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2014.06.30

第8回

東京半日観光コース
その2 白金で自然と戯れる

藤沢 数希

東京半日観光コース <br />その2 白金で自然と戯れる

東京には意外と自然が残っている

 それはある雨の日だった。僕は青山の骨董通りの近くのレストランでディナーをしていた。民家の間の路地を入ったところにあるフレンチだ。青山は、地図を見ると、ちょうど原宿と渋谷と六本木の三角形の真ん中辺りにある。つまり、東京という大都市のど真ん中だ。そのレストランで食事を終え、外へ出た。まだ雨が降りしきるなか、僕は傘を開こうとした。そのとき、とても大きなヒキガエルが、民家の庭先からのっそりと歩いてきたのだ。
 カエルというのは、卵を水の中に産む。それがオタマジャクシになり、やがてカエルへと成長する。こんなコンクリートジャングルのどこにそんな水辺があるのだろうか。僕はとても不思議に思った。青山で見たあのヒキガエルが、いったいどこで繁殖しているのか、僕には未だにその謎が解けない。

 今回、紹介したいのは青山ではなく、白金だ。白金は東京の都心にある高級住宅地であるが、ここには緑豊かな自然が残っている。ひとつは日本庭園で人工的な自然だが、もうひとつは本当にびっくりするような自然が残っている。八芳園国立科学博物館附属自然教育園である。このふたつ以外にも、都ホテル、自然教育園のとなりにある庭園美術館や東大医科学研究所など、白金には緑のネットワークが形成されている。

白金エリアの地図(Google Map)

 さて、白金の自然美を鑑賞するツアーに出かける前に、まずはシェラトン都ホテル東京で、お茶でもしよう。ここの庭園もなかなか立派で、入っているレストランもいい。中華料理の「四川」は、辛い中華が食べたくなったときに、おすすめだ。
 お茶をするのは、1階ロビーにあるカフェのバンブーである。真ん中に噴水があり、大きなガラスの窓からは、都ホテルの日本庭園が見渡せる。僕は、昔、白金に住んでいたのだが、当時は、まだラディソン都ホテル東京で、シェラトンとは提携していなかった。週末はここでランチをしたり、本を読んでいた。うな丼やらカレーライスがそこそこ美味しく、白金にある高級ホテルにしてはふつうの値段だった覚えがある。2000円も出さずにランチが楽しめた。
 しかし、いまは都内の高級ホテル並みの値付になっていて、白玉ぜんざいが1470円だ。日本もどうやらデフレを脱却しつつあるようだ。

バンブーは少々高いが、紅茶やコーヒーのおかわりは自由だ。

 シェラトン都ホテルから、目黒通りを白金台の駅のほうに向かって5分も歩いていくと八芳園の入り口がある。八芳園は、明治学院大学と都ホテルと近接している日本庭園だ。名称は、四方八方どこを見ても美しい庭園、に由来するそうだ。
 元々は徳川家康の側臣の屋敷であったのだが、その後、実業家の手に渡り、現在も民間の企業が経営している。日本庭園は無料で見ることができ、中にはレストランやカフェがある。おそらく収入源は、結婚式などのイベント会場なのであろう。ここのレストランも、手頃な値段でランチを楽しめて、なかかないい。
 樹齢数百年の樹木が生い茂る、都内有数の日本庭園である。

八芳園には、都内有数の日本庭園がある。
池のなかには、たくさんのザリガニの子供がいた。

 

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