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2015.11.03

第1回 芥川賞作家・羽田圭介

(前編)
挫折とは自分ではなく他人が決めるもの

羽田 圭介

(前編)<br />挫折とは自分ではなく他人が決めるもの

今回から始まるインタビュー連載「わたしが挫折したときのこと」。その第1回にお招きしたのは、『スクラップ・アンド・ビルド』(文藝春秋)で第153回芥川賞を受賞した羽田圭介さん。目下メディアに引っぱりだこの人気作家だ。17歳のときに『黒冷水』(河出書房新社)で文藝賞を受賞し、デビュー。そしてこの度、29歳という若さで芥川賞作家の仲間入りを果たした。経歴的には順風満帆にしか見えない作家人生だが……そんな羽田さんにも挫折の経験はあるのだろうか。(構成:清田隆之 撮影:菊岡俊子)


失敗しても当事者は挫折だとは思わない

「そもそも、挫折ってそんなにたくさんあるんですかね? 例えば困難な現実に直面したとしても、当人は『どうにかなる』という可能性のことを考えて、それを“挫折”という風には捉えないような気がするんですよ。もう可能性がなくなったとか、大きな失敗をしてしまったとかじゃないと、そういう風には思わないんじゃないかな。でも、他人のこととなると、『あ、この人は挫折したな』って思うかもしれません」

と、のっけからこう語る羽田さん。なるほど。挫折とは他人が認定しているだけのことであって、当人にその意識はない──。初回の冒頭から連載の根底が覆ってしまった思いだが……確かにそんな気もしてくる。

「ただし、『どうしたらいいかわからない』って状況ならあると思うんですよ。例えば芥川賞を獲る前は、自宅の最寄り書店に自分のハードカバーが並ばない時期が何年間も続きました。作品に関しては、やれることをやっていたし、自信もそれなりにあった。でも、売れない。売れないから書店に並ばない。本が売れるためには『王様のブランチ』に紹介されるか、芥川賞を獲るか、映像化されるかの3つくらいしかないんですが、どれも自分でどうにかできる問題じゃないんですよ。それで、どこからどう手をつけていいかわからず、どん詰まり感を抱いていた時期は確かにあった。リアルな苦しみというのは、そういう『先が見えない』とか『やりようがない』という場合に生じるんじゃないかと思います」


「他の作家に嫉妬心を抱くことはありませんね」

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羽田圭介さんに『盗まれた顔』にサインをいただきました! 3名様にプレゼントいたします。

※応募締切は11月19日(木)23:59です
※幻冬舎plusの無料会員の方のみご応募いただけます。まだ会員でない方も、こちらから無料の会員登録をしていただくとプレゼントに応募ができます。
※当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。当選者への賞品発送は12月下旬を予定しています
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