2013年12月に「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録されましたが、海外では日本食が相変わらずの人気だそうです。

 なかでも、注目されているのがラーメンです。寿司やてんぷらよりも好きだと言う外国人も少なくないようで、ニュース番組で海外のラーメン店の前に行列ができる様子を見ても、すっかり驚かなくなりました。

 僕もラーメンには目がなくて、全国ツアーで地方を訪れるたびに御当地ラーメンを楽しんでいるのですが、その中で一軒、毎回食べるのを――いや、訪ねるのを楽しみにしている店があります。

 年に一回、二回ですが、足かけ五年に渡って取材を続けている不思議なラーメン屋さんなのです。

 

 地方のライブでは、会場に集まって下さる人達に喜んでもらえるように、事前に地域密着の「あるあるネタ」を探すことにしています。

 鳥取県米子市でのライブを控えたある日のこと。こんな噂が耳に入ってきました。

「米子に、看板に偽りありの不条理きわまりないラーメン屋さんがある」

「不条理」という言葉が少し気になりますが、さすがにラーメン屋ではネタになるまい。

 いつも主催者から出される無理難題なネタを調べるだけでいっぱいいっぱいなので、そんな噂も忘れかけていた頃――主催者から出された指令は、なんと「お任せ」。

 実はこれが一番難しい。ネタ探しの段階から、僕に全ての責任がかかってくるのですから。

 ライブの時間が迫るなか、琴線に触れるネタがなかなか見つかりません。僕はギリギリの精神状態で切羽詰まっていました。

 追い詰められても腹は減る。そういえば、米子に変わったラーメン屋があるって聞いたような……そこでラーメンでも食べながら考えるか。完全に現実逃避です。

 ただ空腹を満たすために訪ねた、米子市長砂町にある、一軒のラーメン屋がここです。

 

ここから先は会員限定のコンテンツです

幻冬舎plus 4周年キャンペーン中。豪華賞品が総計100名様に当たる
幻冬舎plusの会員登録(無料)をすると…すべての会員特典を見る
  • 会員限定の記事が読み放題に
  • 会員限定イベントに参加できる
  • プレゼント抽選に参加できる
  • ストア利用でポイントが貯まる

会員の方はログインして続きをお楽しみください

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定

このウェブ連載の単行本化が決定!

世にも稀なる「実録ノンフィクション芸人」が、
全国を行脚して集めた怒涛の実話ネタ、29本を一挙掲載!

『コレ、嘘みたいやけど、全部ホンマの話やねん』
コラアゲンはいごうまん
2016年5月12日、幻冬舎より発売

→電子書籍の購入はこちら
→書籍の予約・購入はこちら(Amazon)