銅版画のような静謐なタッチと大胆な構図の6つの寓話

 この8月で「戦後70年」。新聞等では様々な特集が組まれていますが、本欄では、マンガで注目される2つの企画を紹介します。

 1点目は、のぞゑのぶひさ『敗戦悲劇』(太田出版)です。のぞゑは大西巨人の大長編戦争小説『神聖喜劇』のマンガ化で知られますが、今回はオリジナル。6短編の連作です。

 戦後70年とは、現在、戦争を記憶している人は全員70代半ば以上の老人、ということです。その記憶の風化に抗するように、本作6話の主人公はすべて老人です。戦争を知る老人がいまどのようにして戦争の記憶と折りあいながら生きているか? 戦争を知らない作者は、マンガ家としての想像力をフルに働かせて考えぬいています。

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