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2014.05.10

第7回

日本代表の足跡とベラボーな目標

岡田 仁志

日本代表の足跡とベラボーな目標

   5月である。大一番まで、あと半年だ。11月の世界選手権だけではない。その前の10月下旬には、アジアパラ競技大会も控えている。半年は、長いようで短い。にわかに緊張感が高まってきた今日この頃だ。なにしろ代表チームは、アジアパラではリオデジャネイロパラリンピック出場権獲得、世界選手権ではベスト4という高い目標を掲げている。

 しかし多くの読者は、その目標の高さがいまいちピンと来ないだろう。そこで今回は、私のソワソワ、ドキドキを広く共有してもらうために、ブラインドサッカー日本代表チームの足跡を簡単に振り返る。何でもそうだが、歴史は大事だ。過去を知らないと、現在や未来への理解は深まらない。

 ブラインドサッカーの世界では、2年おきにアジア、欧州、アメリカでそれぞれ大陸別選手権が開催され、それが翌年の世界選手権もしくはパラリンピック(いずれも4年に一度)の予選を兼ねている。最初の世界選手権は1998年、パラリンピック種目になったのは2004年だが、第1回アジア選手権が行われたのは2005年。それ以前は韓国が予選なしで世界選手権やパラリンピックにアジア代表として出場していた。2003年には日本・韓国・ベトナムの3カ国による大会が韓国で開催され、日本はここで優勝を果たしたものの、これはIBSA(国際視覚障害者スポーツ連盟)の公認大会とならず、残念ながら2004年のアテネパラリンピック出場はならなかった。とても悔しい。

 さて、2005年のアジア選手権で優勝した日本は、翌2006年の世界選手権アルゼンチン大会に出場。私が取材を始めたのは、ここからである。対パラグアイ0-3、対ブラジル0-7、対フランス1-1とグループリーグを勝ち点1で終えた日本は、順位決定ラウンドでイングランドに0-1と惜敗。7-8位決定戦に回り、韓国とのPK戦(試合は2-2のドロー)を制して、最下位を免れた。ほんのちょっとだけ嬉しい。

 そして2007年、日本は北京パラリンピック予選を兼ねた第2回アジア選手権韓国大会に出場。前回の出場国は日本・韓国・ベトナムだったが、この大会は中国・イラン・韓国が相手だった。新興国の中国とイランに0-0で引き分けた日本は、「勝てばパラ出場決定」となる韓国戦に0-1で敗北。北京パラには、中国と韓国が出場した。日本は3位決定戦でもイランに0-1で敗れている。とても悔しい。

 しかし2009年、東京で開催された第3回アジア選手権(日本・中国・韓国・イラン・マレーシアが参加)では、韓国に2-1と雪辱を果たして決勝に進出。中国に敗れて2位となったものの、翌年の世界選手権出場権を得た。かなり嬉しい。

2010年世界選手権を無得点の8位で終えて、スタンドに挨拶する選手たち。ここからベスト4を目指すには、何が必要なのか。

 その2010年世界選手権イングランド大会(参加10カ国)は、対コロンビア0-0、対スペイン0-2、対イングランド0-2、対韓国0-0で、グループ4位。順位決定戦では前回王者のアルゼンチンを相手に善戦したものの0-1で敗れ、1点も取れないまま8位で大会を終えた。とても悔しい。

 この年の12月に第1回大会が開催されたのが、アジアパラ競技大会だ。五輪の後にパラリンピックが開かれるのと同様、健常者のアジア競技大会の後にこれが行われるようになった。英語では「アジアパラリンピック」ではなく「アジアパラゲームス」という。

 このときからアジアパラもパラリンピック予選を兼ねるようになったので、話が少しややこしい。2010年大会では優勝国に2012年ロンドンパラリンピック出場権が与えられ、残る1枠が翌2011年のアジア選手権で争われることになった。このアジアパラのブラインドサッカーには、日本・中国・韓国・イラン・タイが参加。日本は4位に終わり、優勝した中国がロンドン行きを決めている。悔しいが、まだチャンスはある。

2011年アジア選手権の韓国戦で逆転ゴールを決めた黒田智成(中央)。

 2011年のアジア選手権は、仙台で開催された。参加国は、日本・中国・韓国・イラン。初戦で中国に敗れた日本は、続く韓国戦で2-1と劇的な逆転勝利を収めた。次のイラン戦に引き分け以上で決勝進出が決まり、ロンドンパラ出場が確定する。乾坤一擲の大勝負だ。だが日本は、この試合を0-2で落とした。ロンドンに行ったのは、中国とイラン。とてもとても悔しい。

 昨年(2013年)のアジア選手権北京大会はなぜかイランが出場せず、日本・中国・韓国の3カ国で行われた。日本はここで2位となり、今年の世界選手権出場権を得たわけである。中国との決勝戦は、0-0でPK戦にもつれこむ接戦だった。けっこう嬉しい。でも、イランがいなかったから喜びも中ぐらいだなぁ。

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