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2014.10.04

第1回

永平寺の修行僧が365日、お粥を食べる理由

吉村 昇洋

永平寺の修行僧が365日、お粥を食べる理由

永平寺で修行をつみ、現在、広島の禅寺で副住職を務め、精進料理のブログ「禅僧の台所」も人気の吉村昇洋さんが、『心が疲れたらお粥を食べなさい』という書籍を刊行しました。禅的食生活の心得を説く本書から一部を抜粋してお届けします。


普段の食生活に禅的意識を取り入れてみる

「あぁ、何か頭がガンガンするし、寒気もする。のども痛いし、何も食べたくない」

 こんな風邪の症状を、あなたも経験したことがあると思います。

「何も食べたくない」と思っても、何か栄養をとらなければいけません。布団の上で思うのは、「ちょっと休んだら、お腹に優しいお粥でも食べようかな……」なんてことではないでしょうか。

 私の修行した福井県の山間にある世界屈指の禅道場、曹洞宗大本山永平寺では、毎日の朝ご飯にこの“お粥”が出されます。もちろん、修行僧が皆、風邪気味なわけではありません。1年365日、バリエーションはあるものの、必ず朝にいただくのはお粥なのです。

 毎朝、粥食と聞くと、「随分と簡単なものを食べているんだなぁ」と思われるかもしれません。

永平寺の基本はお粥と胡麻塩、そしてたくあん

 たしかに、お粥の他には胡麻塩とたくあんの2品が基本で、たまに梅干しや生麩の佃煮などが添えられる程度です。食べるもの自体はとても簡素でスッキリしているのですが、しかし、その食べ方となると途端に複雑になります。お唱えごとは多いし、自前の器の並べ方は何度も練習しなければ覚えきれず、決められたルールから逸れた瞬間に、厳しく叱られる有り様。修行に入り立ての頃は、食べた気がしないほど、食事作法に雁字搦めにされます。

 しかし、時が経つにつれ、身体が作法を覚え、何も考えなくても間違わずに動けるようになると、「こんな複雑な作法に何の意味があるんだ?」と憤っていたのが不思議なくらいに、「この作法は良くできているなぁ」と、私の認識は180度逆転していきました。

 およそ作法と呼ばれるものには、必ず何かしら意味があります。作法だらけの永平寺の生活でしたが、私にとっては気づきの連続。それは修行僧の食事を作る部署に配属されてからも続きました。

 そこで本書では、私の永平寺での修行生活の中でも、主に食事にまつわる行動を取り上げながら、肌で感じたことや気づきを綴っていこうと思います。

1.食べる
2.作る
3.片付ける
4.生きる

 これら4つは、食事にまつわる行動ではありますが、“食事”という枠を外せば、ほとんどの人が日常生活の中で嫌というほど経験をしていることばかりです。

 食事を作るのも、仕事を動かすのも、行動のポイントはとても似ています。

 といっても、実際にはこれらを実行するときに、常にたしかな意識を向けて行うという類のものではなく、何となくやっていることも多いはずです。ところが、このような普段当たり前にやっていることこそ、少し禅的な意識を向けて行動をしてみると、思ってもみなかった気づきを得ることがあります。そしてその気づきには、自分の苦悩を緩和する手だて、もしくは、自分の人生を豊かにするヒントが多分に含まれているように思います。そのあたりは、私のもう一つの顔である臨床心理士の視点も取り入れて、述べていきたいと思います。

 頭で考えるよりも、まずは実践です。自分の興味のあるところから拾い読みをして、感じ入ることがあれば、あなたの生活に気楽に取り入れてみてください。

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関連書籍

『心が疲れたらお粥を食べなさい。 豊かに食べ、丁寧に生きる禅の教え』

書籍はこちら(Amazon)

 

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