このところ若者を使いつぶす「ブラック企業」や、学生を過酷に働かせて搾取する「ブラックバイト」が大きな社会問題となってきた。これらの問題は日本社会で生きる若者の将来を脅かすものとして、衝撃を与えたことだろう。

 だが、本当に恐ろしい事態が労働問題の陰に潜んでいる。日本の労働社会には今、「奨学金返済の問題」という新たな危機が抱えているのだ。
 

「奨学金制度」の実情

 そもそも、日本においては、厳密な意味での奨学金制度が実質的に存在しない。日本では、学資を貸与する制度が「奨学金」と呼ばれている。しかし、世界的には「奨学金」とは給付型(つまり、返さなくてよい)のみを指すため、日本育英会を引き継いだ日本学生支援機構(JASSO)の提供している貸与型奨学金は、「教育ローン」に分類される。

 後で返済が求められ、しかも、6割以上「利子付き」であるにも関わらず、奨学金を借りる学生が増えている。その理由の一つが、…

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