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2012.04.15

その3 狭い コラム: 狭いトンネル

片岡 K

その3 狭い コラム: 狭いトンネル

 猫はなにしろ狭いトコロが好き。

猫はなにしろ狭いトコロが好き。

 

 

みつけたら、すぐに入り込む。

みつけたら、すぐに入り込む。

ボクの定位置は、シンク。
 
 
 

 特にダンボール箱は──

最高だわ〜。

外でもダンボールを見つけたら、こうなる。

小さくても箱の中。

太っても箱の中。

太っても箱の中。

大勢でも箱の中。

その箱は黒猫しか入ってはいけません。

こっちは白猫専用なのに。

ツボ。

なべ。
 
 

リュック。

走り出したら大変。

 

 

洋服ダンスも狭くて大好き。

 

 

犬の上。

 

 

犬の中。

そこ、イイなあー。

 

そこ、もっとイイなあー

 

寒い冬は狭いトコロでじっとしている

みんな殺到すると、狭くなる

 

狭いトコロは大抵あったかいのだ

 

暑い夏でも、やっぱり狭いトコロだったりして。

 

 

狭すぎて体の向きを変えられません

狭いトコロへ入ったら、捕まった

さすがに狭すぎた!

さすがに狭すぎた!

 

コラ!出てきなさい

 狭いトンネル
片岡 K

 小学生のボクが最も熱中した遊びは「秘密基地ごっこ」だった。あの頃テレビの特撮人形劇『サンダーバード』に感化された小学生なら、絶対に同じような遊びをしたことがあるはず。『サンダーバード』に出てくる国際救助隊の秘密基地は何しろカッコ良かった。一見するとそれは南太平洋に浮かぶただの島なのだが、実は21世紀の科学技術によって作られた人口の島で、中にはサンダーバード1号や2号が隠れているのだ。


 この番組に完全に感化されたボクは、近所に空き地や空き家を見つけては秘密基地を作った。所詮小学生の遊びにすぎない。基地と言ってもそれはせいぜいおもちゃや漫画本を隠してるスペースで、科学技術どころか日曜大工すら必要なく出来てしまう。それでも、ボクの基地をそこそこ基地らしく見せてくれたのは、カッちゃんのおかげだった。カッちゃんの家は材木屋さんなので、カッちゃんのお父さんに頼めばいらなくなった木材を貰えたのである…というのは嘘で、本当はカッちゃんのお父さんの目を盗んではカッちゃんと一緒に木材を運んでいた。早い話がカッパライである。

 

 竹林(おそらく誰かの私有地)の中に(勝手に)作ったボクの第3基地は、自慢のアジトだった。基地自体はトタンとボロキレで作った2畳ほどの空間だが、そこへ入るトンネルがカッコ良かった。林の入り口から基地まで3メートルほど細長い溝を掘って、上にカッちゃんの家からパクった木材をかぶせたトンネル。木材の上には雑草をまいて必死にカムフラージュしてある。中は小学生がほふく前進でしか進めない狭い狭いトンネルで、トンネルの存在を知っているのはボクとカッちゃんだけ、しかもこのトンネルを通らなければ基地には絶対辿りつけないのだ…というのは嘘で、本当は普通に歩いても行けた。ただ、ボクとカッちゃんの間ではそういう「設定」になっていただけである。 

 

 小学校高学年になって基地遊びのことなどすっかり忘れていたある日、ボクはふと第3基地の存在が気になった。そういえばあの基地に大事な参考書を置いたままだった…というのは嘘で、本当は大事な大事な「エッチな漫画」を置いたままだった。どうしてももう一度あのエッチな漫画を読みたい!そう思ったボクは、1年ぶりに第3基地へ向かった。


 歩いて基地まで行けばいいのに、ボクはわざわざ細くて暗いトンネルに潜り込んだ。そして、洋服を泥だらけにしながらほふく前進で進んだ。それが第3基地のルールだったからだ。トンネルの中ほどで後頭部の方からゾワゾワゾワ…という不思議な音が聞こえた。なんだ?と思ったが、確認のしようがない。たった一年でボクの体はトンネルぎりぎりのサイズにまで成長していて、中で寝返りをうつことさえ出来なかったからだ。とその時、うなじのあたりがもぞもぞとくすぐったい感じがした。「うひゃっ」と思わず体を起こした。同時に木材が外れて秘密のトンネルが壊れた。その時目にした光景を、ボクは一生忘れることが出来ない。何の虫だかわからない。わからないけど、何かの虫の小さな幼虫、しかも何千匹という数の幼虫たちが、木材のウラにびっしりと張り付いていた。ゾワゾワゾワ…というあの音は無数の幼虫たちがうごめく音だったのだ。そしてボクのうなじあたりには数匹の幼虫がくっついていた。「ぎゃああああーっ」状況を飲み込んだ途端、ボクは絶叫しながら竹林を抜け出した。


本連載に掲載されている写真について、該当する著作権者がいらっしゃいましたら、「じわじわ来る□□」係までご一報ください。

 

 

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