→刺青人情講話 前編はこちら

 

 彫よしさんに会うために横浜に通っていたある日のこと。僕は気づいてしまったのです。彼の左手には――人差し指がない

 もちろん理由を知りたい。でもおいそれとは聞けません。

 そんな話をワハハ本舗の事務所でしていると、つい社長の喰始に聞かれてしまいました。

「是非、聞いて来なさい」

 社長はいいよ、渋谷の事務所で僕を遠隔操作すればいいだけなんだから! でも、事件は常に現場で起こってるんだよ! 

 そう思いましたが、こちらもこちらでヤクザな世界です。社長と言えば親分同然。決死の覚悟で、彫よしさんに聞きました。

「あの、あの、そのひ、左手の人差し指は――何でないんですか?」

 社長からの指令を受けてから数日間。どんな答えが返ってきても対応できるように、思いつく限りのシュミレーションをしてきました。

 やっぱり、よく聞くところの、落とし前ってやつかな? だったら元極道? もし、そうだったとしても、僕は今の彫よしさんが好きです! そう言おうと思っていた。

 それなのに、返ってきたのは、予測できない答えでした。

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