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2015.06.18

沖縄で見た、聞いた!制作中のナマ話②

伊勢谷友介、SABUワールドに現場でハマる

幻冬舎 編集部

伊勢谷友介、SABUワールドに現場でハマる

彦ちゃんラーメン店主・彦村ジョー
ユリを助けに下界に降りた茶助を、種田とともに支える正義感の強い男。彦村の両親はホームレス。母は数人のホームレス男性と関係があっため父親は誰だかわからず、本人も「15人の父親がいる」と公言。15人の父親に深く愛されて育てられた。その後……(この経歴の続きは、映画の回想シーンでたっぷりお楽しみください)。


制作現場の直撃インタビュー、第2回は伊勢谷友介さん。撮影中の切れ味鋭いアクションと表情から一変、気さくで柔和な話しぶりとのギャップに、つい惚れ惚れ。伊勢谷さんは、SABU監督作品に若い頃からいろいろ思い入れがあるようで……。(インタビュー撮影:吉田せいどう 文:編集部)


初めてなのに懐かしく感じる現場で
——−— 今日の撮影では派手なアクションシーンが続いていました。

伊勢谷 楽しかったですね。むしろ昨日の感情が入るシーンのほうが大変でしたね。今日はお芝居的にはそんな大変ではなくて、アクションも、以前出演した『るろうに剣心』や『あしたのジョー』で本格的にやっているので、個人的にはスムーズに現場にのぞめましたね。

—−−− なるほど。まだ完成前なのに恐縮ですが、ここまでで印象に残ってるシーンはありますか。
 

伊勢谷 やっぱり昨日の泣くシーンですかね。その理由となる〝彼女〟との出会いのシーンを、実はまだ撮ってなくて。でも撮影って、スケジュールのこともあるので順撮りしていくのは難しいんで、そんなことを言っていられないんですよね。いやぁ、大変でした(笑)

—−−−みなさん職人ですね。

伊勢谷 SABU監督の撮り方って、すごくドライでクールで、決め打ちでどんどん進んでいくんです。やっぱり、長いこと監督業をされていらっしゃるからこそだなあと思わされました。
 

 僕は大学生くらいのときに、SABU監督の『弾丸ランナー』(1996)、『ポストマン・ブルース』(1997)を観たんですけど、すごくコミカルでアニメのようで面白くて。そこに大杉(漣)さんや寺島(進)さんがすでに出ていらっしゃいました。ちょうどそのあたりから僕も映画の世界に入って、寺島さんには、自分の初監督作品の『カクト』(2003)に出ていただいたりもしました。
 だから、そういう方々と一緒にいる嬉しさというか、SABU監督の映画に出させていただいていることが、なんて言うんですかね、ノスタルジーとは違うんですけど、憧れの場所にいさせていただいている、っていう感覚で現場にいますね。


プロフェッショナルな人たちも過去には…
—−−−実際、現場で直接SABU監督と話されてみて、監督の印象はいかがでしたか。

伊勢谷 すごくやらかい、優しい方です。声も張りあげず小さい声で話されるので、演技指導の時は、次は何をお話されるんだろう、と聞き耳を立てながらご指導いただいてます(笑)。でも、ここを撮りたいというときはすごくはっきりしていますし、大杉さんや田口(浩正)さんといった手練(てだ)れの方々が周囲を固めているので、ほとんどワンカットでOKが出ていくのがとても印象的。小気味よいというか。

—−−リズムが合う。

伊勢谷 リズムというより、プロフェッショナル&プロフェッショナルという感じがします。そういう演出の形が淡白に感じる人もいるかもしれないですけど、本の中に、いろいろな工夫がものすごく入っているんですよね。
 映画には、たとえば、登場人物にしゃべらせないで、一つのシーンからいろいろなものを感じてもらう手法があります。そこには作り手の思いもあるんですが、この作品はナレーションでほとんど語ってしまう方法をとっています。でもそれでいろんな人の人生をあっという間に観ることができて、しかもバラエティに富んでいるんですよ。だから飽きることもないですし、アホとシリアスのギャップとか、そこに残酷さも合わさって、さすがSABU監督の本だなと思いながら、今回やらせていただいてますね。

−−−確かに、監督にお話をうかがっていても、ずっと穏やかに話されていますし……

伊勢谷 でもまあ、昔はそんなことなかったんじゃないかな。

—−−−えっ。

伊勢谷 わからないですけど。自分は、若者と言われる年齢とSABU監督の年齢の間にちょうどいるので、なんとなく思うんですけど、実は昔はすごく尖っていたんだけど、もっともっと冷静に、自分が人生の中でやらなきゃいけないことを考えて、その目標物へ向かっていくためにそうなっていった気もして。自分の目指すもののためにまわりにこう動いてほしいと思うと、人間が柔らかくなっていくというか。SABU監督もそうですし、大杉(漣)さんにも引き込まれますけど、そういう先輩方のように感じますね。


何かに〝動かされている感〟がここでも
—−−−ところで、伊勢谷さん演じる彦村は、血気盛んでケンカっぱやくてという印象ですが、撮影中はアドレナリンが上がり続けている感じでしょうか。

伊勢谷 意外とそんな感じでは演じてないです。「素」というと語弊がありますけど、どこか自分に遠からずでやらせていただいている気がします。

—−−−壮絶な過去を背負った彦村も、茶助の行動を見て彼を助けたいという強い思いが出てきますし、彦村自身も変わっていくように見えます。

伊勢谷 ただ、不思議なんですよね。彦村のこれまでの人生は、普通にはあり得ない出来事が続いていますが、それは、「天にいる脚本家が書いている」という設定のもとでです。だからなのか、僕も感情をためて演じるというより、書かれている内容を忠実にたどっているという感じはしますね。基本的に「動かされている感」があってやっているというか、変ですね。

—−−なるほど。地上に降りた茶助を助けるために、天の脚本家担当たちが、彦村や種田を動かしているわけですからね。でも二人は茶助の大切な支えとなります。

伊勢谷 今回は基本的には、松山(ケンイチ)さんや大野(いと)さんの主人公たちを中心にして、僕らが盛り上げていくというか、彩っていく。彩るまでいかなくても、そういう気持ちでもっともっと撮影を楽しみたいと思ってます。

—−−−どうもありがとうございました。

 

伊勢谷友介(いせや・ゆうすけ) 1976年東京生まれ。東京藝術大学在学中にファッションモデルとしてデビュー。98年『ワンダフルライフ』で映画初出演。近年の出演作に『白洲次郎』(NHKドラマスペシャル)、『花燃ゆ』(NHK大河ドラマ)、映画『あしたのジョー』『清洲会議』『利休にたずねよ』『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』『ザ・テノール 真実の物語』『新宿スワン』など多数。監督として『カクト』『セイジ -陸の魚- 』演出。2000年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了、2009年株式会社リバースプロジェクト設立。

 

第3回は、SABU監督作品常連の大杉漣さんインタビュー。6月22日(月)公開予定です!!

 

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