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2014.07.11

「恋する旅女、世界をゆく」マチュピチュ遺跡と、イケメンレンジャーが好きなベストスポット【4人目】

小林 希

「恋する旅女、世界をゆく」マチュピチュ遺跡と、イケメンレンジャーが好きなベストスポット【4人目】

リマから標高3300メートルの古都クスコへ

リマからイカという砂漠のオアシスの街を経由して、いよいよマチュピチュの拠点となる街クスコへ移動する。クスコは、インカ帝国の首都だった、標高は実に3300メートルという高地にある。

私にとっても、人生ではじめて訪れる高地にある街。南米は、さらに高地にいくつか街があるらしいから、クスコで慣れておきたいところでもある。

とはいえ、夜行バスから早朝クスコに到着したとき、バスターミナルで、私は走った! どこへって、トイレへ! そして、リバース。オーマイゴッドー!

さっそく高山病になってしまった。

噂に聞いていたとおり、頭痛と吐き気に襲われる。手持ちのダイアモックスという薬を飲んでみるが、とても歩けるかんじではない。タクシーに乗り、朦朧とするなか、宿に到着。

宿では極力酸素が必要となる動きは控えることにして、ずっと横になりつづける。宿のおにいさんが、マテ茶を飲んだらいいよと進めてくれる。どうやら、高山病にいいらしいのだ。

翌朝、体が少し慣れてきたところで、いよいよマチュピチュ村へ向かうため、事前予約していた列車のチケットをもって(必ずプリントしたもの)、ポロイ駅へと向かう。そこまでは、宿からタクシーで20分ほど。

出発の30分前には駅にいないといけないのだけど、かなりギリギリに到着してしまい、乗務員にせかされて、ペルーレイルの運行するビスタドームへ乗り込んだ。

標高の高いクスコで早速高山病になる
おもてなし抜群のペルーレイルへ
ビスタドームという車両は、中にいても外のよう

 
パノラマな光景を楽しめるビスタドームで寛ぎの時間

乗ったビスタドームは、まるで車内にいるのに、車外にいるみたい! 天井もガラス張りになっているため、可能なかぎりの景色がみられるというわけだ。

列車は時刻通りに動きだした。そしてすぐに、ペルーレイルの「おもてなし」がはじまった。

まずは、女性乗務員と男性乗務員が一緒に現れ、ふたりで各テーブルにテーブルクロスを敷いて、可愛いお花の入った小さな花瓶を置いていく。それから、陶器のプレイトに入った軽食がでた。果物とパンケーキとキッシュ。飲み物はコーラやマテ茶、コーヒーなどが配られる。もちろんは、私は高山病に良いというマテ茶を飲み続ける。

のどかな田園や畑、小さな村々を通過し、マチュピチュ遺跡が発見されたウルバンバ渓谷とアマゾン川の源流のひとつでもあるウルバンバ川が姿をあらわす。

左右側面の窓も広く、天井の窓も広いので、車内にいるという気がなかなかおきない。車中に太陽の光が入り込むと、木漏れ日の森林の中をのんびりお散歩しているような気分だ。

こんなに開放感を感じる列車は初めて乗った。思えばクスコからもだいぶ標高はさがったし(3400メートルから2400メートル程に)、体も楽だ。

やがて列車はオリャイタンタンボという駅で止まった。次が、マチュピチュ。

ふたたび、穏やかな空間をのんびり寛ぐ。他の乗客も、眠ったり、マクラメ(ネックレスやブレスレットを作る編み物)をしたり、写真を撮ったりと各々の時間を寛いでいる。

乗務員は、車両ごとに担当制らしく、私の車両の乗務員は、あついおもてなしで、何度も飲み物を持ってきてくれたり、「何か必要なことはありませんか?」と声をかけたりしてくれる。

しばらすると、ペルーレイルグッズの車内販売がはじまった。レンジャーのような
格好になった乗務員が販売にきてくれる。カメラを向けるとさわやかな笑顔。なんとも上等なおもてなしの心でいらっしゃる。

やがて列車はマチュピチュに到着した。

列車から見る外の景色はのどか
ウルバンバ川に平行して走る
木漏れ日のする車内、『恋する旅女』の原稿を読む……
レンジャー風乗務員がペルーレイルグッズの販売にくる
ウルバンバ渓谷か…風光明媚な景色


ついに、念願のマチュピチュへ

翌日マチュピチュ村で迎えた朝、4時に起きて5時すぎに宿をでた。5時半のバスに乗って、マチュピチュ村から遺跡へと向かうのだ。

早朝のせいか、空気がひんやりとしているし、気温も低そうだ。息が白くなる。真夏のはずの南半球のはずが……。なぜゆえに、真冬の東京と同じ格好をしている?

村のバス乗り場で、往復18.5ドルのチケットを買い、バスに乗り込む。観光客が多いためかバスが何台も縦列駐車している。

周囲はまだ暗いうえ、かなり霧がでている。バスは細いジグザグ道を崖ぎりぎりに走る。それでも対向車とすれ違えるのだからすごい。

20分ほどでマチュピチュゲートに到着。

リマの江田インで発行してもらったチケットとパスポートを見せて、入場する。残念ながら、視界は霧が増していくばかり。いよいよ遺跡が目の前で開ける!という場所ですら、絶景と呼べる光景には出会えず、真っ白な霧のかかる遺跡と段々畑の世界から、かすかに異世界の珍獣、いえ、可愛らしいリャマが見え隠れするのが救いである。

「きっとまだ早朝だからだわ! まずはワイナピチュへ登る!」

そう、なんたってワイナピチュへも、7時から8時までに入山しないといけない(こちらも、江田インのひろこさんが予約してくれた)。

遺跡の背後に鋭く尖った形の山、ワイナピチュのゲートに7時ちょうどに着いた。同じように、予約した観光客がぞくぞくと集まってはくるが、やはり人数制限されているだけあって、決して多いとは言えない。

ゲートがオープンすると、名前やパスポート番号などを記入してから入山を許される。
標高2400メートルの現時点から2700メートルのところまでのぼるわけだから、すでに空気は薄く、息が苦しいのだけれど、少しずつ、少しずつのぼれば慣れてくる。日本では見かけない植物を楽しみながら、苔蒸した岩をのぼっていく。

ゆっくり、ゆっく〜〜〜りと登っている間、ほぼすべての人(7〜8時集合のグループ)に追い越され、1時間半かけて登頂手前まで来た! 通常は40分ほどで登れるらしいのだけど(どんだけ虚弱体質なのだ?)。

し、しかし……。
うう、目の前を真っ白な霧が覆う。それはそれで幻想的? 
いや、せっかくきたのだから、遺跡を上から見たい! 
霧よ、晴れておくれ! ポルファボール!!

頂上の手前にベンチのある場所で、さらに1時間半ほど待機して、霧が晴れるのを待つ。はるばる遠くまで来たせいか、「待つのが嫌いな女」も「待てる女」になるのだと実感。旅は人を大きくさせるのだわ(関係ない?)。

どうやら雨期の季節、霧が晴れるとしたら、午後の可能性が高いらしいのだ。
霧が前方をさえぎり、ついには視界がすっぽり真っ白になった。諦めて、白だけの世界をさらに頂上まで移動する。
そして、「待てる女」アゲイン。1時間ほど待つ……。

す、すると……!
霧が晴れてきて、一瞬のタイミングで遺跡が霧の中から顔をだしてくれる。ああ、もう少し、あともう少し……「霧よ、去ってくれ!」と、天に祈りつづける。

そうして、7時からのぼりはじめ、12時頃になると、聞いていた通り遺跡の上空はほぼ霧がなくなった。

緑豊かな自然の中に、溶け込むように存在するマチュピチュ遺跡が綺麗に見える。40段あるという段々畑も美しく、遺跡そのものを引き立てている。なにより、頑丈で、神秘性漂う石造りの遺跡には畏敬の念すら湧き出てしまう。

はるか上空から見下ろす遺跡は思っていた以上に小さい。一説には人口700人程度が住んでいたと言われるのだけれど、もしもタイムスリップして、当時の暮らしを垣間みることができたなら、それは今とはまた違った装いと印象をみせてくれるのだろうなあと、想像はふくらんでいく。

ふっと我に返ると、そこには当時のインカ人ではなくて、地球のあらゆる場所から引き寄せられるようにして集まった、たくさんの観光客が見渡せる。霧や小雨のあがった後で、観光客の傘やレインコートが視界にカラフルにはいってくる。

実に4時間以上頂上でこの時を待っていたのだから、粘り勝ち。「待った女」の勝利だわ! そうだ、何事も諦めてはいけない。その言葉を2014年の抱負にしようと心に誓う。

ワイナピチュは14時にゲートがクローズしてしまう。12時半すぎに下山を開始して、13時半にゲートへ戻ることができた。

念願のマチュピチュ! 遺跡は霧の中……
ワイナピチュにのぼるも、見晴らしは……白のみ!
「晴れろ〜霧よなくなれ〜」のおまじないをかける
午後、ついに霧は晴れていき遺跡を見下ろせた

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