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笑えて、泣けて、するする頭に入る!超現代語訳 幕末物語

2018.08.07 公開 ツイート

幕末エピソード7

たまには経済の話も「わかりやすく」するからね!ライバルは池上彰さんだ! 房野史典

日本の経済が一気にボロボロに……。
当然、政治もボロボロ。
ついに、普通にに暮らす庶民にまで「尊王攘夷」が浸透し始めます。
一方で朝廷と幕府に目を向けると、公武合体がぐいぐい進んでいます。

この頃の混乱と変化の大きさは、ハンパない!
前作『肇現代語訳 戦国時代』で「わかりやすすぎて、ヤバイ!」と評判で、歴史の先生から「面白すぎて嫉妬する~」といわれた房野さんが、
今回は当時の経済のしくみを、池上先生目指して、わかりやすーーく説明します。

はやく、一冊にまとまったものが読みたいですよね。発売は8月23日。もうすぐです。→『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』

*  *  *

  第七話「オレたちが? 合体!?」
 ~忍び寄るエコノミッククライシス~


 幕末エピソード7だよ。
 おさらいだよ。

 勝海舟さんたちアメリカ行く
   ↓
 桜田門外の変で井伊直弼さん死んじゃう
 (おさらいあっさり)

 開国しちゃうわ、井伊さん死ぬわ、ドタバタ続きで泣きたい幕府。
 それなのに、泣きたい夜が追加されます。

庶民「ちんたらやってんじゃねーぞ幕府! もう朝廷の言うこと大人しく聞いとけ!!」

 とうとう一般庶民からも嫌われちゃうんです。
 もともと幕府を嫌ってる尊王攘夷派ってのは、今で言う"意識高い系"(あくまでたとえよ)。
 ところが、あることがキッカケで、ノーマルに暮らす庶民にまで尊王攘夷が浸透します。
 そのキッカケってのが……経済
 欧米と貿易やり始めちゃったもんだから、
 輸入、輸出、お金、
 それぞれで大問題が発生して、庶民の生活がおびやかされまくったんです。
 ということで、このときの経済がどうなったのかを、詳しく説明させていただきます(詳しくってのはウソですね。せいぜい"なでる"程度)。

房野先生がわかりやすく教えてくれるよ!
(注:写真は房野先生ではありません)
(写真:iStock/DragonImages)

 開国して、欧米との貿易を始めた日本。
「自由な貿易しよー」って条約で決めたので、その通りに幕府が入ってこないから、ちょー自由(ちなみに、アメリカは《南北戦争》てやつで忙しかったので、このころ、一番のお得意様は、イギリス。で、条約では"神奈川"を開くってなってたけど、"横浜"に変更。これが場所的に最高だったらしく、横浜は人気スポットになります)。
 このときのやり取りの中で起こった問題、まずは"輸入"からいっちゃいましょう。
 輸入品の中で一番多いのが、毛織物や綿織物というグッズでした。
 でも、今回の条約には関税自主権がない……つまり日本が勝手に税をかけられないんです(わかんなかったらググって!)。
 ここぞとばかりに、外国から、ハイテク機械で大量生産した、安ぅーーい毛織物や綿織物がダイレクトで入り込んできます。
 たとえるなら、《ユニクロ VS ちょっと高ぇー小洒落たブティック》みたいな構図。
 すると……。

綿織物業の人「あんな安いのが外国から入ってきたら誰も買ってくれないよ! 商売あがったりだ!!」

 ってことになり、日本の綿織物業などが大ダメージをくらいます。
 では続いて、"輸出"いっちゃいます。
 嬉しいことに、日本の、生糸(絹っす)や茶や海産物が、外国で大人気。
 特に生糸がスマッシュヒット!
 売れる売れる! 売れる売れる売れる売れる売れる売れ…る……売……れ……
 とんでもない品薄状態になっちまいます。
 すると……

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房野史典『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』

欲、プライド、裏切り、友情、愛、別れ…。戦国時代ほど、感動満載、人間関係ドロドロ、かつ超フクザツな時代はない。「昼ドラみたいな応仁の乱」「超嫌われ者だけどマジメでいいやつ石田三成」「家康をビビらせまくった真田昌幸の最期」など、軽やかな語り口で時代の流れがみるみる頭に入る。笑いあり涙あり、日本史愛が加速する戦国時代解説本。

房野史典『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』

猛烈なスピードで変化し、混乱を極めた幕末。吉田松陰は、プリズンライフをエンジョイして牢獄を学校にしちゃうし、勝海舟は幕府を「オワコン! 」って言っちゃうし、坂本龍馬が新時代の構想をパーフェクトに語った噂は嘘かもしれないし。超フクザツで、その分ドラマチックな時代を、「圧倒的に面白い」「わかりやすい」と評判の超現代語訳で一気読み。

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笑えて、泣けて、するする頭に入る!超現代語訳 幕末物語

歴史大好き芸人・ブロードキャスト!!の房野史典さんの初めての本『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』は、面白すぎてヤバイ!ととても話題になりました。発売になると、有名な歴史の先生方も「こんなに面白く読ませるなんて!」と大絶賛でした。
その房野さんが、今回「幕末」を面白く書いた!
幕末は、戦国時代以上に、日本中で”怒涛の人間ドラマ”だらけ。その分、ややこしくもあるのですが、房野さんに任せれば、とても楽しい面白読み物に!

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房野史典

1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成し、歴史活動にも意欲的。子どもたちに歴史の面白さを教える授業も好評。初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』でブレイク。その他の著書に、『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』『時空を超えて面白い! 戦国武将の超絶カッコいい話』など。

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