暗殺の値段

 ロシアで、ワイロの渡し方を教わったことがある。教えてくれたのはロシア人ではなく日本人男性だった。ホテルのバーでビールを飲んでいたら声をかけられたのである。

 「わぁ。嬉しいなぁ。日本に近い国なのに、なかなか日本人に会えないんですよ」

 彼は日本の某会社のウラジオストック支社に勤めていると自己紹介した後、隣に座って一緒に飲み始めた。

 「簡単に言えば左遷ですよ。家族も一年いただけで、冬の寒さが耐えられないと言って日本へ逃げ帰っちゃいました」

 ケタケタ笑いながら言う。

 「これだけいると、ワイロが当たり前になるんですよねぇ」

 どこまで冗談なのか判断がつかない。相槌に困り、笑って聞き流すしかなかった。しばらくするとバーに警察官が入ってきた。

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