どの集会に行っても、いる人が同じ

國分 僕、大学のときはわりと左翼っぽい学生だったと思うんですけど、あの頃の体験は、いまの僕の運動への関わり方にかなり影響を与えていて……。

麻木 どんなふうに?

國分 別に何もやってなかったんですけど、「社会運動に関心を持たなければいけない」という意識だけがすごく強くあった。哲学・思想をやってる先輩がみんなそうだったから、僕もそうならなきゃいけないんだろう、と。それで、いろんな人の後についていくんだけど、どの集会へ行っても、いつも同じ人がいるんですよね。あの頃は関心を持っていた領域がエイズとか同性愛差別とかフェミニズムとか、かなり近接する領域だったからかもしれないけど。

麻木 そういうテーマは、土台になる問題意識に共通してるところがあるから。同性愛差別に興味を持った人がフェミニズムに興味を持たないっていうことはないだろうし、外国人差別に興味を持った人が、朝鮮学校をめぐる問題に興味を持たないっていうのも変な話だから、どこへ行っても毎回同じ人がいるのはしょうがないかも。問題は、興味を持つ人の裾野がそもそも狭いから、同じ人だけで回っちゃうことなんだろうね。

じゃあなんで裾野が広がらないかというと、話が元へ戻っちゃうけど、それぞれの問題について政治的な意見を持つとウザいと思われる社会だから。なかなかそういうことを身近なところで話しにくい。だから結局、ものすごくやる気出してる人ばかりが目立っちゃう。

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