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2014.03.10

第3回

3.21 日本×ドイツ戦の見所はココ!

岡田 仁志

3.21 日本×ドイツ戦の見所はココ!

   そろそろ「ブラインドサッカーを早くこの目で見たい!」とウズウズしてきた人も多いことだろう。そうじゃないと困る。そのためにやってるんだから。で、「11月の世界選手権まで待ちきれないぜ!」というアナタに、絶好のチャンス到来だ。来たる3月21日に、ブラインドサッカーのドイツ代表が来日し、日本代表と親善試合を行うのである。

 これは「さいたま市ノーマライゼーションカップ」というイベントで(※1)、サッカーファンには「ブラサカ界のキリンチャレンジカップ」だと思ってもらえばいいだろう。日本ブラインドサッカー協会は、一昨年から海外の代表チームを招待して強化に努めている。2012年は欧州の強豪スペイン、2013年は世界王者のブラジルが相手だった。

 サッカーの世界でドイツといえばワールドカップを3度も制した強豪だが、ブラインドサッカーは欧州の中でも後発国で、まだ世界選手権とパラリンピックの出場歴がない。だが昨年の欧州選手権ではスペイン、フランス、トルコに次いで4位となり、今年11月の世界選手権への出場が見込まれている。ちなみに日本代表は昨年12月に欧州遠征を行い、2012年のロンドンパラリンピックで銀メダルを獲得したフランス相手に1分け1敗(0-0、0-1)の成績だった。そのフランスより格下のドイツは勝てる相手、いや、世界選手権で上位を狙うには勝っておかねばならぬ相手である。日本代表の魚住稿監督も「勝ちにこだわる試合をしたい」と力強く語ってくれた。過去のスペイン戦とブラジル戦は善戦しながらも勝てなかったので、この大会における「初勝利」を挙げてほしいものだ。

 とはいえ、なにしろ世界大会に顔を出したことがないので、私も含めて、日本ではまだ誰もドイツのブラインドサッカーを見たことがない。そうはいってもドイツなのだから、仮に技術は低くても、いわゆるひとつの「ゲルマン魂」は間違いなく持ち合わせているはずだ。侮ってはいけない。蓋を開けてみるまで、ドキドキである。

 そこで、初めてブラインドサッカーを見る人が選手やチームの力量を見極める上で注目すべきポイントを、ひとつお教えしておこう。それは「ルーズボールへの反応」だ。ドリブルのテクニックやシュートの正確さなどに比べると地味な着眼点だが、ブラインドフットボーラーの基礎能力は、まずその部分に表れると私は思っている。

 このサッカーの場合、足下から離れたルーズボールは、むしろ「ロストボール」に近い。視覚のない状態では聴覚と同じくらい触覚が大事だから、たとえ音は聞こえても、それまで足で触れていたボールが離れると、半分は消えたも同然だ。ボールが止まれば音も消えてしまうので、発見するのはきわめて困難。初心者を集めた体験講習会で試合をやると、それはもはやサッカーではなく、単なる「ボール探しゲーム」だ。「ボールに触れたら1点」みたいなルールにすればいいのに……と思うぐらい、ルーズボールを見つけるのは難しいのである。

 ところが修練を積んだ選手たちは、足下から離れたボールを見つけるのが異様に早い。最初に代表クラスの試合を見る人はそれが当たり前と感じてしまうかもしれないが、「ドリブルが速い!」「シュートが枠(ゴールマウス)に飛ぶ!」「パスが通る!」などと同じぐらい、「ボールが見つかる!」には深く感動すべきだ。未熟な選手の場合、ドリブルしていたボールが足から離れたとたん、動きを止めて諦めてしまうことも多い。「消えたボール」を全力で追いかけ、いち早くマイボールにできる選手が多いほど、しっかりと鍛えられた良いチームである。ドイツの監督が「このボール、ドイツんだ!」と声を荒らげるシーンが多いようなら、日本にとっては与(くみ)しやすいのだが。

 

※1 「ノーマライゼーションのまち」を掲げるさいたま市とJBFA(日本ブラインドサッカー協会)がタッグを組むことで生まれた大会。詳細はJBFA公式サイトで。

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