世界中にいる深海の生き物好きの中でも、僕は五本の指に入るんだという自負を胸に生きている平井です。

さてもさても、今回も個人的見解を大いに盛り込みながら、みなさんに深海の生き物を紹介させていただきます。

紹介というと、何か上から目線が入ってそうなのですが、全く上から目線でもなんでもなく深海1200メートル辺りから見上げておる次第です。

今回の深海の生き物は、まさに先ほど見上げさせていただいた深海1200メートルに生息する深海の鮫です。

ご登場お願いします!

ミツクリザメ~!

イラスト/平井まさあき

やってきました。ミツクリザメたんです。名前に「たん」をくっつけるという荒技も飛び出してしまいました。

おやおや、とてもシュッとしているモデルさん体型の鮫です。

見た所、頭の先の部分が長いところが特徴ですかね。

いやいや、このミツクリザメの最大の特徴は獲物を食べるその瞬間に現れます。

このミツクリザメの目の前に獲物を差し出しますと。

イラスト/平井まさあき

わあ!

頭の下にある顎が、くわっと飛び出てきました。

さきほどのしゅっとした雰囲気も吹き飛ばすぐらいの形相。エイリアンのようです。

この恐ろしい形相が「悪鬼」と称され、英名は「ゴブリンシャーク」と呼ばれています。学名はMitsukurina owstoniです。

これは最初の発見者アラン・オーストンさん、東京大学三崎臨海実験所の初代所長であった箕作(みつくり)佳吉さんに捧げられたものだそうです。

学名に日本人の名前が入るのは、とても誇らしく思います。

箕作さん素敵です。

もしも自分の名前がついた生き物がいたら、とんでもなく愛でることでしょう。

憧れが止まりません。

他の鮫も、獲物を捕食する際は、顎を突き出しているのだそうです。

しかし、どうしてこのミツクリザメはこんなにも突出して顎を突出させるのでしょうか。

その理由はとても、単純明快。

このミツクリザメは泳ぎが下手っぴだからです。

泳ぎが下手っぴのため、素早く動く獲物を口で捕まえることができないために、海底をうろうろのろのろして、そこに潜む獲物を、必殺顎突出で食べるのです。

その様を想像するだけで、かわいらしいじゃないですか。

どんな生き物も、欠点こそ、愛すべきチャームポイントなのかもしれませんね。

みなさんの中で、もしかしたらすでに、このミツクリザメのことを知っている方がいるかもしれません。

それもそのはず、かの信頼と安心の最強番組「ザ!鉄腕!DASH!!」でTOKIOのメンバーが、この大変珍しいミツクリザメを捕まえて、一大ニュースになったからです。同行した海洋専門家の方もテンション爆上がりイケイケドンドンだったそうです。僕もそのイケイケドンドンに参加したかった。

そういうわけでTOKIOぐらい有名なこのミツクリザメ。

僕もいつかTOKIOに捕まえられたい。

いや、違った。

ミツクリザメたんに会いたい。

この記事をシェア
この連載のすべての記事を見る

★がついた記事は無料会員限定