日本の首相官邸を訪れたときのダナ・ローラバッカー(2013年9月2日撮影、ロイター=共同)

 

親露・反中のトランプ側近議員を追い上げる、やり手の不動産経営者ルーダ

 カリフォルニア州48区下院議員選挙は、今回の中間選挙における最重要選挙区の1つである。この選挙区の共和党候補者はダナ・ローラバッカー下院議員という知る人ぞ知る現職大物・下院議員である。

 ローラバッカーはトランプ政権発足時に国務長官候補として名前が挙がったこともあるベテラン下院議員だ。現在もトランプ政権の外交政策を連邦議会側から支える重要人物として注目されている。

 ローラバッカ―の対中国強硬姿勢は一貫しており、中国メディア記者の米国入国を実質的に制限する法案、中国の産業スパイ行為に対する法案、中国政府の法輪功に対する弾圧を批判する決議案などを提出したこともある。その一方で、共和党内の数少ない親ロシア派議員としても知られており、マグニツキー法などの対ロシアを意図した制裁法案を疑問視する姿勢など、その外交的なスタンスは共和党内からも度々問題視されている。(ローラバッカーはロシアゲート問題でも捜査上に議会関係者として名前が挙がったことがある。)

 つまり、トランプ大統領にとってローラバッカーは自らの外交姿勢に極めて近い貴重な議員と言えるだろう。しかし、現在、そのローラバッカーは約30年に及ぶ長年の議員生活の中で最大のピンチを迎えた状況となっている。

 ローラバッカーに対抗する民主党候補者のハーレイ・ルーダは不動産経営者である。ルーダが用意した巨額の選挙資金は現職議員であるローラバッカーを上回る金額となっており、同選挙区は全米でも有数の巨額の選挙資金が投入される激戦区となっている。

ラグナビーチでの選挙集会でスピーチをするルーダ(2018年5月20日撮影、写真:CQ Roll Call/ニューズコム/共同通信)

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渡瀬裕哉『日本人の知らないトランプ再選のシナリオ―奇妙な権力基盤を読み解く』(産学社)

トランプ大統領当選を世論調査・現地調査などを通じて的中させ、その後も情勢分析の正確さから、日系・外資系ファンド30社以上の支持を得るアナリストが、2018年中間選挙、そして2020年米国大統領選までの未来を独自予測。日本への多大なる影響と、対応策について解析・提言。