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 4月に加藤さんとデートして以来、後編も書かないまま、連載の更新を約2ヶ月も怠っておりました。すみません。実はここ最近、男性と同居生活をしておりました。

 この連載でデート相手募集の記事を読んで、デート相手に名乗り出てくれた男性がいました。久米島在住のEさんです。

 Eさんは15年来の仕事仲間で、元々はAVの制作会社の同僚だったのですが、その後フリーで助監督の仕事をしながら私が主宰する舞台を手伝ってくれたり、全国自転車旅に出たり、地方で住み込みバイトをやったりと、フリーダムな精神で、どんな場所にも適応して飄々と生きていくタイプの男性です。

 数年前からアイドルに嵌まり、チャオベッラチンクエッティというグループを追っかけているのですが、あまりに好きすぎてライブやイベント、グッズ、2ショットチェキ等々に全財産を注ぎ込む勢いで、これ以上嵌まるとヤバい、いったん距離を置こうと、東京を離れ沖縄の久米島に渡ったのが1年半前。

 久米島でリゾートバイトに勤しむも、半年も経たないうちにライブに行きたい欲、推しに会いたい欲がどうしても抑えられず、関東でライブがある度に仕事を休んで上京するようになりました。

 その際に、私の家に泊まってもいいよと私が何気なく言ったことがきっかけで、Eさんは月イチくらいの頻度でうちに泊まるようになりました。

 というのもEさんは男女の友情が成立するタイプというか、変に色っぽい空気になったりしない安心感があるというか、私にとって家にいても空気みたいに違和感がなかったからでした。

 それに元来寂しがりの私は、ひとり暮らしの部屋に気心の知れた誰かがたまに泊まりに来たりするのも、賑やかでいいなあという気持ちもありました。

 推しのライブ終了後、うちにやってくるEさん。ちなみに私は推しのスケーターが出ているアイスショーを観終わった後。二人で家飲みしながら、それぞれの推しがいかに輝いていたかを語り合い、大いに盛り上がる。お互い相手の話はまったく聞いておらず、ただただ推しの話をしたいだけして、満足して眠くなったら各々別々の部屋で就寝、という。

 なんて平和で快適な関係なんでしょう。

 そんなEさんが私のデート募集の記事を読んでいて、アイドルライブで上京してきた時にたまたま1日オフ日ができたので、デートしようという話になったのでした。

 アイドルオタクのEさんとフィギュアスケートオタクの私ですが、どちらも動物好きという共通点があり、井の頭動物公園へ出かけることになりました。

 同じ家から出かけ、電車に乗り、ソフトクリームを食べながら吉祥寺をぶらぶらして、おしゃれなカフェでランチ、そして動物園で動物たちに癒やされる。こういう普通のカップルみたいなデートもたまにはいいもんだなあと思ったのでした。

 そんな矢先に、チャオベッラチンクエッティが今年の8月2日のライブを最後に解散することを発表。茫然とするEさん。

 推しに突然引退発表をされるというのは私も痛いほど経験しているので、Eさんに対しては、ただただ「お心、お察しします」という気持ちでいっぱいでした。

 するとEさん、久米島のバイトを辞め、解散まで残された数ヶ月を全てのライブ、イベントを追っかけることにしたとのこと。やっぱそうっすよねー、お心お察しします。

 「この先自分がどうなるか8月2日になってみないとわからない」と言うEさんは、東京に戻って定住するまでの気力はないけれど、解散までを近くで見届けたいとのことでした。

 そんなEさんに私はある提案をしました。うちの一部屋が空いているので、暫くルームシェアしませんかと。

 最近の私はひとり暮らしにちょっと飽きているところがありました。かといって付き合った男との同棲生活は、家事の負担が全部自分にのしかかってきたり、セックスレスになったりと、上手くいかなくなってしまうことが多かった。

 だけど、恋愛関係はなく気心の知れた男友達との同居生活だったら、ちょっと楽しいのではないか。そういう実験も面白いのではないかと。それで家賃も入るのなら一石二鳥だと考えたのです。

 この私の提案にEさんも「それ面白いね」と乗っかったのでした。
というわけで、突如として私たちの実験的同居生活が始まりました。

 そして思わぬ展開を迎えるのです。
(後編へ続く)

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