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2015.07.28

第22回 

「ミザリィ」(集英社、光原伸『アウターゾーン』より)
…雄弁と沈黙の間に。

壇蜜

「ミザリィ」(集英社、光原伸『アウターゾーン』より)<br />…雄弁と沈黙の間に。<br />

 内容を話さないと無愛想、話しすぎればネタバレ……この二極のどちらにも転ばないように、話題や物事を進行させまとめる……ナビゲーターやストーリーテラーという仕事は職人技だと思います。

 初めてそれを感じたのは、学生時代に歯医者の待ち合い室で読んだ、とある「跳んでる」雰囲気が伝わる少年誌内にて。そこで「悪魔やあやかしに翻弄される人間の姿」を毎回紹介する漫画に出てくる女性の存在を知るのです。

 ミザリィ(悲劇)の名を持つ彼女は、時に話の紹介役として、時に話の中にも登場人物として現れ、色々な憶測をさせるような言動で話を進めてまとめていきます。ミザリィだけが漫画にいつも出てくる「様々な概念を持った人」(人?)として妖しげに存在しているのでした。

 どきどきと読み進めていくうちに、実はミザリィが一番怖いんじゃないかと思ったほど。それだけ彼女の読者にもストーリーにも寄らない存在は完璧なものでした。

 先日、映画の紹介をする番組やドキュメンタリー番組の予告番組に出演する仕事をしましたが、「ネタバレせずに観てほしい部分を思わせぶりに伝える」ことのなんと難しいことか。収録でよかった、とため息が出るほど「あ、ここは触れないでください」や「もう少しなら広げても大丈夫です」と、スタッフさんたちとのギリギリなやりとりが欠かせない時間でした。生放送なら、ネタバレ女として何かを失いそうでした。
 期待を持たせてとことん盛り上げる……まるで悪女の所業です。「ミツザリィ」にはなれなかった……という話。
 

【今月、壇蜜が気になったモノ】

撮影/壇蜜

その優しさが「手洗いめんどくさーい、寒いしー」を救うのです。ああ、お湯万歳。


出典:『GINGER』2015年2月号より 

 

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