今年の夏は瀬戸内海に浮かぶ小さな島、男木島に1ヶ月半滞在した。瀬戸内国際芸術祭という大きなアートイベントに、僕が所属する「昭和40年会」という、全員昭和40年生まれの中年アーティストグループが選ばれ、過疎化で子供がいなくなり休校になった男木小中学校を展示会場として任されたのだ。

 もちろん東京で作った作品を業者を使って送り、パパッと教室に設置してすぐトンボ帰り、ということでもぜんぜん構わなかった。しかし僕としては「夏」「島」というキーワードが並んだら、次に「暮らす」というキーワードが続かないわけにはいかなかった。なんだろう、「夏休み」→「田舎へ一夏帰省」という連想か。僕はもともと新潟市育ちだから、お盆になって祖父母の住む新潟県の片田舎に行くのはいつも日帰りで、長期の帰省という風習に対するノスタルジーは微妙になかったりするのだが。日本国民に刷り込まれた共同幻想みたいなものだろうか。

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