みなさま、初めまして。執事の新井直之と申します。世界の大富豪の方々にお仕えし、日常生活から冠婚葬祭、旅行、留学の同行、プライベートな催しまで、ご主人様に成り代わり、あるいは補佐役として、あらゆる事柄に対してご要望にお応えするのがわたくしの役割です。
しかし、日々彼らにお仕えする中で気づいたことがあります。実は、大富豪独自の、成功を引き寄せる秘密の習慣があったのです。
彼らを間近で見てきたわたくしが、みなさまにその秘密をちょっぴりお教えいたします。

<どんなときでも決まった時刻にヨガをなさいます>
いつも健康でいるためには、適度な運動も大切です。しかしいつも仕事に没頭している大富豪は、どうしても運動不足になりがちです。 ご自分でもお腹まわりを気にされて、芸能人が利用するような高級フィットネスクラブに入会されている方もいますが、そこまで出かけて行く時間を捻出するのがひと苦労。走ったり泳いだりするのは最初の半年ほどで、結局は毎月数万円の会費を払ってたまにサウナを利用する程度になってしまいます。

私どもがお世話をしているイタリアの大富豪は、いつもヨガのトレーナーを連れています。日本に来られるときも、海外へ出張されるときも、そのトレーナーは必ずご一行に入っています。 四〇代半ばのイタリア人女性で、均整のとれた肉体はヨガのしなやかさだけでなく、屈強な印象もあります。
この大富豪は数年前から健康管理にヨガを取り入れていますが、毎日二回、朝と夜の決まった時刻に必ず実行したいと考えているのです。時間を決めないと、仕事や雑事に追われてついつい怠けてしまうからです。
そのトレーナーは、ヨガの時間になると必ず大富豪の前に現れます。夕方は一六時が決められた時刻ですから、大富豪が会議中だろうと、ノックとともにトレーナーは会議室に入ってきて「ヨガの時間です。さぁ、はじめましょう!」と二人分のヨガマットを床に敷き、大富豪の前に自分のポーズを確認するための鏡をセットします。会議はそこで中断され、他の出席者は三〇分ほど休憩となるのです。    

車や飛行機で移動している最中も、時間になるとヨガができるスペースをつくります。いつも内部の広いワンボックスカーを利用しているので、後部座席を倒してフラットにすれば、座るポーズと寝るポーズはできます。
プライベートジェットも同様で、気流が乱れて安定しないときを除けば、決まった時刻に「さぁ、はじめましょう!」となります。 海外で男女共用のサウナやジャグジーに入っているときも、ちゃんとトレーナーは水着姿で近くに控えています。そして時間になると、サウナのなかでもヨガをはじめるのです。 その大富豪の方は、二四時間フルに仕事と遊びに打ち込まれるタイプで、お気の毒なのは就寝中にヨガの時間が来てしまうことです。  朝のヨガ・タイムは六時ですから、つい先ほど疲れ切ってベッドに倒れ込んだのに、六時になるとドアのベルが鳴り、トレーナーが入ってきます。大富豪が「眠い、眠い」と言ってベッドに潜り込んでも、トレーナーは布団をはぎとって叩き起こします。 イタリア語で「いまは勘弁してくれ」と嘆願しても、トレーナーは許しません。床に敷いたヨガマットの上へ連行していきます。大富豪は座るポーズをとりながらウトウトしていますから、そんなコントみたいな状況に「ここまでやると身体に悪いんじゃないの」と思わないこともありません。    

しかしこのヨガトレーナーは、ただヨガを指導するだけではなく、決まった時刻に必ず実行させるのが重要な仕事です。その強制力のために高い報酬で雇われているのです。  二四時間体制で大富豪と行動をともにするのは大変ですが、一日二回のヨガ・タイム以外に何か仕事を言いつけられるわけではないので、一日あたりの実労は一時間といったところでしょう。 大富豪が高いお給料を払ってトレーナーを雇うのは、自分の意志力だけでヨガの日課はとても続かないと知っているから。「眠い、眠い」と怠けそうなときこそ、ベッドから叩き起こしてくれる強いトレーナーが身近にいてほしいのです。

 

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