高知旅行、二日目。

 バスの一日乗車券を利用し、高知市内の主な観光名所をまわる。

 まずは桂浜へ。過去に二回観光で訪れているのだけれど、何度行っても気持ちがいい場所だ。

 坂本龍馬の立派な銅像も立っている。ちょうどイベントが行われており、特設の展望台をのぼれば、龍馬像の顔の高さまで大接近できるというのをやっていた。100円だったので、むろん、のぼる。大接近できた。龍馬像はまっすぐと、晴れ渡る太平洋を見つめていた。

 しばらく海辺を散歩する。砂浜でおもしろい形の石を探し始めたらやめられなくなる。

「栗」にそっくりな色あいの石を発見した。

 新しくなった坂本龍馬記念館にも寄り、その後は、周遊バスで「牧野植物園」へ。

 ここは、植物園というより、もう軽い山みたいな感じで、個人的にかなり好きな植物園なのだった。

 ひとつひとつの植物に名札がついている。「きみたちにも名前があってよかったねぇ」というおだやかな気持ちで見てまわる。

 バラの花が咲いていた。大切に育てられているそのバラのそばで、タンポポが勝手に咲いていた。タンポポにはタンポポらしい美しさがあり、バラのようではない自分と重ね合わせ、しみじみと眺めた。

 牧野植物園の温室には人工の滝なんかもあって、なかなかの迫力だ。水に浮かぶオオオニバスの葉は、猫程度なら普通に乗れそうなくらい丈夫そうだった。

 園内の売店に立ち寄ったところ、食虫植物の鉢が売っていた。それを一組の夫婦が買うか買わないか迷っており、妻のほうが「買いたい」度が高いように見えた。毎日、虫とか与えるのかなぁ。いろいろ想像してしまう。

 バスで市内にもどり、夜は気楽な居酒屋へ。ポテサラは居酒屋にあるとたいてい注文する。ポテサラの量と価格で、その後のメニューの雰囲気がわかる、というのもあるし、単に好き、というのもある。

 ポテサラは500円で、かなり小さい鉢で出てきた。このお店、一品一品の量は少なめということか。料理は多めに注文したほうがよいかもな。

 しかし、ポテサラの基準は、今回あてにならなかった。ポテサラ以外の、「カツオの塩たたき」、「ニンニクのすり身揚げ」、「そらの実の天ぷら」など、どれもそこそこの量で出てきたのだった。ちなみに、そらの実はニンニクの芽のこと。〆に頼んでいた「土佐巻き」は、カツオの巻き寿司なのであるが、10切れお皿に乗って出てきた。要は、巻き寿司一本分である。

 一日歩いてくたくただったけれど、腹ごなししてからじゃないと眠れそうもないので、夜のアーケード商店街を行ったり来たり。

 観客に囲まれ、歌っている若者を何人か見かけた。

 街角で歌っている人の姿は、なにかを信じている人の姿だった。

 がんばれ~というビームを送りつつ、歩きつづけた。

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