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2015.03.31

エキナカ書店大賞

幻冬舎 営業局

エキナカ書店大賞


営業局Sです。

まだ私が学生だった頃、通学の電車内に極端にイライラしている方や、こちらが心配になるぐらい落ち込んでいる様子の方は、たまーに見かけるぐらいでした。あれから20余年、通勤電車内を見回すと、むむ、あの人の背景には何があるのだろう、長い間悩み続けてそれが表に出ているのかな、大丈夫かな、と、つい思ってしまう方が増えているように思います。当時は若くて自分のことしか考えていなくて、まわりが見えていなかっただけなのか?それとも実際に、心の疲れている人が今、多いのか。いや、私も他人事ではありません。

電車、駅とは、いろんな目的、いろんな人生を抱えた人たちが行きかう場所。書店はそんなところにも存在します。今回ご紹介するのは、主にJR東日本駅構内で展開するブックエキスプレスとHINT INDEX BOOKの書店員さんたちが、ご自分で読んで面白い、お客様にもお薦めしたいと思われた本を選考する「エキナカ書店大賞」。その第5回目に、名取佐和子さん『ペンギン鉄道なくしもの係』(幻冬舎文庫)を選んでいただきました。こちらの本、とてもゆったり。ペタ、ペタと歩くペンギンが、何故か電車に乗り当然という顔をして座っていたり、これからどうするのと思っていると、目的があるような素振りでとある駅できちんと降りたり。でも、ただのかわいいペンギン物語ではありません。一話一話に事情を抱えた人が登場し、その人たちが電車や駅で落としたものを受け取りに、遺失物保管所、通称・なくしもの係を訪れます。そして、そこを訪れた人は落しものだけではなく、忘れかけていた大切な何かも取り戻していく…というお話。赤い髪をした駅員さんと、件のペンギンが、そのなくしもの係でみなさんを待っているんですね~。

毎日毎時間、電車を利用されているお客様の様子を肌で感じとっているエキナカ書店員のみなさんは、もしかすると、こんなゆるめ力のある本が、今の世の中を生きている人たちに必要と思われたのかもしれません。最近常時緊張して呼吸が浅い…と感じる方や、ゆるんではいるけれど、さらに自分をゆるめてみたいと思っているみなさん、是非お手に取ってみてください。ちなみに、私は読んでいる間、松田聖子さんのSWEET MEMORIES(CMでペンギンが歌っていましたね)が頭の中にずっと流れていました。
(『ペンギン鉄道なくしもの係』はもちろん駅の書店さん以外でも、売っています。)
 

名取佐和子氏『ペンギン鉄道 なくしもの係』
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→試し読み・電子書籍はこちら
 

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