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2007.10.15

2007年10月上旬 だらしな脱出できるかな日記

藤田 香織

2007年10月上旬 だらしな脱出できるかな日記

 10月1日(月)

 またしてもこの日記、更新できず。いやもう、いろいろあって、というか、なんていうか、改めて公開日記って難しいな、と思うワタシでございます。何もないと書くことがないし、ありすぎても書けない。毎日毎日「起きて地味に仕事して、いろいろあってバタバタしていてコンビニ弁当食べて寝た」みたいな日々が続くと、「そんなこと日記に書いてもなぁ」と思ってしまうのだ。
 ようやくちょっと落ち着き、これからは頑張って更新しようと思えるように浮上してきたので、またよろしくお願いします。
 そんなわけで、ここからは通常モードで。最近、どうもよく眠れない。
 ただでさえ寝つきが悪いのに、ようやく意識を失いかけると「ザーリザーリ」と首筋を舐められるのだ。猫ズ兄に。
 いやもうね、ここで「どうせだったら猫じゃなくて男になめられたい!」なんてこたぁ言いませんよ。言いませんが、なんで突然、猫ズ兄が「なめ猫」に? という疑問は残る。
 何があったんだろー、と薄ぼんやり考えていたのだけれど、それが本日判明しました。
 汗っすよ、汗!
「いよいよ読書の秋到来!」的な原稿を書きつつも、個人的にはまだまだ寝苦しいと感じるこの季節、当然、脂肪過多な私はエアコンをつけて寝ているわけですが、それでも体脂肪のせいなのか、はたまた「暑さがこもる」のが定説なテンピュールのせいなのか、しばらくするとじっとり汗をかいているのだ。
 で、猫ズ兄は、どうやらそれを毎晩毎晩「ざーりざーり」と舐めている、らしい。
 しかも確実に嬉しそうに。ゴロゴロ喉を鳴らしながら。
 愛だな、愛。いや単に塩分を求めてるだけなのかもしれないけど!
 それにしても「夜中に首筋を長毛のむくむくした猫に舐められている、体脂肪本日38、5%の自分の姿」を思い描いてみると、恐ろしいほどホラーな気がする。
 こえー、まじこえー。全然美しくない! っていうか、こんな状況がこれからも続いて、そのうち私が「人間の舌じゃ刺激が足りないわ」てなことを思い始めたらどうすんだー!
 ……もちろんそんな心配は無用でございますが。っていうか、この先の人生で「男子に首筋を舐められる」ことが自分に起こるとはもう思えない。
 こんなに心は枯れているのに、首筋だけ潤ってる自分がイヤすぎです。

この数か月ではまったことといえば、転勤で名古屋から戻ってきた従姉のIちゃんに貰ったオーブンレンジでの料理。とりあえず、パンとかミートローフを作ってみた。パン作りは面白ですなぁ。はまる人が多いのも納得
この季節の大好物、栗! 1日に平気で1キロぐらい食べる自分が怖い

<最近の読書>(溜まり気味なので、中断期に面白かったものもピックアップ)

「ランナー」(あさのあつこ著 幻冬舎¥1400)……『一瞬の風になれ』『風は強く吹いている』と、陸上競技を題材にした作品がヒットした後、なぜに今更、あさのあつこがこのような話を? と、最初は謎だったんだけど、読み終えて納得。これは「競技」の魅力云々を書いた作品ではなくて、主人公が「走る」ことの意味に焦点をあてた作品なのだ。主人公の碧李(あおい)は、陸上部の監督からも一目置かれる存在であるにもかかわらず、ある日、部活に退部届けを提出。その背景には、年の離れた妹を守るという理由があった。母親が妹に精神的及び肉体的な虐待を繰り返していたのである。どうしてそんなことに、という複雑な事情も読みどころのひとつなのだけれど、何よりそんな状況にあっても誰かに助けを求められない、求めたくない碧李の気持ちがとても切ない。読後感は爽快、とは言えないけれど、これまた確かに「ランナー」の話なのです。

「明日この手を放しても」(桂望実著 ¥1300)……19歳で突然失明し、裁判官になるという夢を亡くし、さらには太陽のような存在だった母も交通事故で亡くし、追いうちをかけるように漫画家の父も突然失踪。まったく気の合わない兄・真司とふたりきりになってしまった凛子。幼いころからきちんとした性格で「きっちりんこ」と呼ばれていた凛子に対し、兄の真司は自分勝手で文句番長。失明した妹に対する気遣いもろくにできない。が、そんなふたりが12年の歳月のなかで、次第に助け合い、理解し合い、距離を縮めてゆく過程をふたりの視点で綴った兄妹小説。『県庁の星』や『Lady, GO』『Run!,Run!,Run!』とはちょっと違う、ゆっくりとした時間の流れが興味深し。あと、真司が意外にもどんどんいい味出してきて、やっぱり桂さんは男性主人公の方が巧いな、と!

「そんなはずない」(朝倉かすみ著 角川書店¥1600)……三十歳の誕生日を挟んで、これまでの人生で最大とも思われるふたつの出来事に遭遇してしまった松村鳩子。まずは婚約者として両親にも紹介した男に逃げられ、続いて勤め先の信用金庫が破たん。ひょんなことから年下男の午来と知り合うが、彼はどうやら妹の塔子が思いを寄せている男のようで。家族と仕事と愛と友情をユーモラスに描きつつ、ちょいミステリー要素もあって、とても面白かった。でも何よりも苦笑したのが、鳩子の「女子的人生計算力」。「計算まこちゃん」の負け犬女子版というか地味版のようであり、共感度抜群。それでいて「ままならない」ところもまた爆笑。基本的に文章が巧い人なので、安心感もあって素晴らしい。おススメ。

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