頃はダサかったろうし、女性とのつき合い方も知らなかったはず。それを過去の彼女たちが育てたことで、完成品になったわけです。

二村 結婚じゃなく恋愛の相手の“即戦力”として、つい女性経験の豊富なヤリチンに惹かれてしまう女性も多いわけだけど……。

アル 「幸せになるためのパートナー」が欲しいのであれば、既婚者やヤリチンはオススメできませんね。大事なのは、自分が育てる側になるという発想です。育てると言っても大層なことじゃなくて、例えば「服がダサかったら一緒に買い物に行けばいい」「店を知らないなら自分が教えてあげればいい」とか、シンプルなことです。

二村 確かに服装なんかは、男の側に「話をすなおに聞く気」さえあれば、改善はめちゃめちゃ簡単ですよね。

アル 女友達の夫は、出会った頃はネルシャツを3枚重ね着して「妖怪襟6枚」という呼び名だったんです。でも彼女と付き合って襟の数も通常になり、今では「カッコいい旦那さんで羨ましい」と言われてます。真面目で働き者で家族思いの旦那さんだし。
ほんと、外見なんて育てればどうとでもなる。そう考えると、「現在非モテなオクテ独身男子」は“ブルーオーシャン”なんですよ。

二村 問題なのは「改める気のない男」だよね。つまりそういうのが“インチキ自己肯定”男なんだけど、ようするに“対話”ができない。対話というのは、コミュニケーションすることでお互いが、お互いにとって良い方向に変わっていくのを怖れない勇気を持つということ。

アル 自分を変える勇気も柔軟性もない、ヘタレでガンコな男性はやめた方がいい。私の本を買ってくれる男性読者は、自分のことを省みようとする人が多いんですが、例えばネットの無料記事には「※ただしイケメンに限る」的なコメントが百件ぐらいつく。そういうこと書く男性は本を買う気もない、ただイチャモンをつけたいだけ。

二村 男性一般に厳しいことをちょっと書かれると、彼らは「自分が攻撃された」と認識しちゃうんですよね……。だから噛みつくし、ましてや反省材料になんかしてくれない。

アル 頑張ってる人の足を引っ張ろうとしますよね。

二村 そういう景色を見ていると「現時点でモテてるヤリチンも決して幸せにはなれないし、話を聞く気のない非モテは一生そのままだろう」って、男性に冷たいスタンスになってしまう。

アル 男女限らず、素直さが一番大事ですよね。そしてもちろん男女限らず、非モテでも、誰かとつがわなくても、幸せになれる世の中が理想です。恋人がいないとか結婚してないって理由でバカにされるような状況自体がよくないので。

二村 だからこそ、自分にとって何が幸せなのかを把握し、それにマッチした生き方を選択していきましょうってことなんだよね。

(後編に続く)

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