毎日を1%ずつ新しく生きる! 刺激と感動のマガジン&ストア

★がついた記事は無料会員限定

2005.11.01

弟が自殺しました

松村 潔

弟が自殺しました

■占ってほしいこと
弟が自殺しました。なんとなく家系的に不幸なものがあるのではないかと思うのですが、私と弟の出生図にはそういうのがあらわれているのでしょうか。弟は青森市に1981年4月3日午後1時41分生まれです。どうか宜しくお願いいたします。

--

お名前:つばさ
生年月日:1979年5月4日
生まれた時間:午後1時20分
生まれた場所:青森県青森市


■回答

●ホロスコープに現れた13の数字

 自殺する人かどうか、というのはホロスコープだけで判断することでなく、その時期の社会の全体的な傾向ということも考えに入れなくてはなりません。最近、日本の自殺者数がかなり増加していると聞きます。この集団的増加の影響下では、その傾向を持ちやすい人はなおさら注意しなくてはならないということになります。
 生まれた時の東の地平線は、その人がこの世界に生まれてきた時に、どういう生き方の勢いを持つかということを判断するために参考にします。
 ここは獅子座の23度で、獅子座の示す火という元素、すなわち精神的な高揚状態がピークになる帯域で、とくに23度というのは、興奮と沈静という両方をうまく使うことができて、その技で危険なことにチャレンジするという意味を持ちます。慣性で生活するということができないタイプだと考えることができます。
 この獅子座の支配星は人生づくりを受け持つ太陽で、攻撃力の火星とともに、思想的な拡大を意味する第9ハウスにあります。第9ハウスには、太陽、火星、また思春期の体験を示す金星が重なっていて、ほかの天体群と孤立した、アスペクトのない状態です。この三つの天体が分布するのは、牡羊座の13度から14度くらいで、わたしが高校生の時に、自殺した同級生もこのあたりに太陽がありました。
 金星の度数である牡羊座の13度は、金星の示す16歳から25歳くらいの間に、早急すぎる判断をしてしまうことを意味します。どのサインでも13度というのは、タロットカードの13番目のカード、つまり「死神」と意味が同じで、それぞれのサインのやり方を使って環境から超越する性質を持っています。
 この死神が示す13という数字の性質は、より高次な、より大きな秩序をこの世界に持ち込むために、まず目の前の環境から離脱したり孤立したり、去っていったりするという意味を持っていました。しかし歴史の中で、この世界だけが重要で、それ以外は存在しないと規定したキリスト教思想が生まれました。そこで、13から超越性という意味が剥奪され、破壊的ということのみが強調されるようになりました。牡羊座の場合の13度は、理想の理念に走り、そのことで現実を否定するという性質が強まります。
 隣の火星や太陽も、第9ハウスにあります。
 第9ハウスというのは、精神の拡大を意味するので、この弟さんは、他者と関連しない(アスペクトの孤立した)思想的な理念の中に、興奮作用を伴って(東の地平線の獅子座)投げ込むという性質を持っていることになります。もし生きていれば、次の14度にある火星と太陽の年齢、すなわち26歳から45歳の間は、思春期の時に跳躍して手に入れたものを、地上的に定着させることに時間を使ったはずです。14というのは、13で手に入れたものを定着させるプロセスなのです。なお、補足説明ですが、ここでいう度数は、すべて数え度数の整数で、ホロスコープの図の中で12.28と書いてあったら、それは13度と読みます。

●弟さんは、幼少期の段階で、すでにこの世に半分いませんでした

 この金星や火星、太陽は、ある程度年齢が進んだときの発育状況を示すもので、ベースとなる個人の性格は月で読むのが基本です。月はホームポジションです。つまり、どこに出かけても戻ってくる場所。
 弟さんは、魚座の21度に月があり、死を表す第8ハウスに入っています。さらに、夢や非現実、すなわち時間と空間を超えた意識を表す海王星と、刺激的な90度のアスペクトを持っています。自殺の傾向は、実はこの月の側に表現されていると思います。
 魚座の21度というのは、スピリチュアルなものが一番高まる魚座の中でもピークに達する場所で、キャラクター的に世離れしているというか、かなりやさしい性格で、ナマコのように実体がつかめないくらい柔らかくなります。
 第8ハウスというのは「壁の向こうにあるところに一体化しようとする」もので、死、心霊などを意味します。海王星との90度は、この世にあらざるような夢の中を漂う性質で、アスペクトはこの海王星とのみ強調されているので、この弟さんは、幼少期の段階で、すでにこの世に半分いません。この世で生きていくためには、あの世とのつながりを断絶させなくてはなりません。たいてい子供は、まだ生まれたばかりなのだから、この世あらざるものと結びつきは深いものです。それを断絶させ、この世に関心を集中させる役割は、お母さんが担います。お母さんの欲望を注入されることで、子供は現世に対する欲望を抱き、そのことで、この世にしっかりと着地します。食べたい、お金がほしい、楽しいことをしたい、ともかく現世でできることの欲求を子供が自然に持つことはありえず、それはお母さんが教え込むのです。でもお母さんは、この弟さんに現世的な執着心を植え込み、さらに向こうの世界とのつながりを断ち切るということをしなかったのではないかと思います。たとえば出産前後に精神世界に興味を抱く母親から生まれた子供は、しっかり着地しにくくなる傾向があるようです。
 生まれた段階で、地上にねじどめされておらず、判断身体があの世にさまよっているという「中間状態」に生きているので、これはちょっとしたショックをかけると、死に至ることはあり得ると思います。
 すでに説明した金星、火星、太陽の思想的な跳躍と、心身において、半分この世にいない、中間の敷居の上に立っているという状態を組み合わせれば、やはりこのホロスコープの持ち主は、自殺しやすいと私は思います。金星、火星、太陽の跳躍性だけなら、まだ死に至ることはなく、社会的な孤立をしてでも、自分の独自のものに走るということで終始していたはずです。
 最近速度のとても遅い冥王星が射手座の21度前後を移動していて、魚座の21度の月に対しては90度で遮るので、しかも生まれつきの海王星の上に重なると、海王星の示す時間・空間の壁を越えようとする意志を冥王星が強制的に強めますから、そもそも生まれつき、半分あの世にいるような配置の人にとっては、思い切ったところに行ってしまうというのはあり得る時期でもあったと思います。
 昔の日本では、あの世とこの世の断絶がなく、わりに中間状態にいる人はたくさんいたと思いますし、社会思想がそういうベースの中にありました。
 西欧的な合理主義が持ち込まれてから、きっぱりと異界を拒否し、個人の心身が宇宙の中で一番大切であるという、個人の意識の集中と緊張の持続を学ぶことになりました。明治以前の、心霊や死者、自然界とともに生きていた日本人の思想は、イギリスなど欧米の人から見るとびっくりするようなものだったらしく、このあたりはラフカディオ・ハーンなどのことを読むと詳しい事情がわかります。
 しかし、かならずしも日本の古い思想が間違っているとはわたしは思いません。ぽちさんの弟さんの場合、小さな子どもの頃から、もうすでに、半分、イザナミの住む黄泉の国に住んでいたのだと思いますが、このすれすれで境界線に立つ状態で生き続けるのは大変だったのではないか、と思います。ちょっと押すと崖の向こうに落ちそうなところに立っていたのです。物欲を示す土の元素のサインに、もっと天体があればよかったです。食いたい、買いたい、飲みたい、あれが欲しい、というような物欲は、この世にひきとめる強い力ですから。憎まれっ子、世にはばかるというのは、当然です。欲が強いと、人を押しのける傾向は強くなりますし、それは生きる力の強さです。結果、周囲の人はちょっと怒ります。反対に、弟さんの基本キャラクターとしての月の性質は、あまりにもやさしいですね。

●ぽちさんは、現世に着地している。根底にあるもっと大きな意味を汲み取ってみてはどうか。

 さて、それでお姉さんの場合ですが、あの世に対する強い関心があったとしても、自身がその崖の向こうに行くというホロスコープではないですね。
 ホームベースの月は獅子座の14度にあります。14度は着地させるという意味を説明したわけだし、この14度が月、金星、太陽と3つもあり、太陽は牡牛座で物欲も強く、獅子座の月も顕示欲が強く、弟さんよりもはるかに現世的に欲があります。これから太陽が表す年齢に入っていくので、ますます物質的な世界に深入りします。でも、死を表す第8ハウスには愛着の金星、知性の水星、勢いの火星があり、しかも身体から解放された広い精神を意味する第12ハウスにホームポジションの月があるのだから、こういう言い方をすると誤解されるかもしれませんが、弟さんと交信しながら生きていくのではないかと思います。何か青森生まれということに、大きな意義がありそうですね。この顛末がどういう意味を持つのか、青森という土地柄も考えて、もう少し自身で掘り下げてみたほうがいいと思います。失敗とか挫折という意味で考えず、その根底にあるもっと大きな意味を汲み取った方が良いでしょう。 

★がついた記事は無料会員限定

記事へのコメント コメントする

コメントを書く

コメントの書き込みは、会員登録とログインをされてからご利用ください

おすすめの商品
  • ピクシブ文芸、はじまりました!
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
  • 無理しないけど、諦めない、自分の磨き方
  • 時短、シンプル、ナチュラルでハッピーになれる!
  • ビジネスパーソンのためのマーケティング・バイブル。
  • 有名料理ブロガー4名が同じテーマでお弁当を競作!
  • ドラマこそ、今を映すジャーナリズム!
  • 砂の塔 ~知りすぎた隣人[上]
  • 小林賢太郎作品一挙電子化!
  • あなたがたった一人のヒーローになるためには?
文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作!
ピクシブ文芸、はじまりました!
エキサイトeブックス
今だけ!プレゼント情報
かけこみ人生相談 お悩み募集中!