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2015.04.19

第6回

詩人、女性の美しさを問う

文月 悠光

詩人、女性の美しさを問う

「ものは捉えようですよ。イスラムの女性がアバヤを着なくてはいけない、車を運転してはいけない、一人で旅行してはいけない、というのも、捉え方一つなんです。制限だ、と思うか。男性から守られて大事にされている、と感じるか」――。

 ドバイに住む人々の中でも、立場によって意見は様々だ。私たちは、現地で日本語ガイドを務めるマリコさんに話を伺った。彼女は言い含めるように前述の言葉を繰り返した。

 イスラムの聖典・コーランには「美しいところは人に見せないように」という教えが記されている。そのため女性は10歳から12歳頃になると、体の線や髪を家族以外の男性に見られないよう、アバヤという薄手の外套を被る。ドバイの法律に服装の規定はないが、ほとんどの女性はこの慣習を守っている。
「アバヤは厳しい気候に適した便利な服です。日光に肌を晒すと荒れますしね。第一、女性たちに『アバヤやスカーフを取れ』というのは、水着になれ、裸になれ、というのと同じなんですよ。ここで水着になってください、と突然言われたら皆さんも嫌でしょう」
 マリコさんの指摘を受けて、私は当たり前の事実に気がついた。中東の女性にとってアバヤは普段着であり、肌を隠すことは日常生活そのものなのだ。

イスラム女性の感覚について話してくれたガイドのまりこさん(右)

 

 マリコさんはイスラム教の戒律が厳しいサウジアラビアで暮らした経験を持つ。それはすなわち、男女別に生活するということだ。

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