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2014.05.31

第7回

近しい親族が亡くなったら……散骨はアリか?ナシか?

水無田 気流

近しい親族が亡くなったら……散骨はアリか?ナシか?

夢枕に立つ母に導かれて知る散骨ニュース

 個人的なことで誠に恐縮だが、連休中に愚息から見事に風邪をもらってしまった。39度の熱が出て、それでもだましだまし仕事をしていたが、まったく効率が上がらない。おかげで原稿の締め切りはダムの決壊直後、もしくは雪崩に巻き込まれて斜面を転がり落ち、いつもよりも大目に回っています状態。しかも、親に風邪をうつした後、ケロッと治ってしまった息子は元気百倍である。額に冷えぴたを貼って仕事する母の背中に、息子はせっせと「ママ登り」してくる。このため私は家にいてもしっかり休めず、風邪も一向に完治しない……。

 連日うだうだ仕事をし、体力ゲージは擦り切れ真っ赤になって点滅している状態で、息も絶え絶えになりながら寝ていたら、夢枕に亡くなった母が立った。ソフトボールの鬼コーチだった母は、なぜか昔結婚式などに出席するとき着ていた浅葱色の留袖姿で、バットとボールを手にしている。シ、シートノックですか、お母さん! そしてなぜ留袖!? と思ったが、母は笑顔で金色に輝くそのバットをかまえている。ああ、ノックじゃなくて、ボール投げろってことですね、考えたら物書きは、野球で言えばピッチャーみたいなものですよね、投げないと(書かないと)、試合が(仕事が)進まないってことですよね……。と、うなされながら思考が変なところに飛びつつ、仕事が片づいたら墓参りをしようと決意しつつ、目が覚めたら、ニュースは散骨だった。

 熱海市熱海の山林で民間業者による散骨園の整備計画が、地域住民に反対され、署名が集められているという。その一帯は「風致地区」といって「良好な景観を維持するため地形を変える際に県条例に基づく市の許可が必要な地域」らしい。近くにマンションや保養所などもあるので、生活圏に近すぎるとの意見も上がった。中日新聞5月19日付の記事では、住民の「粉状の遺骨が風で飛んでくると思うと気分が悪い」との意見もとりあげられている。

 同業者は熱海市内で「自然葬」を手掛けているらしい。散骨園は、業者が所有する土地を区画分けし、1区画(30センチ角)を9万円で販売する計画とのことだ。遺骨を粉末状にし、植物の栄養剤と水を混ぜてまくというから、一般にイメージする「空中に散布」する散骨ではないらしい。これに対し熱海市は、「法的に問題がないか確認する」として、4月中旬に業者に着工見合わせを文書で要請したという。通常、墓地を経営する場合、「墓地、埋葬等に関する法律」(以下墓埋法)に準拠した市条例は市の許可や、近隣住民への説明が求められる。だが、この件は厚生労働省よれば「散骨は墓埋法の対象外」としており、業者も「法的な問題はない」としている。まさに、制度と生活感情の軋轢がもたらした問題である。

 

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