<登場人物>
夫さん (パパ)………あんまり売れない作家。路上の痕跡さがしと、さびれたアーケード商店街巡りが趣味。

妻ちゃん(ママ)………夫さんより八歳年下の奥さん。ヨーグルトとリンゴとくるみパンとミューズリーがあれば生きていける。

ノホホン(赤ちゃん)………いろんなことに動じない、生まれたときからのベテラン赤ちゃん。女の子。

 

ばいーん!(臨月のころ) 

 夫さんは、街なかのレンタルオフィスを借りて仕事をしている。朝から仕事をして、夕ご飯の前に、一旦マンションに帰るんだ。

「ただいまー、妻ちゃん」

 扉を開けると、妻ちゃんはいつも料理の手を止めて、玄関まで迎えに出て来てくれる。

「おかえりなさーい、夫さーん!」

 妻ちゃんが、とてててーっ、っと駆け寄る。

「がしーん!」

 超合金ロボットの合体音みたいな効果音と共に、夫さんに抱きつくんだ。

 結婚してから二年間、変わることない妻ちゃんのお出迎えだった。

 そんな日々が、今日も明日も、永遠に続くと思っていた。

 それなのに……。

ここから先は会員限定のコンテンツです

幻冬舎plusの会員登録(無料)をすると…すべての会員特典を見る
  • 会員限定の記事が読み放題に
  • 会員限定イベントに参加できる
  • プレゼント抽選に参加できる
  • ストア利用でポイントが貯まる

会員の方はログインして続きをお楽しみください

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定