毎日を1%ずつ新しく生きる! 刺激と感動のマガジン&ストア

★がついた記事は無料会員限定

2000.09.15

ゲスト・中山庸子

松村 潔

ゲスト・中山庸子

●土星と海王星の会合にある矛盾

 中山さんのような1953年とか1952年前後の生まれの人には、土星と海王星の会合があります。これは40年に1度くらいの比較的頻度の少ない会合。土星は実際的な判断に関係し、海王星は夢に没入する天体なので、夢と現実という対比の激しい構図のために、占星術の天体のアスペクトの中ではもっとも読みの難しい、矛盾した組み合わせとなります。
 これが、反対にある牡羊座の金星と180度の関係を持ちます。金星が愛情を示す天体だとすれば、たとえば、夢のある没入する愛情と、こんどはいきなり冷たく突き放したような態度に変わるとか、躁鬱的に変化しやすいともいえます。
 こうした矛盾を抱え込んでいると、当然のことながら、矛盾し、複雑に屈折した人生の事柄に対して、かなり理解力を示すことになり、単純明快さを持たなくなります。表現者の個性という時、こうした公転周期の遅い天体の会合というのは、けっこう大きな特徴を与えてくるのです。

●自分の内側にとどまって、そこから外を見る

 まず手順どおり読んでみましょう。
 中山さんの図の東の地平線、つまり生まれつきのキャラクターは乙女座。社会的な立場を示す黄道上の天頂MCは双子座です。ともに支配星は水星で、これは人づきあいの第7ハウスにあるので、他者に対する関心度が高いことを示します。魚座の29.59度というのは、12サインのすべてのプロセスが終わり、もう最後の度数なので、12サインを人間の経験とみなした時には、これはもう死の直前の状態に似た意味が出てきます。この度数を前衛的なサビアンシンボルに見ると『人の顔をした巨岩』となります。これはさまざまな人間的な経験をして、その体験のエッセンスが、目に見えない、たとえばユングの言うような「元型」を形成してゆくようなプロセスなんです。人間のもっとも根本的な鋳型が作られていき、細かい具体的なことはすべて撤去されてくイメージです。
 他者への関心を示す第7ハウスでこのような度数が出てくるのですから、人に対する関心といっても、細かいことに興味を向けているのではなく、個性の根本にあるような事柄に関心を抱いているということになるのです。
 それに対して、中山さん自身の個性を示す東の地平線から続く第1ハウスには、受容性の月があります。
 月というのは、自分からは創造性を発揮しない。
 これは周囲のさまざまな印象を吸収したり、合わないものは反射してはねとばしたりする、リアクションの天体です。
 中山さんの月は、乙女座の28.66度にあって、乙女座というのは、個人を形成する前半第6サインの最後の段階です。12サインというのは、牡羊座から乙女座までが個人性を形成し、後半の天秤座から魚座までが、社会との関わりの中での生き方を形成するというように分かれています。個人の形成段階という、前半6サインの共通点は、「自分の内側にとどまって、そこから外を見る」というもので、月がある乙女座の最後の度数は、この自己の中にとどまって、外に開くことのできない状況のどんづまりにいて、外に対して開くか、否かという、崖っぷちに立っている段階なのです。
 ここでは自分にとって最も本質的なものを考えることになり、魚座の最後の「存在のエッセンス」と、乙女座の最後の「自分にとってもっとも重要なことを受容する」という月の間にアスペクトの交流があるために、なにか切りつめた、ぎりぎりすれすれの重要な問題に集中する傾向が出てくると思います。それは個を示す第1ハウスと、他者を示す第7ハウスの間でのアスペクトですから、まあ「人というのはなんなんだ」みたいな問題がクローズアップされやすいと思うのですね。しかもこの月、水星のアスペクトは孤立していて、他の天体はあまり関わっていない。
 象徴的なイメージでたとえてみれば、具体性を持たず、目にも見えない無意識の領域からやってきた神話的な力が、水星という「語りかけ」として働きかけて、それを個としての崖の前にとどまる乙女座の月が巫女さんのように聞き入っているという配置とも想像できて、そしてその関係はアスペクトとして孤立しているので、孤独な関係の中で続いているというようにも見えるのです。

●深入りする男女関係?

 月は日常生活においての広がりとか満足度を意味するので、中山さんのように月のアスペクトが少ないと、子供がたくさんいて、ご近所の人もわいわい集まってきてというふうな賑やかな生活にはなりにくいです。
 太陽は公的な生活を創り出す天体ですが、この魚座の太陽は仕事の第6ハウスにあって、働き者です。アスペクトは発展の木星と、人気の天王星の間にできていて、公的な意味では発展性がある配置です。
 冒頭に書いた海王星と土星の会合は、金銭を意味する第2ハウスにあり、これはストレートに影響が出てしまうと、お金の問題で複雑な出来事が起きやすいことを表わします。
 一方、華やかで楽しいことを意味する金星は、男性的な天体である火星とともに、第8ハウスにあります。第8ハウスというのは、他者との深い関わり、性的な事柄、死者との関係、借金、深刻な事態を意味します。要するに、他者的なところと、深く関わることで、死と再生を体験するようなハウスなのです。ここに女性を意味する金星と、男性を意味する火星があると、なにか思い切り深入りする男女関係があることを表わします。
 第12ハウスは人間の形が無くなるような、広大な無の領域を表していますが、ここにもっとも深い意志を示す冥王星があり、この冥王星と、第8ハウスの金星と火星がアスペクトしているので、愛情を通じて、非日常的な意識に入りやすいことを意味しています。
 このあたり、海王星と土星の会合という矛盾が関わっていることを考えると、興味深いです。
 第2ハウスというのは、個人の肉体の安全性を保つハウスで、ここに解放の海王星と、防衛の土星があると、深い非日常的な世界へ開かれるような態度と、こんどは自閉的に自分を守る姿勢の間で、シーソー運動をするようになります。
 これはすでに説明した、個にとどまる乙女座の月と、プラトンの言うイデア的な世界に住む魚座の水星の間の交流と似てます。
 全面的に開いたほうがいいのか、それとも閉じたほうがいいのか。
 このあたりの揺れが、中山さんのホロスコープの特徴ではないかと思います。

●今年から来年にかけて、じわじわとした変化が

 さて、時期的なことを考えましょう。
 体内時計のように、自分の中で変化していく状況は、占星術では、進行法というのを使います。
 太陽は1年に1度進み、中山さんの進行の太陽は、いま牡羊座の28.56度にあり、そろそろ牡羊座の時代が終わりつつあります。このような時には、これまで実験的にいろんなことをしたけど、そろそろ自分の一本化した方向性が決定され、自分の本性に対しての自覚が生まれてきます。1年後くらいにこの進行の太陽は牡牛座に入り、その後は、マルチな方向に興味を抱くというよりは、集中的な方針へ力がまとまっていくのです。
 この時期、実際の天を移動している冥王星は、生まれた時の太陽に対して90度の関係になっていて、これは人生の方向、特に仕事の方向に対しての大きな曲がり角に来ています。折れて別な方向へコースが変わる。
 経歴的にはこれまでのやりかたで頂点に達している時期なので、今は次の人生の展開に向けて、なにかと変化が多い時期になるはずです。一見、挫折や諦めみたいに見えても、それは方向転換の合図だというわけですね。
 今年から来年にかけて、人生の変化がじわじわと訪れるということになります。 

★がついた記事は無料会員限定

記事へのコメント コメントする

コメントを書く

コメントの書き込みは、会員登録とログインをされてからご利用ください

おすすめの商品
  • ピクシブ文芸、はじまりました!
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
  • 無理しないけど、諦めない、自分の磨き方
  • 時短、シンプル、ナチュラルでハッピーになれる!
  • ビジネスパーソンのためのマーケティング・バイブル。
  • 有名料理ブロガー4名が同じテーマでお弁当を競作!
  • ドラマこそ、今を映すジャーナリズム!
  • 砂の塔 ~知りすぎた隣人[上]
  • 小林賢太郎作品一挙電子化!
  • あなたがたった一人のヒーローになるためには?
文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
ピクシブ文芸、はじまりました!
エキサイトeブックス
今だけ!プレゼント情報
かけこみ人生相談 お悩み募集中!